関東大学リーグ1部第18節 早稲田大学 4 - 0 国士舘大学(観戦93試合目)

日時:2006年10月29日(日)12:00キックオフ
会場:西が丘サッカー場
観衆:600人ぐらい
主審:西尾、副審:新井、水野、第4審:南
得点(全て早稲田):鈴木修(12分)、渡辺千(28分)、中川(49分)、山口貴(71分)
警告:樋口(国士舘、46分)、横山(早稲田、83分)
退場:なし

弱い雨が断続的に降り続くような予報がでていたが、西が丘に来てみれば晴れ。サングラスをもってこなかったので眩しい。バックスタンドにはどっかの少年サッカーチームが大挙して来場、落ち着きがなく少々うるさい。


早稲田大学のスターティングラインナップおよびサブスティテューション。

GK:1時久
DF:14首藤、3山口貴、4金守、13中川
MF:12横山、2塗師、7鈴木修、10兵藤
FW:8山本、9渡辺千
SUB:あとで
選手交代:14首藤→25柳瀬(62分)、10兵藤→19前田(81分)、13中川→6金田(83分)
いままですっと3バックでやってたチーム。しかし今日は謎(笑)のフォーメーション。いちおう4バックに見えました。これは立ち上がりの国士舘が3トップで来たのでその対策なのかな?。国士舘が前半途中から2トップにすると、ハーフタイムに修正を施して3バック気味に変更していた。
中盤は横山がアンカー、塗師が至る所に顔を出してボールを奪って歩くといういわば「フリーの潰し屋」的な役割。前は渡邊千が1トップ気味でその周りを山本と兵藤が動き回り、鈴木修が「シャドーのシャドー」とでもいおうか、他の3人が動いて作ったスペースに入り込む。結果からいうと、鈴木修の動きで試合の流れを引き寄せたかたちになった。


国士舘のスターティングラインナップおよびサブスティテューション。

GK:1鈴木智
DF:39鈴木達、4山崎、13足助、17齋藤雄
MF:6樋口、10柴崎、7半田
FW:8養父、38中村祐、12柏
SUB:あとで
選手交代:7半田→16小島(26分)、8養父→23高橋大(HT)、17齋藤雄→14菅原(62分)
4-3-3フォーメーション。中盤は柴崎がアンカーで他の二人が前目に位置取る逆三角形。前線が3トップ気味。ただし、案の定というべきかこのフォーメーションは機能せず、前半途中から2トップに切り替えた。


立ち上がりから早稲田が圧倒。塗師を中心にボールを奪いまくって中盤を制圧した。早稲田の守りは、そんなに組織的にやっている印象は受けないのだが、とにかく運動量が豊富で個々が強い。
押し込まれた国士舘は前線と中盤以下に分断され、さらに前でも養父と柏がサイドに開いてしまうため中央の中村祐が孤立、クサビを入れてもまったくキープできずに奪い返されてしまう状況。柏も対面する首藤にスペースを与えて貰えないため何もできず。仕方なく右の養父へボールを集めるがサポートが遅く、運動量に勝る早稲田が早めに囲い込んで潰していた。開始30分までの国士舘アタッキングサードへの侵入を完全に阻止されて文字通り何もすることができなかった。


完全にゲームを支配した早稲田は渡邊千の突撃を軸に国士舘ゴールへ迫る。国士舘を完全に押し込んだため首藤・中川の両サイドバック?も高い位置取りで攻撃陣を支援。国士守備陣は正面からの攻撃やセットプレーに対しては手こずりながらもなんとか持ちこたえていたが、サイドから攻められると一気に決壊した。
12分、渡邊千からのパスを受けた山本が右サイド裏へ抜けだしマイナスのクロスを入れる。兵藤やそのままゴール前に出て行った渡邊千に対してはDFが付いていたが、二列目から入ってきた鈴木修はノーマーク。鈴木のシュートが決まって早稲田が鮮やかに先制した。20分過ぎには右クロスのこぼれ球を渡邊千がゴール至近でシュート、横っ飛びした国士GK鈴木智の読みははずれた格好になったが残した左足で奇跡的なセーブ。


国士舘は全く機能しないフォーメーションを修正にかかり、26分に半田→小島にスイッチ。小島が左MF、柏が右MFに移り、中村祐と養父の2トップに変更して反撃を測る(サイドバックも左右を入れ替わった)。しかし28分、速攻で渡邊千がエリア手前左サイドに持ち込み、国士CB足助の甘いマークを切り返しで外しシュート、これがゴール左隅に決まって追加点。


ここまでは順風満帆だった早稲田だが、序盤から飛ばしてきてやや疲れたのか運動量が落ちてくる。こうなるとボールを持てるようになった国士舘がやや息を吹き返す。30分すぎには柏のクロスに中村祐が飛び込むが合わず(国士がペナルティエリアで何かしたのはこのプレーが初めて)。続いて40分ごろにはSB鈴木達也のクロスからゴール前の混戦になり、その中から養父がシュートを放つがブロックされる。その後も柏のドリブル勝負を軸に反撃を試みるが、一対一に強い早稲田守備陣がペナルティエリアをしっかり固め、他にはさほど危ない場面もなくハーフタイムに持ち込んだ。


いつもの早稲田なら、立ち上がりは良くても25分〜30分すぎぐらいに一息ついて相手の反撃を許し、そのまま後半もリズムを取り戻せずに勝ち点を落とす、というパターンに陥るところ。しかし、この試合ではハーフタイムの間にしっかりねじを巻き直してきた。フォーメーションは、横山がDFラインに入って3バック、塗師鈴木修ボランチに首藤・中川のWB、そして前の3人といういつもの構成。
49分に渡邊千のクロスを中央で山本が落とし、飛び込んだ中川のシュートが決まってあっさり追加点を奪う。国士舘はあいかわらず2列目の飛び出しをケアできない。71分には左CKからゴール前の混戦、その中で山口貴が押し込んでだめ押しの4点目。
その後も早稲田は危なげなく時計を進め試合終了。圧勝だった。


早稲田が、これまでの硬直したサッカーとは全く違う一面を見せた好試合。