2006J1第2節 アルビレックス新潟 2 - 0 FC東京(観戦5試合目)

日時:2006年3月11日(土)15:00キックオフ
会場:新潟スタジアム
観衆:40266人
主審:西村
得点:寺川(新潟、65分)、エジミウソン(新潟、76分)
警告:梅山(新潟、1分)、鈴木慎(新潟、52分)、リチェーリ(東京、60分)


新潟のメンバー。

   エジミウソン 矢野
   鈴木慎      寺川
  シルビーニョ  本間
 梅山  中野  喜多  海本幸
       野澤

SUB:北野、三田、藤井、岡山、田中、六車、中原
選手交代:梅山→三田(54分)、寺川→岡山(85分)、矢野→藤井(89分)


東京のメンバー。

  リチェーリ  ササ
     ルーカス
  今野      梶山
     伊野波
 規郎 茂庭  増嶋 徳永
      土肥

SUB:塩田、藤山、前田、宮沢、馬場、阿部、川口
選手交代:徳永→馬場(56分)、リチェーリ→川口(79分)、ササ→阿部(79分)



浅田真央ちゃんやっちゃったなあ・・・じゃなくって、まあ、こんな日もあるさ。
後方でのボール回しをかっさらわれてカウンター食らって負ける試合が出てくるのは覚悟していた。
今の段階じゃ、仕方がないよ。
でも、やってもーたなあ・・・


気を取り直して試合経過を振り返ると・・・


まず、序盤はそれなりにパスを繋いで攻めてたよな。今野・梶山も前に出られていたし、サイドバックのオーバーラップもあった。
しかし、新潟のエンジンがかかりだし、中盤でプレスをかけられるようになると、とたんにリズムを失った。
新潟の守備は良かった、というか激しかった。運動量が豊富で、前線から早い寄せでプレッシャーをかけてきたし、戻りも早くてスペースを消された。球際も激しく、ファウルすれすれのプレーも多かったような気がする(主審が家×氏だったら・・・)。


とくに、ルーカスのところを押さえられたのが痛かった。今の東京はまだ新しいサッカーになじんでいなくて、各ポジションの連携がまだまだ。とくに、前線と中盤の間にポッカリとスペースが空いてしまう傾向がある。先日の第1節では、ルーカスが献身的な運動量で動き回ってそのギャップを埋め、システムの綻びを防いでいた。ところが、この日はシルビーニョと本間がルーカスを徹底マークし、ボールキープもパス出しもままならない状態。そうすると、チーム全体が流動性を失って、前線のボールを引き出す動きも少なくなり、後方でただパスを回す場面ばかりが目に付くようになる。ササにはボールが入らず、リチェーリは中野洋司アレアレアレ洋司を振り切れない。
徳永と規郎のオーバーラップからチャンスをつくったが、いかんせん単独突破からせーのでクロスを上げるだけでは崩せない。見ていると、左右MFとSBの息が合っていない。新潟のサイドMFとSBの間にスペースが空いているのに、そこにSBが飛び込むタイミングでパスを出せばいいのに、いったんSBの足元にパスを付け、そのあとよーいドンでオーバーラップをかける。それでも徳永・規郎がそれなりに突破してしまうのはさすがだが、新潟の守備組織は崩せないよな。


その後は見ての通り。新潟は後方でのパス回しをかっさらってカウンターを仕掛ける。最初から完全に狙ってた、つーか普通は狙うよな。前半に失点しなかったのは土肥のファインセーブと茂庭・増嶋両CBの頑張りがあったからだ。


後半、どういうふうに修正してくるかな、と思っていたが何も変わらなかったorz。
新潟は前線からのプレッシャーを強め、東京が伊野波とDF陣の間で交わすパスをかっさらってハーフカウンターを狙う。東京はボールを前に進められなくなり、打つ手が無くなってくる。
流れを変えるには選手交代しかない、と思ったら馬場が出てくるじゃありませんか。うーん、どーするんだろ、単純にルーカスと代えるのかな、それとも伊野波を下げて今野・梶山のダブルボランチ+ルーカス・馬場の攻撃的MFとするのかな、とあれこれ妄想をふくらましていると、徳永と交代ですかあ?


で、伊野波が右SBに回り、中盤をボックス型にして今野と梶山が守備的MF・ルーカスと馬場が攻撃的MFという形になった。うーん、たしかにSBの選手層がそんなに厚くないんで、伊野波の右SB(阪南大ではSBやってたらしい)というオプションは用意しておく必要がある。でも、それは徳永がケガなり出場停止なりで使えない場合のオプションだと思うのだが。先々を見据えたテストと好意的に解釈できないこともないが(なんとなく人間力的だな)、実際のところ、ガーロたんがまだ選手の特徴を掴みきっていないし、チーム作りも試行錯誤段階から脱していない、ということではないだろうか?


そのあとは、右サイドからのクロスをはじき返せずシュートを打たれ、土肥がはじき返したところを寺川に押し込まれて失点(クロスを跳ね返すべきポジションに居たのが伊野波だったのは皮肉)。そのあと、増嶋のやってもうたで追加点をうばわれ、阿部ちゃんと盛大なブーイングを浴びて登場した信男さんの奮闘むなしくそのまま敗戦。


増嶋は泣いていたようで痛々しかったです。そういえば、茂庭だって、なんちゃって優勝争いをした2003年2ndの万博で、自分のミスから負けて泣いてたっけ。PSMでもミスから失点に絡んじゃったし、つくづく間の悪い人だと思うけど、パフォーマンスそのものは十分合格点だった。ディフェンスリーダーになるのは辛いけど、茂庭やジャーンが隣にいてくれるなら、一試合まかせられるDFになってきたと思う。


それよりもまあ、我がチームの真面目っつーか、融通が利かないっつーか、頭硬いのにはもう・・・やっぱりおまえら一人にしておけんわ。
去年は早く攻めろといわれてひたすらサイドを走ってクロスを入れまくり、んでもってはじき返され続けた。今年はポゼッションといわれて、プレッシャーをガンガンかけられているのにひたすら後ろでパスを回してる。
こんな時は、裏に蹴ればいいんですよ。せっかく高さで勝てるササと、スピードに勝るリチェーリがいるのだから(控えには信男さんも居るしさ)。長いボールで新潟のプレスをいなし、何度かチャンスをつくれば相手はある程度下がらざるを得ない。そうすれば中盤が空いてきてパスが回せるようになる。そしたら、やりたいサッカーすればいいじゃん。ポセッションにしろ、守ってカウンターにしろ、戦術の目的というのはゲームを自分の支配下に置き、そして勝利するのが目的のはず。ガーロたんも「このチームはゲームコントロールが未熟だ(うろおぼえ意訳)」って就任のときいってたじゃん。キャッチフレーズじゃなくて、言葉の本当に意味するところをくみ取れよ、と思っちゃうぞ。まあ、こういう愚直なところが東京の魅力でもあるのだが・・・


ま、とにかく時間がかかりますよ、はい。


追記:みかづきのイタリアンって、実に不思議な食べ物だ。