2008J1第10節 大宮アルディージャ 0 - 3 FC東京(観戦13試合目)

新装なった大宮サッカー場NACK5スタジアム初見参の東京。


この日のスタメンは、DFが徳永・藤山・茂庭・長友、中盤が浅利・梶山・今野・栗澤、FWが赤嶺・カボレ
控えは、荻・佐原・金沢・池上・大竹・平山・近藤。
栗澤が右寄りのポジションをとっていたので4-4-2に見える布陣。CBは佐原をベンチで控えさせ、茂庭を起用してきた。これは、大宮がスタメンでスピード系ないし裏取り系のFWを使ってくることへの対策と思われる。


大宮はいつものフラット4-4-2。2トップはデニスマルケスとペドロジュニオールという組み合わせ。吉原はケガで欠場。


試合を通じてポゼッションは大宮。ラインを押し上げ、細かく動いてプレスをかわしながらパスを繋いでボールを運ぶ。この辺、ちょっと「むーびんぐ」っぽかったです。ただし、最後のところがやや単調だった。デニスマルケスもペドロジュニオールも、いったん足元にボールを収めてから勝負をかけるタイプ。マルケスのパワーとジュニオールのスピードは確かに脅威であったが、守る上で的が絞りやすかったのも事実だろう。東京はゴール前に人数をかけ、粘り強く守る。危ない場面もあったが、塩田の好セーブで乗り切った。大宮は吉原の負傷欠場が痛かったかも。裏への鋭い飛び出しを武器にする彼がいれば、東京守備陣に混乱を引き起こせたかもしれない。


先制は東京。梶山が二列目から大宮の高いDFラインの裏へ走り込む。それに合わせて藤山がロングフィード。これが珍しく(失礼)ばっちりと合い、梶山がバックヘッドでシュート。これが中途半端に前へ出ていたGK江角の頭上を抜いてゴールイン。おいらはバックアウェイ寄りのコーナー付近にいたのだが、あまりにも謎なタイミングで謎な軌道のシュートだったので、みんな「え?」と一瞬固まったあと、ゴールと認識しやんやの喝采。東京の2点目も大宮の虚を突いてのもの。塩田のフィードを赤嶺が頭で競ると見せかけてスルー。赤嶺の動きにつられた大宮DF(富田?)はボールに触れず。裏に抜けたカボレがまたもや中途半端に前へ出てきた江角の頭上を抜けるループで確実に決めた。
前半終了間際は余裕のキープで時間を使い、しっかりとクローズする。


後半も大宮にボールを持たれる展開が続く。ペドロジュニオールに替えて藤本を投入、さらに早い時間に森田を入れて前がかりになる大宮。これでカウンターが決まればねえ、と思っていたらやってくれました。後半半ばからは2列目も下がってしまって、交代で入ってきた大竹・平山と赤嶺、加えて全く運動量が落ちない長友の4人だけで攻めている、という場面が続いていた。平山はまあ、結果を出そうと焦ってるんだけど空回り、というプレーだったんだけど、やはり相手にとっては嫌な選手。大宮は常にDFを2人付けて対応していた。そして、ショートカウンターから平山がエリアに持ち込んでDFと競り合い、こぼれたボールをゴール前まで進出していた長友が鋭い右足シュートで決めた。


以後は、余裕の展開。久々に余裕をもってゲーム終盤を過ごせたね。祐介の試運転も出来たし、上場の出来。耐える展開の中、抜け目なく相手の隙を突いての2ゴールでリード。後半、前がかりになる相手に対し、カウンターで追加点を奪って試合を決める、なんてお上手なゲーム運びをいつの間に出来るようになったんだろう。お前ら、やればできるじゃん。そして、この瞬間だけ首位!つかの間の首位。いつ以来ですかね。


この日のゴール裏は最初からノリが良くて、久しぶりにトランペットが出てG1ファンファーレを聞けたし、終了後には「首位東京!」コールに「東京音頭」まで出て(試合前まで雨が降ってたので、ビニール傘持ってる人も結構いた)、好調なチームを祝福していた。このところ目立つカボレ頼み、あんまり「むーびんぐ」できてないなど、内容はいまいちだし、まだ強豪と当たってないので、割り引いて考えなきゃならないのだけれど、今はとりあえず祝賀ムードで良いかと。主力をケガで欠き、残る主要メンバーを代表招集され、CBがいつまで経っても固定できない、という状況でここまでやれるなんて快挙ですよ。


城福さんが、対戦相手の特徴とチームの現状を把握して、的確な手を打っているのが見えて頼もしいです。