関東大学リーグ第2節 順天堂大学 1 - 3 国士舘大学(観戦15試合目)

日時:2006年4月5日(水)16:00キックオフ
会場:江戸川区競技場
観衆:150人ぐらいはいたような。
主審:山岡、副審:常岡、後藤、第4審:橘
得点:小島(国士、22分)、村上(順天、39分)、杉森(国士、58分)、濱屋(国士、65分)
警告:伊東(国士、27分)、伊藤(順天、78分)
退場:なし

西が丘にいくつもりだったのだが・・・午前中のうちに仕事終わらなかったのよ!
予算資料のバカヤロー!
いちおう、カタがついたのは午後3時ちょっと前。この時刻だと、千葉湾岸からじゃ西が丘に間に合わないので江戸川にいきました。


西葛西の駅に降りると・・・寒い。雨と強風、スーツと薄いコートでどこまで耐えられるか、覚悟しつつ早足で江戸川へ(もう冬季装備をしまっちゃったんです)。珍しい平日開催ですが、考えてみれば大学はまだ春休み中かも(遠い目)。


それでは、第1試合いってみよー。


順天堂大学のスターティングラインナップおよび選手交代

     9福士  8渡邊
       32伊藤
 10佐藤健       7慶田
    14島嵜  6飯島
   2森  5中村  4村上
      1佐々木

SUB:2渡辺、3小宮山、13石崎、12竹岡、31関、33三浦、15青木
選手交代:慶田→小宮山(71分)、飯島→青木(71分)
インカレ準優勝メンバーがほとんど残って飛躍が期待される今シーズン。
第1節は4バックだったらしいが、あまりうまくいかなかったようで、今節は3-5-2で来た。
なぜか小宮山はベンチスタート。


国士舘大学のスターティングラインナップおよび選手交代

        32高橋
      34伊東
  33小島    29斎藤雄  36柏
       37濱屋
 30斎藤貴 3杉森  5佐藤直 2大島
        1鈴木智

SUB:22山下、4山崎、27高田、23半田、11深澤、19菅原、35中村
選手交代:小島→菅原(64分)、高橋→中村(74分)、柏→深澤(86分)
フォーメーションはこんな感じに見えた。高橋1トップの4-1-4-1という言い方でもいいか。
高橋・伊東の2トップが縦の関係。小島・柏がワイドに開く。ボランチは斎藤雄が前目、濱屋がアンカー。
特筆すべきは背番号のでっかさ。なんと新一年生を5人もスタメンに使ってきた。MF・FWは29斎藤雄(2年)を除く全員が1年生。控えFW中村も1年です。みなさん、入学式はお済みですかあ〜?(前節も1年を4人使ったらしい)。
一方、DFラインは左SB斎藤貴(2年)を除き最上級生で固めた。
駒澤の強大化、力を維持する筑波、法政や流経のような昇格組の台頭に押されてここ数年ぱっとしない戦いが続いている国士舘。強豪復活のために思い切った手を打ってきたって感じですかね。
ところで、養父はどこ行った?(追記:川崎に行ったらしいっす)


江戸川に着いたのはまさに選手入場の瞬間だったわけですが、驚きました。
ここは田んぼですか?
区営でメンテが行き届かず(金がないのね)、おまけにアメフトを開催してるせいもあって、もともとボッコボコの芝だけど、これはねえ。
ピッチ一面水たまり。攻守の切り替えの時には、バシャバシャと泳ぐ・・・じゃない走る音がはっきり聞こえる。目の前の選手へのパスが水たまりに突っ込んで急停止。タッチを割るかと思えたロングボールがライン際の水路wにはまって寸前で止まる。かといえば、スリップして妙に球足が伸びるときもあったりして。当然、ころぶ選手も続出。バックパスを捕ろうとしたGKが足を滑らせて転び、あわやオウンゴールなんて場面もあったりしてもうメチャメチャ。スライディングタックルは気持ち良さそうだったけどね。


こりゃ、キック&ラッシュ合戦になるかな、と思ったら両チームとも工夫してパスを繋ごうと一生懸命、それなりに組み立ててやってました。


まず、パスは足元への強いグラウンダーを多用。ファーストタッチで強いボールを確実に止め、素早く捌く。2タッチぐらいで確実に繋ぎ、ゲームを組み立てようとしていた。
特に上手かったのが国士の一年坊主ども。ボールを奪ったら確実にフリーの選手へ(素早く)繋ぎ、ターンして縦に仕掛ける。サポートの動きも早かった。味方の前進に呼応して、常に4人ぐらいが思い切り良く前進し、攻撃に絡んでいる。まったく、怖いもの知らずである。上級生が後ろをしっかり固めてくれているという安心感もあるのだろうが。それから、こいつら球際にも強かった。ピッチがピッチなんで、どうしてもルーズボール(つーよりストップボールか)を巡って激しい競り合いが多くなるんだけど、順天に負けてなかったな。


順天も同じような攻撃を指向していたと見えたが、こちらは単発気味。ピッチコンディションの悪さに最後まで苦しんでいた。


先制点は国士。こんな状況ではやっぱりセットプレーというわけで、22分、正面よりやや左サイド35mのFKを小島が直接決めて先制した(お見事)。
しかし順天も反撃。セットプレーのこぼれ球を拾って二次攻撃。慶田が右サイドをえぐり、ゴールラインぎりぎりから折り返し。ほぼゴールラインと平行に送られた速いボール、ニアで渡邊?がスルーしてファーに飛び込んだ村上が押し込んだ。ピッチ中央が水浸しなのに対し、コーナー近辺だけは比較的マシなコンディションでボールが走る(比較的、だけど)。そこを利用して?グラウンダーで速いクロスを入れたのが効いた。


雨脚がやや弱くなったものの、気温はますます低くなる後半。
国士のほうがしっかりゲームを組み立てているのは変わらず。58分には右CKのチャンスを得、ゴール前に殺到する密集から少し遅れて入ってきた杉森へボールを送る。これを杉森が文字通り叩きつけ、ボールのバウンドがちょうどGKの頭上で最高点に達するという絶妙のバウンドループヘディングシュート???となって国士が勝ち越し。続く65分にはセットプレーのクリアが中途半端になったのをボランチ濱屋が遠目から思い切って打っていき、これがGKの手を弾いてゴールインで3点目。


この後、順天は小宮山を投入してセットプレイから何とかしようとしたが、国士の堅守を崩せず。雨中の肉弾戦は国士が制した。


この試合、なんと言っても国士舘の1年生クインテッドに尽きます。彼らの常にリスクにチャレンジしようとするマインド(湯浅風)が流れを国士舘にたぐり寄せ、勝利をもたらしたのだと思う。次節は筑波との対戦。彼らの何人かは出場するだろうし、どこまで通用するか楽しみ。


3失点してしまった順天堂だが、直接FK、CK、ロングシュート、と決して崩されたわけではない。ただ、このような悪コンディションの試合で必要なボールに対する執着心が、国士舘に比べて薄かったように思う。つまりは、国士舘の勢いに飲まれた、という感じだった。


第1試合の後半から、寒さでやられて体調が悪くなって来たため、試合が終わると早々に会場を後にした(筑波と明治は日曜に見られるし)。まだ、舐めた服装じゃ通用しないようだ。