日本女子代表vsカナダ女子代表(今季生観戦53試合目)

なでしこジャパンは負傷の澤、山本、矢野を温存。
キーパー山郷、DFは左から山岸-下小鶴-磯崎-川上、ボランチは小林-宮本-酒井、トップ下に安藤、そして大谷-荒川という2トップ。ただしボランチ陣は川上がオーバーラップする右サイドを開けた変則的な布陣で小林は左のOMFとみることもできる。


日本は立ち上がりからボールを支配。酒井・宮本の両ボランチからの散らしで攻撃を組み立てる。前半8分に右サイドからドリブルでエリア内に侵入した安藤が倒されPKゲット。これを大谷が決めてあっさり先制。


日本の2点目は11分、荒川(安藤かも)の動きに釣られたカナダ左SBの裏に、すかさず酒井がフィード、いいタイミングでオーバーラップしていた川上のクロスをカナダGKがかぶってしまい、ファーサイドに飛び込んでいた大谷が決めてあっさり2点目。カナダの左SBは、荒川や安藤が右サイドから中に入っていくとついていってしまう傾向があり(PKを与えたことが影響しているのか?)、タッチライン際が開いていることが多い。川上は得点シーン以外にもたびたび酒井のサポートを受けてオーバーラップしチャンスを作っていた。
一方、左サイドはバランスをとるため攻め上がりを自重している山岸からときおりアーリークロスがあがる以外は、小林が周囲とのパス交換やドリブルで中に切れ込んでいく形が主だった。
カナダは暑さのせいか、動きが鈍くなかなか日本ゴール前まで攻め上がれないまま前半終了。


後半頭から磯崎に替え大部、つづいて足を痛めた山岸に代わって柳田、大谷に代わって丸山と選手交代。あいかわらず優勢に試合を進め、ついにはキーパーも小野寺に交代。
77分、荒川が左サイドを突破してゴール前にクロス、これに飛び込んできた安藤を気にしたカナダDFが処理をあせってオウンゴール
丸山は、日本がカナダを押し込んでいてスペースがなく、また終盤に小林が足をつってそのカバーをしていたこともあり、得意のドリブル突破による見せ場をあまり作れなかった。結局、バックアップと負傷者以外の全メンバーを出場させた日本が3-0で勝利。


カナダはベストメンバーではなかったらしいが、ワールドカップの時に比べ、日本の順調な成長が確認できた試合だった。ただ、テクニックでは優位に立っていたものの、一対一の単純な「駆けっこ」ではカナダ選手にあっさり競り負けるシーンもあり、あらためてフィジカル面で優越する相手に対する組織的な守りの重要性を実感させられた。酒井、宮本の両ボランチがこのチームの生命線だと思う。メンバー表をみても、この二人の代わりが勤まる選手はいないのがちょっと怖い。
あと、リーグ戦の疲れが残っているように見える選手もいたが、これは本番までにコンディションを整えられるだろう。


最後に、忠鉢さん、とうとう君が代を歌うことができました。めでたし、めでたし。
それからカナダ国歌、いい歌ですね。