第83回高校選手権 準々決勝 鹿児島実業 2 - 1 多々良学園(観戦124試合目)

この試合でもっとも印象に残ったのは鹿実父兄の気合いの入れようだった。そろいのはっぴに身を固め、必勝鹿実とかかれた黄色いはちまきを付け応援席に着く。はっぴは赤と黄の2種類があり、襟には鹿実父兄会と書いてある。そして背中にはなんと○に十字の島津家の家紋が書き込まれている(驚)。スゲー。
で、黄色のはっぴの人は座るところが決まっていて、Vの字を描くのだった。スゲー(笑)。
表情からして気合いが入りまくり。これだから九州の人を舐めてはいけない。


フォーメーションは鹿実が3-5-2バック(DF重富赤紙で出場停止)。多々良は4-4-2。
前半は鹿実が攻め立てる。目立ったのは右サイドの渡邉。多々良の左SBがねばり強く対応するが、止めきれず、再三にわたってクロスを上げられてしまう。


多々良はシンプルにクリア。鹿実の選手が詰めてきていればタッチラインに蹴り出す。少し余裕があれば大きく相手ゴールに向けてロングキック。多々良2トップ、とくに14番(リベリア系)は速いので結構追いつく。中盤で繋ぐことは少ない。つなげた時はボランチからサイドMFへ展開する。
そして多々良学園が先制点を上げる。先制点は鹿実のミスが原因。相手ファールと勘違いしてプレーを止めてしまい、その隙に8番が決めた。


鹿実は強引に攻めるが、少なくとも2度あった決定機を阻まれる。決めきれないでいるうちに多々良のクリア戦法にリズムをずたずたにされ、そのうち攻め疲れ。前半は1-0で多々良リードで折り返し。


多々良学園にとって、前半は思惑どおりの展開だったろう。後半どう出るかと思ったら、なんと真っ向から攻めてきた。中盤でしっかりパスを繋いでビルドアップし、サイドからの崩しを試みる。しかし岩下を中心とする鹿実3バックが堅い。まったくシュートを打てず、追加点が取れない。


そして、今度は鹿実多々良学園のミスをついて同点に追いつく。なんの変哲もないロングボールが、風で延びたのか、多々良CBのヘディングのクリアが真上に上がってしまった。そこへ詰めていた
鹿実FW山下がすかさずボールをかっさらい、飛び出したGKの頭を越えるループシュート無人のゴールにふわりと収まる。
鹿実の決勝点は左CKからの展開で渡邉のクロスに12番が飛び込み、勝ち越し。


リードされた多々良学園は本来のエースである10番を投入、早速前線で起点になって攻撃をリードする。しかし、鹿実DFが堅い。まったくシュートを打たせて貰えない。ハウバートダンもスピードを封じられ、中に入っていけない。


結局は鹿実が実力で押し切った試合だった。
え、次は国見?
ガチンコな試合になりそうだ。
(後ほど加筆予定)