関東大学リーグ1部 第12節第1日 国士舘大学 0 - 2 明治大学(観戦67試合目)

日時:2006年9月2日(土)12:00キックオフ
会場:西が丘サッカー場
観衆:数えなかったがいつもの入り
主審:不明
得点:小川2(明治、67分、89分)
警告:足助(国士舘、67分)
退場:なし

待ちに待ったというか、もう9月なの?、というか、とにかく始まった後期リーグ。9月最初の週末の西が丘は・・・暑い。強い陽差しのなか、男衆は半ズボン、女衆は日傘、というスタイルが多い。湿度が低いのが救いだが、照り返しもあってピッチ上の体感温度はものすごく高そうである。


国士舘大学のスターティングラインナップおよびサブスティテューション。

     9金子 8養父
  25天野     17齋藤雄
   10柴崎   26斎藤貴
 32番 3杉森 13足助 5佐藤直
      1鈴木智

SUB:不明
選手交代:32番→12柏(HT)、9金子→33番(60分?)、5佐藤直→14菅原(70分すぎ頃?)
注)国士舘のメンバーと交代は間違っているかもしれません(自分のメモが判読できないorz)←別に姐さんのせいじゃないよ。つーか、いつものことw。
前期の成績は4勝4敗3分、勝ち点15、得点20失点16差+4、第5位。
前期は、昨季からの主力をはずし、DFとGK以外はほとんど新一年生という潔いというか向こう見ずな選手起用を実施、彼らの溌剌としたプレーでプチ旋風を巻き起こし、ごく一部の話題を大いにさらった国士舘。ただし、前期の終わり頃にはさすがにメッキが剥げてきて、交代出場してきた養父や深澤のツボを押さえたプレーでようやく勝ち点を拾う試合もあった。後期に向けて、一年生と上級生とを融合させたチームの構築が課題だったはずだが、はたして結果やいかに?
後期第一戦のスタメンは、上級生主体。養父、金子、柴崎といったところがスタメンに復帰し、一年生は天野だけがスタメン起用(32番は選手名不明。31番以降の選手一覧がプログラムに挟み込まれていなかったもんで)。

ちなみに、前期活躍した一年生たちの背番号は以下のように代わった(二年も混じってますが)。
MF齋藤雄大(前期29番→後期17番)*2年
DF斎藤貴(30→26)*2年
FW高橋大(32→23)
MF小島暢明(33→16)
FW伊東俊(34→15)
FW中村祐輝(35→30)
MF柏(36→12)
MF濱屋(37→18)
MF天野恒太(39→25)
DF押野多加志(43→29)
他に、私は見たことないのだがMF先崎勝也が19番、DF佐藤由将が24番。結局、背番号30番までに1年生が10人も入った。


次に明治大学のスターティングラインナップおよびサブスティテューション。

     10小川  27林
   20橋本       2福田
     6藤田   19根本
 7斎藤雅 4上川 5金大慶 12永友
        1関

SUB:30早川、3石井、9田中洋、15森、17増田、11山本、22清原
選手交代:19根本→9田中(56分)、7斎藤雅→3石井(65分)、27林→11山本(78分)
前期の成績は3勝4敗4分、勝ち点13、得点18失点12差+6、第8位。
内容の伴った試合をしながらも、決定力を欠いたりここ一番で守備が踏ん張り切れなかったりと、詰めの甘さもあって勝ち点を伸ばせなかった明治。後期はその辺をどのように改善してきたかがポイント。攻めでは小川、守りは金大慶と軸になる選手がいるが、他の連中がどこまでがんばるか。

かんかん照りの中、最初の15分間は国士舘が主導権を握る。とにかく運動量があり、ボールホルダーへの寄せ、ルーズボールへの反応、球際の強さが目立っていた。とくに、明治がFWに入れてくるクサビのパスを徹底的に潰していた。この時間帯はほとんどハーフコートマッチの様相。ボールを支配した国士舘はFW起用の養父が右サイドで起点となり、攻撃をリードする。9分には養父がロングシュート、10分には養父のパスを受けたボランチ斎藤貴がロングシュート、13分には天野の左クロスに斎藤貴が飛び込むがわずかに合わず、と積極的にゴールを狙っていた。明治はFWにボールが収まらず、国士舘の強烈プレスの前に中盤でボールを受けても前を向けずと苦しい時間帯だったが(すこし堅さもあったかも)、金大慶を中心に堅い守りでペナルティエリアをしっかりかため、決定的なシュートを許さなかった。

15分すぎには国士舘の攻勢も一段落。すると明治のサッカーが機能しはじめる。まずFW陣、とくに小川のところにボールが収まるようになった。すると、FWへクサビ→二列目が素早くサポート→サイドに展開→ゴール前へ、という本来やりたかったであろう形が出てきた。16分、中盤で奪って小川へクサビ、素早く上がってきた右SB永友が戻しを受け右サイド裏へフィード、裏へ抜けた右MF福田がボールを受けてドリブル、反転してエリア右に入ってきた小川を経由してもう一人のFW林がシュート、と人とボールを素早く動かしてシュートまで持っていくプレーが出始める。

明治の決定機は28分。ボランチ藤田が右サイドのスペースにフィード。これに反応した福田がドリブルで前進、流れの中で右にポジションを移していた(本来は左MF)の橋本(祝強化指定)が中へ入っていく福田の後ろ側を交差するように高速移動、パスを貰うとゴールライン際までえぐってから一気にエリアに切り込む。鋭い方向転換でDFを抜き去ってマイナスの折り返し、それを待ちかまえた小川がシュートするが国士DF足助が体を張ってブロック。

このあとも明治が攻め続け、国士舘は散発的なカウンターのみ。29分にカウンターから齋藤雅がシュートを放つがゴール右に逸れる。国士舘は中盤が機能せず、前線の養父・金子にボールを供給できないという苦しい状況。いつもはうるさい応援団も意気消沈気味で、34分に明治・福田のミドルシュートに明治応援団「ファイアーシュート」、国士応援団「火が出てねえぞ」と苦しい口撃を返すのが精一杯。明治優位のまま前半が終わった。

ハーフタイムにはついにあこがれ?のamakuriお姉様と感動の対面w(あきこさんおいらを捜せなかったようですいません)。天皇杯予選茨城決勝流経内ゲバの写真を見せて貰いつつ、あれやこれやと蹴球談義。あっという間に後半開始。


ハーフタイムに国士舘は左SB32番君を下げ、柏を投入。柏は齋藤雅とともに攻撃的MFを務める。空いた左SBには天野が下がる。
明治の好調は後半も持続。小川がタメを作り、それに福田・橋本の両攻撃的MFをはじめとする選手たちが絡んで、相変わらず人とボールの動きが連鎖したアタックを披露する。48分には右サイドを突破した福田のクロスに上がってきたCB上川!が飛び込んでヘディングシュート。国士舘も49分に、オーバーラップした天野の左クロスを受けた養父がDFを背にした体勢から反転シュート(GK正面)とお返しするが後が続かない。

55分、明治ボランチ藤田がミドルシュート(ゴール右に外れ)。続く56分には小川がエリア右で縦パスを受け、ゴール正面に走り込むFW林に折り返し、しかし国士DF足助の素早いアプローチの前にシュートを打てず。60分、右からのクロスを橋本がシュート、DFがブロック、跳ね返りをまた橋本がシュート(またDFにぶち当てる)、と明治のチャンスが続く。


国士舘は養父にボールを集め反撃を試みる。時間は前後するが58分、柏のパスを受けた養父が右からクロス(明治DFがクリア)、64分にはカウンター、オフサイドぎりきりのタイミングで抜け出した33番が前進、折り返しを受けた養父がエリア内でシュート(ゴール左に外れ)。しかしプレー全体を見ると連携というものが感じられず、養父の孤軍かつ単発の奮闘という印象がぬぐえない。柏も前期にみせたような生きのいいドリブル突破を披露する場面がほとんど見られず、柴崎は守備に忙殺されゲームを仕切る余裕がない。


完全に主導権を握った明治の先制点は67分。小川がドリブルで仕掛け、国士DF足助のファウルを誘ってFKゲット。ここまで体を張った守りを披露してきた足助だが、ここは小川にしてやられた(足助は警告)。このFKを小川自身が蹴る。位置は正面やや右、距離約20m。ボールはきれいなカーブを描いて壁を越え、GKの反応も及ばず、ゴール左に吸い込まれるように決まった。

この後も明治の攻勢は続く。70分には左サイドからのFKをFW林が頭で合わせるがDFに当たってゴール右へ外れ。これで得たCKをファーサイドでCB上川が折り返し、これを福田がヘディングでシュート、GKが反応できなかったがゴールライン上で国士DFがなんとかクリア。72分にはボランチ藤田がドリブルシュートとチャンスが続く。


国士舘も73分、33番が右クロス、明治DFのクリアが短くなったところを拾った斎藤貴がペナルティエリアに持ち込み、最後には養父にボールが渡るがDFに囲い込まれてシュート打てず、こぼれ球に33番が突っ込むが明治DFが一瞬早くクリア、という惜しいチャンス。70分すぎにFW菅原を投入、左から33番ー菅原ー柏の3トップ(養父はトップ下に下がる)にしてパワープレーに出る。

しかし、さすがに疲れが出たか、ボールが思うように拾えなくなり、せっかくの3トップにも有効なボールが供給できず。明治のほうも運動量が落ちてきて、ボールホルダーへのサポートが遅れぎみになり、前へボールを繋げなくなる。そして、時間の経過とともに次第に守備重視の傾向を強める。両チームともこんな感じなのでゲーム終盤はまったり気味。

そして89分、橋本の右CKに対し、矢のような勢いでニアポストに飛び込んだ小川が頭で押し込み、明治が試合を決定づける2点目。もはや国士舘に反撃のすべはなく、試合終了となった。


国士舘はちょっと心配。上級生主体のメンバーに戻したはいいが、連携面での問題があるようで中盤が機能せず。なんていうか、「約束事」というのが感じられず、チームがシステムとして機能していない印象。それでも、序盤こそ運動量で連携不足をカバーしていたが、この暑さでは前半すら持たなかった。結局、養父が一人でがんばったが回りとは噛み合わなかった(あと、守りでは足助がよかったね)。天野や途中出場の柏といった一年生も、前期に見せたような生きのいいプレーがまったくみられず、埋没してしまっている(上級生に遠慮してるんかい)。夏合宿で思うような練習ができなかったのか。とにかく、ゲームの中でコンビネーションを熟成していくしかないのだが。
元気がないといえば、国士舘は応援団も元気がなかった。私の席はバック中央。いつもはこの位置にいても隣の人と話ができないぐらいガオガオ吼えてやかましいのだが、この日は借りてきた猫みたいにおとなしく、 おかげでamakuriお姉さまとの会話を十分楽しむことができた。それと応援歌が・・・おまいら、ディズニーの曲なんか使うなよ(笑)。似合わん。前夜に集合でもかけられたのか、それとも悪い物でも食ったのか。とにかく、柄のいい国士舘なんて国士舘じゃありません。野次馬のステレオタイプな期待にちゃんとこたえてください(なんじゃそりゃ)。

一方、明治はよかったです。国士舘とは逆に、「約束事」の徹底が感じられるプレーぶり。もともと組織のしっかりしているチームだったが、夏のあいだに熟成が進んだようで、攻守とも連携がとれ、選手それぞれの持ち味も十分出ていた。おいら、こういうチームが好きなんだよね。今、リーグ中位が混戦状態だが、この調子を維持すれば十分に混戦を抜け出せるし、インカレの出場件も手中にできるのではないだろうか。それと、上位チームは要注意です。以上。