関東大学リーグ1部第13節第2日 流通経済大学 5 - 0 東京農業大学(観戦76試合目)

日時:2006年9月10日(日)14:10キックオフ
会場:古河サッカー場
観衆:800人以上いたんじゃないか!(7割は子供)
主審:不明
得点(全て流経):14西(34分)、10船山(41分)、24難波(54分)、4飯田(58分)、20三門(77分)
警告:5工藤(農大、65分)、8西森(流経、89分)
退場:なし

第2試合を迎えても暑い。流経が近所のサッカー少年を動員招待したらしく、スタジアムは子供天国の様相を呈してきた。駐車場から入り口から、RKUのポロシャツを着た若衆多数が運営に当たっており、関東連盟じゃなくて流経の主催試合みたいな感じ。


流通経済大学のスターティングラインナップおよびサブスティテューション。

GK:22林
DF:16宮崎、25染谷、4飯田、5赤井
MF:23武井、14西、19平木、20三門
FW:10船山、24難波(cap.)
SUB:1阿部伸、6阿部嵩、2鎌田、13山下、7糸数、8西森、17池田
選手交代:23武井→7糸数(HT)、22林→1阿部伸(61分)*負傷交代っぽい、19平木→8西森(81分)、24難波→6阿部嵩(86分)
前節の敗戦を受けてか、メンバーを手直し。GKに林。試運転に成功した平木が先発に復帰、ただし西と位置を入れ替えて、右が平木・左が西。赤井が右SB。阿部嵩、糸数、鎌田がベンチスタート。鎌田がベンチスタートなのは、昨日、仙台までバイトに行ってたから(牛タン食ったか?)。あれこれ修正を施したが、前節の戦犯とも言える船山はそのまま。中野さん、どうやら心中覚悟だな。
追記)鎌田は昨夜の仙台で一発退場モノのプレーをしたが、主審が間違えて蔵川に赤紙を出したとのこと。ここで一つ疑問。鎌田が柏の試合で退場になったら(あるいは累積で出場停止)、それは大学リーグに反映されるのか、それともあくまでJで消化するのだろうか?



東京農業大学のスターティングラインナップおよびサブスティテューション。

GK:1藤井
DF:5工藤、3剣持、4太田
MF:21阿部文、24原田、17角田、2川口、10河井
FW:11鴨志田、28常盤
SUB:40大島、27坂口、7横田、14山路、20今泉、22勝部、31細野
選手交代:2川口→7横田(43分)、3剣持→20今泉(57分)*負傷交代、11鴨志田→31細野(86分)
勝ち点11でブービーの農大。前節は駒澤に2-0で負けたが内容は良かったらしく、今度こそ上位食いを狙う。


第2試合もアツい。なにがって、気温がさ。前半途中で早くも水切れ。前節グダグダだった流経が持ち直すか、それとも農大がヤケクソパワー(失礼)を見せるか、という試合は、フタを明ければ流経の圧勝。
以下、箇条書き。

  • 野球場のサイレンうるさすぎ。絶対、邪魔してるだろ。
  • 本筋とは関係ないが、スタメンに入った赤井が敵味方からいじられっぱなし。林や飯田(今日の仕切り屋)から再三「赤井!赤井!」とポジション修正を要求される。農大応援団からもいじられ、連中の真横というか真下というかの場所でスローインを投げる瞬間、メガホンで「ガオ!」(爆)。守備で多少危なっかしい場面もあったが、攻撃では果敢なオーバーラップを何度も見せ、全体としては合格点か。
  • 染谷は無難なプレー。平木の調子は上向き。
  • 船山御大はだいぶ持ち直してきた。ベストコンディションにはまだまだだと思うが、ボールに全然触れないつーかボールから逃げてた前節とは大違い。
  • ベンチにはサングラスをかけた茨城の地元ヤクザ中野監督がたぶん鋭い視線を送っている。
  • 前半立ち上がりは流経。ポンポンとパスを回して難波・船山の2トップがフィニッシュに持ち込むがここは農大が踏ん張る。
  • 農大もそれなりに攻勢をかける。特に序盤は、1ボランチとして構える流経・武井の左右に出来るスペースを使って意図のある攻めをしようとしていた。トップ下の河井あるいはFW常盤がこのスペースを使ってボールを受け、素早くサイドのスペースに叩いてリズムを作り出していた。6分にはサイドに流れた河井のクロスに川口がヘッド(GK正面)、15分に常盤のポストから右に展開、河井が右45度からシュート(惜しくもポスト右)。
  • どうでもいいが、農大の諸君、河井のチャントは「大脱走のテーマ」じゃなくて「クワイ川マーチ」にしてくれたまえ。やっぱり、韻を踏まないとね(「河井川マーチ」なんちって)。
  • ただし、15分過ぎぐらいから農大の攻めがしだいにゴリ押し一本になってくる。
  • 序盤こそ農大にやや手こずっていた流経だが、しだいにピッチを広く使ったパスワークを披露、優位が明確になっていく。
  • 農大の守りにはボールホルダーへ早く寄せて行こうとする意思が感じられた。それにもかかわらず、流経のパスサッカーを許してしまう。とどのつまり、農大は守備組織が整っていない。もう少しかみ砕くと、チーム全体が連動してパスコースを切りながらボールを囲い込む、という本来の意味でのプレッシングが出来ていない。それに、二手三手先を読んだ守備ができない。結果として、狭い局面ではそれなりに頑張るものの広い展開や第三の動きからの飛び出しに対して無力。
  • したがって、流経のような流動的なパスサッカーに対抗できない。逆に、駒澤みたいなゴリ押しスタイルに対しては、気合いが持つ限り(笑)ある程度の抵抗が可能、ということなのかもしれない。
  • 農大の守りがこんなふうなんで、流経のほうはとりあえず突っかかってくる相手さえ交わしてしまえば、比較的自由にパスを回せる。長短自在の繋ぎから三門が、難波が、一気に裏へ飛び出してゴールに流し込むも、オフサイド判定。船山のシュートもGKの好セーブに阻まれる。
  • 先制点は流経。34分、左スローインを受けた西が、ペナルティエリア左角度の無いところから逆サイドネットに決めた。スローインオフサイドはない。西は全くのノーマーク。農大守備陣は完全にエアポケットに入ってしまった。このとき、隣の野球場から先制ゴールを祝福するかのようにサイレンが鳴る(狙ってやってるんですか?)。
  • 41分に流経の追加点。平木?の右CK(応援団の人垣で見えない)をニアに飛び込んだ船山が頭で流し、農大GK藤井賢心が頭上に伸ばした手を弾いてゴール。反応およばず、というよりファンブルに近い形(CKが直接入ったのかと思ったよ)。
  • 44分、農大もCKからチャンス。クリアが短く、これを拾った横田がミドル。惜しくもゴール右。


前半を終わっても暑い。私のいた場所はバック中央の物販ブース(ただの机)のすぐ横、農大側(流経側は人多すぎ)。この位置だと、学連の兄ちゃん姉ちゃんがトランシーバーで連絡しあってるのが良く聞こえる。交代選手の情報も聞こえてきてとっても便利。「こちら本部、いま○○君がポカリと氷もってそっちに行きます。それまで生きててくださいw(意訳)」なんて会話も聞こえる。学連の連中、この暑い中で仕事しっぱなしだしね。君たち、こういう日は帽子を被ってもいいんだぞ。
皆さん汗だく。カメラをもった物静かな雰囲気の女性が例のタオルを買い求めてゴール裏方面へ。一瞬、あきこさんかなと思ったが、グロッキー気味で声をかける気力なし。姐さんを捜す気力もなし。


以下、後半。

  • 流経はハーフタイムに武井から糸数へ交代。攻撃時には前の選手へのフォローが遅く、守備時には判断が悪い、ということなのだろう(前半、何回も指示を受けていた)。事実上、糸数と三門のダブルボランチ
  • 51分、難波と交錯した農大の守備の要・剣持が左膝を押さえて倒れる。起き上がれず、担架で退場、交代。
  • どうでもいいが担架隊の諸君、そんな格好(長袖長ズボン)で暑くはないか?
  • 52分、一人少ない農大だが常盤がゴールライン沿いに強引な切り込みを見せ、シュートまで持っていくがサイドネット。
  • しかし、この暑さで農大は次第に消耗してくる。54分には難波が縦一本で抜け出し、GKとの一対一を制してゴール。
  • 58分、船山の左CKを飯田が押し込んで四点目。
  • 農大も常盤、鴨志田、河井、前半途中出場の横井あたりが中心となって反撃。常盤が再三ゴール前に突撃するが、有効なシュートを打てず。
  • 61分、流経にアクシデント。林が痛んで(足をつったか痛めたか)GK阿部ちゃんに交代。関東大学の交代ルールは「GKを含め4名まで」です。
  • そのGK阿部ちゃんがプチびっくりどっきりショーを開演。目測に問題を抱えているのか、クロスに対するポジショニングが不安定に見える。
  • 64分、農大は剣持に代わって出てきた今泉が右からクロス。ゴール前の混戦になり鴨志田がシュートするがGK阿部の正面。
  • 71分、流経・三門が再び幻のゴール(オフサイド判定)。
  • 77分、その三門が農大のミスパスを拾ってエリア右に侵入、GKを交わして今度こそのゴール。流経5点目。
  • 農大も最後の力を振り絞って意地の反撃。81分には河井が持ち込んで最後は鴨志田が二度に渡ってシュートを放つがいずれもブロックされる。88分には阿部文の右クロスを終盤になって出てきた細野がヘディングシュート。これがゴール左を襲うが、GK阿部ちゃんが横っ飛びクリア。
  • ロスタイム3分。西森が余計な警告もらったりという場面はあったが、流経が無難に締めて圧勝。


流経にとって、この試合のテーマは本来のサッカーを思い出し、かつ勝つということだったはずなんで、そのミッションがクリアできてまずは一安心というところか。船山が復調してきたのが大きいですね。三門や糸数が相変わらず広範な動きでチームを支えていたし、宮崎はサイドだけじゃなく組み立ての段階から中に入ってゴール前まで出て行くなど、かなり攻撃的。ただし、武井が攻守に精彩を欠いていたのは心配。鎌田のバイト問題もあるし、やりくりの難しい状態が続くかな。


農大のほうは守備の集中力が課題かと。連動性が無い守備をいいようにつかれた形になったが、流経ほどの流動的なアタックが出来るチームは他にない(他はいいときの法政ぐらい)。局面局面で厳しく守れば、たいていのチームにはそれなりの抵抗ができるはず。厳しい立場に変わりはないが、あきらめるにはまだ早い。とにかく徹底抗戦を見せて欲しいですね。観客を楽しませる意味でも(をい)。


今日の2試合、それぞれ見るべきところがあったんで、古河まで来た元はとれたかな。それにしても、この暑さはどうにかならんか。来週は京都→丸亀(天皇杯カマタマーレvsロッソにしました)なんだが。晴れたら暑そうだなあ・・・