第83回高校選手権 決勝 鹿児島実業 0 - 0 市立船橋(PK4-2)(観戦127試合目)

Lasakongawa2005-01-10

すばらしい天気。そして今日は決勝。11時すぎに国立競技場駅に着いた地下鉄にはすでに多くの観戦客が乗っていた。そのまま入場せずに東京体育館裏のモスバーガーで遅い朝食。こちらもサッカーの客で混んでいた。食べながらネットなんぞして、昨日のニュースをチェック(ここはHot Spotがあるのよん)。なんと大久保は初出場で1ゴール1アシストだと。毀誉褒貶あるけど、結果を出す男だよな。
食後は東京体育館の裏を通って代々木門の待機列へ。かなり長く延びていて、シミスポの兄ちゃんに聞いたら2500人を超えているとか。恐るべし、高校サッカーパワー。


とはいっても、15分ほどでさほどストレスなく入場できた。客席をぐるっと回って聖火台付近まで登る。いつ来てもここは絶景。ピッチが足元に広がり、目の前には新宿の高層ビル群が城塞のようにそびえる。そして夕方になればゴール裏のむこうには富士山が見えるはずだ。


高くせり出したバックスタンドがちょうどいい風よけになり、聖火台の周りはポカポカと暖かかった。ホーンブロワー・シリーズなんぞを読みつつ、ダウンジャケットの前をはだけ、冬の陽差しを浴びながらビールを飲み、次第に気分が高まってくるのを感じながらキックオフを待つ。ああ、幸せ・・・な気分だったときに突然、「キャー」と黄色い歓声が・・・Windsとその追っかけギャルだった(静かにしてくれ)。ワーキャー状態のメインスタンドを尻目に、方々でブーイングが上がるバックスタンド。いまからでも遅くはない。日本協会は木更津の陸自第4対戦車ヘリ隊からAH-1Sを拝借し、メインスタンド前縁部を掃射すべきである。あと、帰りがけにPK戦を途中でぶった切り、その後のレビュー番組でもファン心理を見事に逆なでする対応(笑)をした日本テレビ本社社屋もやっちゃってください。ええ、パトレイバー2みたいに。


それが終わると市船応援団のチアガールがアクションを開始する。うーん、すごく運動量が多い。ひょっとして選手たちより多いのではないか(笑)。それが終わる頃、私の脇をこちらは古風な装いの鹿実応援団員が通り過ぎていく。


そして待ちに待ったキックオフ。普段は地味に入場してくるが、決勝戦はなんとFIFAマーチだ。その後、両校の校歌演奏。勝者だけやるのは好きになれないけど、両方やってくれるのはいいよね。


で、鹿実のスタメン。

    10山下  9栫
 6上村  7坪内   11渡邊
    4三代 12赤尾
  20西岡 5岩下(c) 3重富
      17片渕

これは準決勝と同じメンバー。


市船のスタメン。

   10榎本  14森野
      6鈴木
  9壽      15小山
      8中村
7薬袋 2上福元 5渡邊(c) 3谷津
      1中林

レギュラーCBである4森下が試合直前に体調不良のため欠場決定。代わりに上福元が起用された。あ、それから「セーラームーン」は榎本の応援歌と判明しました(笑)。


そして、主審は高山さんorz。副審が牧野・東城両氏。そして第4審判がanother...じゃなくて穴沢さん。
うーん、実にすてきな人選だ(笑)。高山が倒れても穴沢が出てくる。某代表チームと違ってバックアップが充実していてうらやましい。


試合は、パワフルに攻める鹿実と組織的に守りつつカウンターを狙う市船という、予想どおりの構図になった。
鹿実はボールを奪うと、まずサイドへ長いボールを入れる。それを受けたパワフルな両WB・上村と渡邊が果敢に勝負を挑み、高さとスピードを兼ね備えた2トップめがけてクロスを入れる。2トップのうち、山下は下がってボールを受けたり、左サイドに流れて起点となる場面も多い。もう一人のFW栫も右サイドに流れることはあるが、頻度は高くない。トップ下に位置する坪内はパス能力を駆使してチャンスメークをする、いわゆる「司令塔」タイプではなく、2列目からの飛び出しと高い位置での守りという役割を与えられている。
この坪内とダブルボランチ・三代と赤尾の作るトライアングルが中盤守備網を形成する。この3人にFWや両サイド(鹿実は前の選手の守備意識も高い)が加わってボールホルダーを囲み、奪い、あるいはDFラインに追い込む。
そして控えるは岩下率いる鉄壁の3バック。対人能力に長けた西岡・重富の2ストッパーを抜くのは至難の業で、例えそこを抜けても岩下が控えている。クロスを入れてもハイボールに強く、ポジショニングも良いため、まず普通のFWでは競り勝てない。加えてラインコントロールも巧みなため、裏を狙うのも難事なのであった。

つづく(本業多忙中)。