アビスパ福岡 2-0 湘南ベルマーレ(58試合目観戦)

ここまで来てなおサッカー観戦。というか、博多と鳥栖の両方を観戦することを前提で旅程を組んだのだ(←アホ)。
博多のホテルにチェックイン後、博多の森を目指したが・・・。
JリーグのHPでは「福岡空港4番出口」から球技場行きのバスが出ているということなのだが、福岡空港の4番出口はタクシー乗り場だった。ひょっとして「地下鉄福岡空港駅」の4番出口ではないかと気づき、戻ったら見にくいところに4番出口の表示あり。ようやく博多の森行きのバスに乗るが、「博多競技場行き」という表示にもかかわらず、試合の行われる球技場の最寄りバス停は「東平尾公園口」。これじゃ、初めての人はわからないよ。スタジアムのアーチ屋根が見えたから良かったものの、車内アナウンスもなく、しかもバスの車内はまったく「サッカーの匂い」がしない(チームグッズを身につけた人がいない。ダメじゃん[追記]歩いてくる人が多いらしい)。そんなにアクセスが不便だと思わないが初めての人間にとってはトラップの多いスタジアムである。
ようやくスタジアム着、メインスタンドに陣取る。あれ、メーンとバック両方にサポーターが陣取るのか。あいかわらず「九州独立」弾幕あり。「シャア専用ゲーフラはどうした?
博多の森球技場は評判通り良いスタジアム。ただし両ゴール裏はエンドラインから距離があり(ラグビー・アメフト開催のためね)、しかも傾斜が緩いので試合が見にくいと思われる。売店では地鶏の炭焼きと豚バラ串が美味。ただしビール売り場がしょぼく、スタンドに売り子はいない。メーンホーム側のビール供給は事実上、売店の兄ちゃん一人でまかなっていた。ま、俺みたいな飲んべえはそんなに居ないからいいのか。


試合の印象は以下の通り。

  • 福岡はいつもの4-4-2。湘南は普段は3-5-2だが、今日は福岡のサイド攻撃を警戒してか4バック。FWは高田ヤスが前、佐野裕哉が下がり目に位置するので4-2-3-1(トップモードw)のように見える。
  • 前半は福岡ペース。ボールを支配し、左はアレックス-古賀のコンビで、右は平島を軸にサイドを切り崩し、クロス攻撃を試みる。左からの攻めは効果的だったが、最後のクロスに精度を欠き、湘南ゴールを割れない。右の平島は果敢なチャレンジを見せるもののクロス・パスの精度が今ひとつ、右MFの山形は周囲との連携が悪いせいかあまり目立たない。
  • 一方、湘南は高田を使った攻撃が主。試合序盤は、高田のポストおよび裏への飛び出しという2つのパターンで攻撃を試みるが、周囲、とくに佐野との連携が悪くチャンスが作れない。前半の半ばすぎから、福岡の両SBの裏にできるサイドのスペースにロングボールを入れ、FWと左右のMFが飛び込むという形が見られるようになり、チャンスがつくれるようになる。しかし、クロス・シュートの精度を欠いたこと、ボランチの上がりがみられず、ゴールを脅かすことができない。
  • ポゼッションでは優位に立ちつつ、責めあぐねていた福岡だが、前半40分、古賀の蹴った左CKに千代反田(彼を見るのは2000年のインカレ決勝以来だ)がヘッドで合わせ先制。
  • 後半は一転して、攻撃にボランチが絡めるようになった湘南が押し気味に試合を進める。矢継ぎ早に交代選手を投入し反撃を試みるが、なかなかフィニッシュまで持っていけない。後半14分に投入された加藤は、得意のスピードを生かして3度ほど良いクロスを上げたが、飛び込む選手とのタイミングがあわず、福岡DFにカットされる。ほかにも熊林を投入して中盤の運動量を維持し、続いて柿本を入れて責め続けるが結局無得点。
  • いっぽう、後半はなかなか主導権をとれない福岡だったが、後半3分FWエジウソンに代えてDF登録の増川を投入(電柱?)。18分には古賀に代え宮崎を、30分にはFW林に代え田中を投入し、湘南の攻勢に対抗する。この田中が後半38分、MFホベルトのフワッとしたフィードに反応し、バーレーン戦1点目の玉田ばりの突破で湘南DF二人を抜き去り、GKとの1対1を冷静に決めて試合を決定づける2点目をゲットした。田中はアビスパオフィシャルHPによるとユース上がりの選手。今後要注目。
  • このあと、ロスタイムに湘南・加藤が右サイドを突破しクロスを上げるもGKがキャッチ、おなじく城定のFKがサイドネットに引っかかるなど惜しい場面があったものの、タイムアップ。福岡が無失点勝利。
  • 終わってみれば両チームの地力の差を感じた試合だった。福岡はなかなか得点が奪えない中にあって、セットプレイできっちり先制、ゲーム終盤にきっちり追加点と終わってみれば理想的な試合運び。一方、湘南はがんばっているのはわかるのだがどうしても福岡守備陣を崩せない。前回観戦した川崎戦に比べ、佐野裕哉が目立たなかったのが残念。4バックへの変更で、高田+2シャドーで攻める→高田とのコンビネーションで攻める、に変わったのに対応しきれていないのかも。


それにしてもJ2の2位グループー福岡・甲府・京都・仙台・大宮・山形ーは大混戦。このうち、若手が実力を発揮している福岡、ここ数年の安定した成績に加えツットの加入した大宮・単純な戦力合計ではNo.1の京都、柱谷時代の組織力を維持しかつ大島がブレイク中の山形の4チームの争いとみる。バロン放出の甲府はやや苦しいか。仙台は戦力てきには福岡、大宮と同レベルと思うが、序盤の不調が災いし得失点差がマイナスなのが最後に効いてくるのではないか。横浜FCは勝ちきれず、水戸は戦力的にみてジリ貧だろう。


次回観戦は土曜の鳥栖-札幌戦。FC東京の2nd開幕をパスするダメサポだが、苦境の鳥栖を見ておきたいのと、フロンターレ監督時代に名勝負を見せていただいたイクヲ監督に勝手に義理を感じているので鳥栖スタに馳せ参じる予定(どこかの島に取り残されていない限りは)。