2006年J1第19節 FC東京 5 - 1 アビスパ福岡(観戦62試合目)
日時:2006年5月13日(土)19:00キックオフ 会場:国立競技場 観衆:18533人 主審:吉田、副審:宮島、村上、第4審:牧野 得点:藤山(東京、35分)、オウンゴール(福岡の得点、52分)、赤嶺(東京、64分)、石川(東京、66分)、 伊野波(東京、76分)、阿部(東京、89分) 警告:川口(東京、0分)、藪田(福岡、9分)、佐伯(福岡、21分)、藪田(福岡、22分)、 アレックス(福岡、68分)、ホベルト(福岡、87分) 退場:藪田(福岡、22分)*警告2枚
今シーズン4回目の福岡戦。勝っておかなければならない試合にしっかり勝ったのが大きいですね。一時は「10人ジンクス」発動かと思ったけどw。スワローズとのコラボレーション企画で青赤マフラーを掛けたツバメさんがやってきた。古田が「神宮にも来てね」と誘ってくれたが、千葉湾岸在勤の私は野球に行くときゃマリンなのだよ。
FC東京のスターティングラインナップおよびサブスティテューション。
赤嶺 ルーカス 川口 石川 浅利 梶山 藤山 茂庭 ジャーン 徳永 土肥
SUB:塩田、増嶋、伊野波、宮沢、馬場、栗澤、阿部
選手交代:川口→伊野波(66分)、梶山→阿部(79分)、赤嶺→馬場(86分)
Winning team never-change。スタメンもシステムも前節と同じ。出場停止が明けた伊野波はベンチスタート。
アビスパ福岡のスターティングラインナップおよびサブスティテューション。
田中祐 バロン 藪田 中村北 佐伯 ホベルト アレックス 宮本 千代反田 吉村 水谷
SUB:神山、川島、柳楽、布部、山形恭、城後、有光
選手交代:バロン→城後(43分)、田中祐→布部(66分)、佐伯→有光(75分)
久藤が出場停止、代わりの右MFは中村北斗。CB長野が意味不明の移籍で緑色になってしまったので(昨日の試合に出てましたな)、CBは宮本亨と千代タンで組む。不思議なことにこれまでさんざん苦しめられた古賀がいない。ケガということだが、福岡系ブログを回ってみると川勝に干されているという説もある。もしそうだとしたら極めて不可解。
以下、箇条書き。まずは試合について。
- 前半は圧倒的に東京ペース。前からのプレスとサイドアタック中心の速い攻めというコンセプトに加え、ガーロたんの遺産ともいうべき細かくパスを繋いでの崩しも随所にみられた。
- 感心したのは、ワンツーや第三の動きで裏へ抜けようとする動きを再三にわたって見せていたこと。監督交代以前はポゼッションから攻勢に転移するタイミングが掴めていなかったが、今は速く前へ攻めるためのパス交換を行うという意識が見て取れる。
- しかし、綺麗に崩そうとしても点に結びつかない。やっぱり柄じゃないのかw。結局、得点はセットプレーとゴール前のゴチャゴチャからっつーのが笑える。
- この試合の白眉が藤山のJ1初ゴールであることは衆目の一致するところ。いったん誰かにぶち当ててそのリターン?をシュートするという、敵を欺く高等戦術が見事に決まった(爆)。これで調子に乗ったか、意表をつく攻撃センスを随所に発揮した。不用意なパスをカットされることが目立ち始めていた時間帯だけに、この得点は大きい。浅利、次は君だ!
- 福岡は、バロンにクサビを当ててからの展開、およびFWや攻撃的MFが早いタイミングで裏を狙う、という2つのパターンを狙っていたと思われる。しかし、バロンが東京CBコンビに制圧され、田中祐も再三オフサイドに引っかかるなど、前半は不発。
- 後半、福岡はアレックスをWBの位置に上げて3バックにしてきた。中央はホベルトが1ボランチ気味で構え、その前に佐伯と中村北斗、前線は田中祐と城後。攻撃に人を割き得点を奪いに来た。運動量を上げてボールを追い、奪ったら細かいパス交換で振り回してからドリブル勝負をかけてくる。
- 一方、後半立ち上がりの東京は、さすがに前節の疲れが出たか運動量が上がらない。それに頭も疲れているようで、ボーっとした感じのプレーが目立つ。特にセカンドボールに対する反応が明らかに鈍くなる。そのくせ、マイボールになるとどんどん上がるのは早く勝ち越したいという焦りなのか。結果、危ない感じのカウンターを喰らうことが多くなり、(東京からみた)左サイドを崩されて最後はオウンゴールで失点(追記:徳永が決めちまったみたい)。
- その後も、城後に左サイドをえぐられたり(シュートはサイドネット)、カウンターから独走されたり(シュートは宇宙開発)と危ない場面が続出。
- ただし、危ない時間帯にも東京は攻め続けていた(だからカウンター喰らってたんだけど)。それが実って、川口のクロスをゴール前に構えた赤嶺がコースを代えて流し込む。ジンギスカンの呪いはとりあえず発動せず。
- 66分に東京と福岡が同時に選手交代。第4審の掲げるボードが両方とも背番号0になっていて笑った。
- 直後、石川が強引に打っていってゴール。その後は福岡の運動量も集中力も落ちてきて、東京のゴールショウ。気がついてみれば伊野波もプロ初、阿部が2試合連続弾と夏祭り状態。そして2試合連続でシュートが20本オーバー。数打ちゃ当たるってことかい(笑)。
次に選手。
- 石川は中に切れ込んでプレーするときの選択肢が明らかに多くなっている。リハビリ中に体だけではなく頭も鍛えたらしい。クロスの精度も前節より向上。それに、徳永のコンビネーションが次第に良くなってきている。
- 赤嶺はクロスに飛び込むタイミングを掴んだみたい。彼は実によく考えてDFとの駆け引きをしている。DFを背負っていても、クサビを受けるだけではなく反転して前を向けるような間合いと取ろうと常に心がけているようだ。ワシントンの出番てあるのだろうか?
- 浅利が守りだけでなく意外な展開力を発揮。この能力を大熊時代に身につけていれば・・・じゃなくてずーっと練習してたんだね。次はぜひゴールを。
- 梶山はあいかわらずむらっ気たっぷり。素晴らしく可能性のあるプレーをしたと思えば、びっくりどっきりパスも出す。それと、守備は淡泊モードだった。トロトロとアリバイ走りするのはやめてくれい。
- ヘロヘロになりつつも、よく走ってくれた信男さんに感謝。
- 阿部ちゃんの顔面肌色テーピング、おいらには「お肌すっきりパック」に見えた。2試合連続ゴール(変なパフォーマンス付きw)はオメだが、無理して使うことはなかったのでは? あそこは栗でもよかったような。
- 実は茂庭よりビッグマウスだった藤山(爆)
まだまだ、プレスを掛けるときのチャレンジ&カバーの連携や、マークの受け渡しにぎくしゃくしたところが見られるし、攻撃では足元パスが目立つなど、東京のコンビネーションはまだまだ。蒸し暑い時期の中二日の連戦で運動量も多くなかったし、実際のところかなりグダグダだった。しかし、福岡がかなりおかしくなっていたので助かったというのが正直なところ。
ほんと、福岡はどうしてしまったのだろう。松田監督時代は攻守にわたってしっかりした組織をもち、統制されたプレッシングでボールを奪い、鋭いサイドアタックを披露するというイヤなチームだった。しかし、今日の福岡は人に対してこそ厳しくいっているものの、以前のような組織的守備が見られなかった。そして、あのカミソリのようなサイドアタックは影も形も無くなっていた。それに、アウェイ・連戦・退場者という悪条件下で同点に追いたにもかかわらず、漫然と攻め続けたのは疑問。守って勝ち点1を拾うやり方をしても良かったんじゃないだろうか。加えて、あいかわらずフィニッシュに問題がありますな(ウチも他所様のことは言えんが)。それに、やっぱり古賀がいないとさっぱり怖くないんだよね。
古賀誠史は何処に有りや、全世界は知らんと欲す。