2006J1第1節 FC東京 2 - 0 大分トリニータ(観戦4試合目)

日時:2006年3月5日13:30キックオフ
会場:味の素スタジアム
観衆:22531人
主審:松村、副審:木島、相葉、第4審:手塚
得点:ササ(東京、14分)、リチェーリ(東京、27分)
警告:トゥーリオ(大分、16分)、ルーカス(東京、84分)、三木(大分、89分)


東京のスタメンおよび登録メンバー。

 リチェーリ  ササ
     ルーカス
   今野    梶山
     伊野波
 規郎 茂庭  増嶋 徳永
      土肥

SUB:遠藤、藤山、金沢、宮沢、馬場、川口、阿部
選手交代:リチェーリ→川口(69分)、ルーカス→馬場(87分)


大分のスタメンおよび登録メンバー。

 オズマール 高松
     内村
 根本       梅田
   エジ* トゥーリオ      *エジミウソン
  上本 三木 深谷
     西川

SUB:下川、福元、西山、増田、川田、松橋、山?
選手交代:オズマール→西山(61分)、上本→西山(72分)、内村→松橋(77分)


えー、シーズン到来なんですが、年度末なので、お仕事がてんてこまいです。
といっても、もう4試合も見ているのだけれど、オフの間の自堕落wな生活に慣れきってしまったのか、ブログを更新する気力がありませんなだ。シーズン到来が待ちきれずあっちこっちの練習場を行脚している人がいるのに、こんなんじゃいかん! というわけで、簡略版でいってみましょう(それじゃだめだろう)。


まずは、勝って良かったです。ほんとに開幕戦は負ける気がしないよね。
まだまだチームは錬成途上だけどね。
やりたいことは明確になってきました。中盤3人+実質トップ下のルーカスでポゼッションし、あるタイミングで一斉に動き出してゴールを陥れる。トリガーになるのはSBのオーバーラップだと思うのだが、今日はマークが厳しくて徳永も規郎もあまりクロスが上げられなかった。そのかわり、ササとリチェーリが大分3バックのサイドのスペースをうまく使ってた。

リチェーリの抜擢は、ジャーンがケガだから代わりの外国人、という単純な理由ではなく、FWをストライカータイプとスピードタイプで構成しようという意図じゃないかと思う。阿部とササはどちらも自分で局面を打開するよりエリア内での勝負強さが持ち味。ところが、まだチーム戦術を浸透させている途中の段階ではFWにいいボールを供給できる機会がどうしても少なくなり、フィニッシャーを二人置いても生かし切れない。それならば、2トップの一枚はスピードなりドリブルなりで単独突破ができる選手を使ったほうがいい。そういう計算があったのではないかと思う。リチェーリの交代も、阿部じゃなくて川口だったしね。
結局、この選択が勝負の綾になって、リチェーリの弾ける若さ!(笑)が大分を圧倒した。もう、この場でプレーできること自体が嬉しくて仕方がない、という雰囲気で、はつらつとしていて、見ているこっちも楽しくなった。ここで結果を残しちゃったんで外国人のやりくりをどうするかいい意味での問題だけど、それはガーロの悩み、ファンは素直に楽しんでいればいいんです(わっはっは)。それから、交代で出てきた信男さんもいい仕事してました。あの「ノブゴール」コールは順天堂時代からのものらしいですが、よくわかりません。


中盤は良くなってきたね。
ルーカスが中盤と前線をつなぐリンクマンとして精力的に動き(運動量には頭が下がる)、あるときはチャンスメーク、あるときはプレッシングの先兵、あるときはゴール前まで進出してFWとして振る舞うなど、もう八面六臂の大活躍。まあ、シュートは決まらなかったけど・・・(運がないよな)。パスも良かった。馬場に比べると意外性はないけれど、周りがよく見えていてタイミング良く痒いところに手が届くようなチャンスメイクを見せる。キープ力は相変わらず素晴らしいし、今年もルーちゃん様々かな(まあ、シュートは決まらないんだが・・・)。
ルーカスと同様、中盤でタメをつくる役割を担う梶山は相変わらず得体の知れないプレーぶりだったが、軽いプレーが非常に少なくなった。ガーロに「2mも離れていたらマークじゃないだろ!(そのとおり!)」と厳しく指導されているってBS-iの中継では言ってた(もっとやれ)。チームの中軸にふさわしい風格がだんだん出てきたようです。

この二人と違って、主として潰し役を担うのが今野と伊野波の二人。
伊野波は・・・・いや、よく獲得してきたね。大ヒットだよ。パスミスはあったけど、十分合格点のパフォーマンス。とにかく、マークすると決めた相手に食らいついて徹底的に食らいつく。「猛犬に注意」第2号ですな。
そして「元祖猛犬」今野は安定したパフォーマンス。潰し役の一番手を伊野波に任せ、むしろ攻撃的な役割の比重が大きくなっていた(2得点の起点はいずれも今野だった)。「今野ルーレット」も披露したし、大きなサイドチェンジも試みていたし、テクニックのレベルが上がってきた感じ。
この二人が潰しまくっていたからこそ、ボール保持率で大分に優位を奪われながらも(!)持ちこたえたのだと思う。

中盤後ろの3人は、ポジションのバランスも良く、一人が前に出れば誰かがカバーに回るという感じで、コンビネーションがよくなってきた(対PSM比。バイタルエリアをがら空きにしちゃう場面があったりと、まだまだよ)。
にもかかわらず、カウンターでしか得点が奪えなかったのは、ポゼッションから攻勢転移したときの連携がいまいちだから。徳永も規郎も、オーバーラップはすれど中盤やFWと連携がいまいちで、崩しにスピード感(というかスピードの変化感、というべきか)が無かった。このあたり、まだまだ我慢だね。


あとは、増嶋ね。すごーく心配だったのだが、茂庭の指導よろしくを得て?、頑張ってました。悪戦苦闘だったけど、伊野波と同様、最後まで相手に食らいついて、ぎりぎりで足出してシュートを止めたりしてね。ジャーン・茂庭のレベルと比べればまだまだだが、計算できるDFになってきたな、と思う。


ただ、全般にはまだだめです。有力なFWを擁するチームと対戦したら、中盤のパスミスから一点は奪われると覚悟したほうがいい。でも、前半戦は我慢の子。すくなくとも、ワールドカップ中断前の試合はガーロ(と抜擢された若手たち)にあげようよ。原東京とは違った形の、魅力的なチームに変わりそうな気配が漂っているし、そもそも選手層自体が厚くなって来てる。とくにFWと中盤がね。前半でチームとしての形を固めて、後半ダッシュ、夢は去年のセレッソ!というわけで、最終的に優勝争いの末席に名を連ねてくれれば、御の字かな、と。


幸運だったのは大分もチームの再編途上にあったこと。逆襲速攻の切り札かつ東京の天敵!だったマグノアウベスが抜けて、フィニッシュの精度ががた落ちになった。高松が頑張っていたのだが、肝心のシュートが枠に行かない。
守りは、寄せの速さといい、球際の強さ・激しさといい、運動量といい、相変わらずの堅さを保っているだけに、オズマールと他の選手とのコンビネーションが確立されれば、上位を喰えるチームに変身するんじゃなかろうか。


その他、箇条書きで。

  • COBAの演奏、よかったっす。ライブってやっぱりいい。
  • ドイツの人はなにしに出てきたんだ?
  • 松村さん、あんた邪魔。レフェリング自体は、比較的安心して見ていられた。
  • 「イノハウアー」というゲーフラが個人的にツボ。時事ネタだしね。
  • ゴール裏が(バックスタンドも)ガーロのサッカーに慣れていない。どこで盛り上げたらいいか、まだ掴めていない感じ。
  • 新設されたSB指定の皆さん、前段(おそらくコアな人たち)はOKですが、後段の人たちは地蔵でした。もっとがんばりましょう。つーか、明らかにサッカー自体を見慣れていない風情の人が多いのだが。
  • 反面、Uは程よく熱くていい感じです。今年もがんばりましょう(はい、今年もU-SOCIOです)。
  • マッチデイの発行部数が少ないんじゃないの?都合で帰り際に買い求めたが、バックもメインも売り切れ。結局、定期購読を申し込んじゃった。
  • ケンタッキーが混んでいたのでタコスの店にいったのだが、バイトの手際悪すぎ。いくら不慣れでも、あれは日本人の仕事じゃないぞ。もっとがんばりましょう。


最後に。なぜか、今日はビールを飲まなかったのです(売り子のみなさんごめん)。奇跡だ!