日本vsバーレーン

残業中、いてもたってもいられなくなって京ポンスポナビの速報を覗き、一喜一憂。スタメンがこれまでどおりなのを確認したときは、もう笑いたくなってきた。すでにバスの便が無くなった私のために(職場は交通の便が悪いんです)みかねた車通勤の同僚が浦安駅まで乗せていってくれる。


帰宅したのはちょうどバーレーン3点目のスロー映像。
そのまま正座wで観戦。中澤の同点ゴールにちゃぶ台をひっくり返しそうになる。


録画予約は準々決勝と同様、PK戦まで見越して入れてあったが勝ち組なんてのんきなことは言っていられず、夕飯もそこそこに観戦をつづける。
バーレーンが一人退場、これで同数。
そして玉田が彼らしく加速しながらラインの裏をつき、チャージされてよろけながらもGKと一対一になり逆転ゴール。喜ぶのを忘れてあぜんとした。右膝を痛めているはずなのに、どこにそんな力が残っていたんだ。
だがバーレーンも反撃する。前線がボールを追う。これまでの試合と違ってボールへのプレッシャーの掛け方に約束事らしきものができている。前の3人がプレッシャーをかけ高い位置でのボール奪取を狙う。宮本の言った通りだ。だがかわされて中盤でボールを持たれたときは、無理せず自陣内まで引いてDFラインと中盤の連携でボールを奪取する。しかし本職ではない右サイドといつまでたっても進歩を見せない左サイドがいいように破られる。しかし中澤の強さ、宮本の冷静さ、まだ当たっている川口が体を張って防ぐ。
しかし日本選手は完全に疲労困憊(あたりまえだ)、鈴木隆行の憔悴しきった表情が痛々しい。だが疲れているのはバーレーンも同様だった。フバイルが決定的なシュートをはずず。まだ悪運は健在だった。最後の力を振り絞ってボールをキープする日本。疲れ故のミスはあっても焦りはない。冷静に時間をつかう。そしてタイムアップ。玉田がへたりこむ。こっちもへたりこむ。


ジーコの、自分の選手たちに重圧をかけるだけかけて成長をうながず、というやり方はある意味で結果をだしているのは否定できない。日本代表は試合のたびに精神的にたくましくなっている。そしてどんな状況でも冷静にあきらめずにプレーしている。対戦相手と、ホスト国と、自チームの監督がスクラムを組んでかけてくる重圧にまけずに。自分たち自身の判断によって(監督はなにもしないもんね)。
でもその陰で選手たちは完全に消耗している。この大会のレギュラーたちの何人かは、2ndステージで活躍することができないだろう。選手生命さえ、いや生命そのものさえ脅かされているかもしれない。
なんだかんだといっても、アジアの中堅国は確実に進歩している。ヨーロッパのコーチたちの指導で、組織的なサッカーを身につけつつある。そしてコンディションが悪ければ格下に簡単に敗北してしまうのが現代サッカーだ(レギュラークラスの半数がいない東京がデポルに勝ったでしょ)。そしてジーコでは近代戦を戦えない。


今日のピュロスの勝利には、どんな意味があるのだろう(タンタロスの受けた天罰に例えられるような気もするが)。

[追記]
今は、ただただ、選手たちに感謝。涙ぐんじゃったよ。