日中韓U-21交流戦 日本代表 1 - 1 韓国代表(観戦103試合目)

定時ダッシュをかけ、千葉湾岸から1時間かけて国立に到着。キックオフが7:20なのはありがたい。この季節にしては暖かい夜で、聖火台のそばから新宿のビル街を眺めつつビールを楽しんだ(お前はそれしかないのか?)


日本は正GK西川が膝の靱帯損傷で今季絶望、DF水本もケガで離脱。ということでGK松井、DFが右から中村北斗、青山直、千葉、家長、ボランチに梶山と青山敏、右MFが水野、左MFが苔口、トップ下に増田、1トップが平山という布陣。あえていえば4-5-1。
ただし、序盤は家長が積極的に攻撃参加して苔口がFWみたいな位置にいるため3-5-2に見えた。ボランチは青山敏が後方を固め、梶山が前にでてボールを捌くという役割分担。梶山・増田のキープで押し上げてからサイドに展開、水野と家長が切り崩してチャンスメイク、というのが一つのパターン。


立ち上がりは水野も家長も積極的で、何度もサイドをえぐって折り返す。ただし、中央には平山が張っているだけで、後列から飛び込む選手が足りない。梶山にゴール前まで出て行くプレーを期待していたが、そういう場面は少なかった。あと、苔口の動きにメリハリがなかったかな。というわけで、サイドからの崩しで何度か決定機をつくったものの決められず。この時間帯の平山は、ハイボールの競り合いでこそ強さを発揮できなかったが、足元にボールが付いたときは軽快な捌きを見せていた。


前半半ばから韓国にエンジンがかかってくる。韓国はやはり縦に早くて思い切って勝負を掛けてくるため、日本のDFはけっこう苦労していた。CBとGKとの意思疎通が悪く、連携ミスから決定的な場面があったね。
前半の終盤近く、アグレッシブに仕掛けてくる韓国の波状攻撃を止めきれず、失点の予感がプンプン。ロスタイム、25番の選手にドリブルでエリア右に持ち込まれて角度の無いところからGKの脇を抜く強シュートを打たれ、これが左ポストに当たってゴールイン。この時間帯は韓国の勢いに負けたという印象。


後半、韓国が繰り出す縦に早い攻撃に苦戦する日本。前線からチェックをかけてくるため思うようにビルドアップ出来ない。左サイドの家長・苔口コンビが消されてしまったため、攻撃は右サイドの水野・北斗コンビにかかってくる。この二人は良かった。水野は終始キレキレでMVP級の働き。中村北斗もやや足元が雑だったが前に出る力があっただけに、負傷交代は残念(代わりに細貝IN)。


日本が活性化したのは66分の2枚交代から。家長→伊野波でかなりやられていた左サイドに蓋をし、苔口→カレンで2トップに変更、前線をかき回しにかかる。そして74分に水野が二人をかわしてクロスを入れると、増田がDFの間にうまく入り込んでヘディングシュート!これが決まって日本同点。
この後は日本の押せ押せムード、韓国を完全に押し込んで右から左から崩しにかかる。スタジアムも俄然盛り上がりを見せ、そこで笑いを取ったのが平山・・・・orz。いやー、シュートが枠にいきませんなあ。この時点では完全に疲れていてキレがなかったね。


結局、引き分け。日韓戦にしてはずいぶん雰囲気が緩かったが、内容も緩かった。日韓とも、正直言って調整試合だったね。韓国はメンバーを落としてきたし(チャンいないし)、日本も4バックのテストと選手の見極めが目的だったように思えた。正直、この時期のマッチメイクはJクラブにとって迷惑そのもの。9日で4試合フル出場ということになりかねない選手が何人もいるのだが。


我が軍も、平山・・・はどうでもいいが(つーか120分ぐらい走って減量せんかい!)、守備立て直しが急務なのに伊野波と梶山を取られちゃうのは痛手。まあ中位チーム(いや、下位か)はどうでもいいのかもしれないが、優勝と降格に絡んでいるクラブは死活問題だろう。


西野さんの苦虫噛みつぶしたような顔が目に浮かぶよ。そして北斗は大丈夫なのかね。福岡にとって、彼が使えるかどうかは文字通りクラブの生死に直結するように思えるのだが。日の丸先生も、台所事情の苦しい地方クラブを率いていたわりには酷なことをする。


はっきり言って、ワールドカップ予選ならともかく、この時期の親善試合や重要性の低い大会で代表様に選手を差し出せという時代じゃない(そのくせ、スポンサー付きの集金試合には妙な配慮を見せたりするんだよな)。家長や谷口って、12月1日から始まるアジア大会に拉致されることになってるのね。最終節まで優勝争いがもつれ込んだら、どうすんだ?