関東大学リーグ1部第18節 流通経済大学 3 - 2 東京学芸大学(観戦94試合目)

日時:2006年10月29日(日)14:10キックオフ
会場:西が丘サッカー場
観衆:300人ぐらい
主審:延本、副審:加藤、佐藤幹、第4審:安部
得点:染谷(流経、9分)、難波(流経、21分)、志連(学芸、27分)、酒井(学芸、70分)、池田(流経、80分)
警告:渡邊一(学芸、9分)、瀬田(学芸、84分)
退場:なし

第2試合は姐さんと合流。ドロップを買い損なったので(ヴィックスのウメなんて見つからないよ)愛媛遠征土産を献上。ええ、あくまで愛媛遠征です。広島ビッグアーチ? そんな昔の事は忘れた!


流通経済大学のスターティングラインナップおよびサブスティテューション。

GK:1阿部伸
DF:5赤井、25染谷、4飯田、16宮崎
MF:2鎌田、10船山兄、19平木、20三門
FW:24難波(Cap.)、26船山弟
SUB:21飯塚、3伊藤、32澤口、11鶴岡、18金久保、29楠瀬、17池田
選手交代:26船山弟→17池田(71分)、19平木→29楠瀬(78分)、10船山兄→18金久保(89分)
正GK林がインドで腹を下しているので?(カレーには注意しましょう)、阿部ちゃん(大)が先発。おお、染谷がスタメンか。え、鎌田がボランチで船山兄が右MF? えーと、えーと、ゴルゴ武井とか糸数とかどこいったんでしょうか?(あ、後ろの通路を歩いてた)。阿部嵩はケガみたい。


東京学芸大学のスターティングラインナップおよびサブスティテューション。

GK:39山下
DF:2佐々木、5黒田、3鈴木博(cap.)、32桂木
MF:6林、24渡邊一、20瀬田、21酒井
FW:9志連、10山田将
SUB:1足立、16高野、44高橋秀、19藤原、38征矢、43鈴木崇、11平井
選手交代:9志連→11平井(64分)、6林→43鈴木崇(83分)、20瀬田→16高野(89分)
こちらはいつものフラット4-4-2。前期は得点・失点ともにリーグ最小(だっけ?)。後期は攻撃で改善が見られた反面、鉄壁を誇った「学ナチオw」が不調に陥り、試合毎の波が大きい。さて、今日はどちらに転ぶかな。


序盤は流経が優勢。いつもの華麗なパスワークは見られなかったが、縦に早く手数の少ない攻めでゴールに迫る。7分には船山弟がスピードドリブルでいったん裏にぬけるが学芸DFのカバーリングに遭ってシュート打てず。続く8分には難波がパスインターセプトからそのまま持ち込んでゴール前にパスを出すが繋がらず。9分には左サイドで持った平木がファウルをうけFKゲット。ゴールまでの距離は40mほど。平木が自分で蹴ったボールにファーサイドで合わせたのは染谷。きれいなヘディングシュートが決まって流経があっさり先制した。
さらに21分、流経の追加点。赤井がオーバーラップして上げたクロスに三門がボレーで合わせる。シュートはGKに弾かれるが、そこは抜かりなくゴール前に詰めていた難波が跳ね返りを押し込んだ。


学芸は試合に入りきれないうちに2点を先行されてしまった感があった。しかし二発殴られてさすがに目が覚めたのか、20分過ぎぐらいか組織的守備が機能し始める。もはや中盤を作れなくなった流経はいつもの悪癖を発揮して中盤が最終ライン付近までズルズルと下がってしまう。こうなるとセカンドボール支配も圧倒的に学芸。波状攻撃で流経ゴールに迫る。
26分には左CKに対しGK阿部がいつものように中途半端な飛び出しで中途半端なパンチング。これを拾われてゴール前の混戦に持ち込まれ、その中で誰かがシュートを打ったようだがDFがブロック。しかし続く29分、左SB桂木からのパスを受けた山田がドリブルでじわりと前進しループ気味のミドルを放つ(誰もマークに行かない)。これがバーを直撃し跳ね返りを志連が頭で押し込んで1点を返した。


その後も学芸の主導権は変わらず。相変わらず中盤でボールを持てない流経は難波にボールを集めてカウンターを試みるが不発。学芸は39分、左クロスに志連が飛び込みGKの眼前でヘディングシュートを放つが、これは阿部が鋭い反応で弾き出した。


41分にはハプニング。宮崎が自陣左コーナーでクリアしようとしたとき足がコーナーフラッグに当たってしまう。宮崎のキックを受けたフラッグは哀れまっぷたつ。前半残り時間はフラッグがないまま試合が続けられた。


学芸の反撃を1点に抑えてハーフタイムに逃げ込んだ流経だが、後半も受け身のままだった。学芸に持たれるとMFがズルズルと下がって最終ラインに吸収されてしまうため7バックに等しい状態になり、中盤がなくなってしまう。こうなると当然、学芸にセカンドボールを支配され波状攻撃を受け続けることになる。後ろに人数が揃っているため危ない場面もなんとか止めていたが、試合の主導権を奪い返すことができない。本来は船山兄あたりがキープしている間に押し上げたいところだが、当の船山兄が絶不調。セカンドボールに対しては傍観者、たまに守備をすればズルっ子しかおちゃん的ファウル(こういうのはうまい)でFKを献上、カウンターにもほとんど絡めず、ほとんど幽霊状態だった。おまけに60分頃には接触プレーで出血、包帯付きでプレー続行というおまけ付き。というわけで攻撃は難波頼みのカウンター。難波に長いボールを当て、落としたボールに船山弟が走り込む、という狙いのプレーが何度も見られた。しかし、学芸の潰しが速く流経のカウンターは不発。一方的に押し込まれ、自陣内で学芸にボールを回される展開になっていく。64分に投入された長身FW平井も前線の起点として効いていた。


明らかに走り負けてるんだから誰か守れる奴を入れればいいのにとスタンド雀は思うのだが、中野監督は動かざること山の如し。フラストレーションのたまる展開が続くわ贔屓の選手が出てこないわで、しだいに姐さんがグレ始める(笑)。


そして案の定というべきか、船山弟が足を痙って数的不利になっていた70分、学芸に回されてマークが甘くなったところを酒井がミドルシュート。これがカーブのかかった素晴らしい弾道を描いてゴール右に決まった。


この直後に船山弟OUT→池田圭IN。姐さんがおもむろに撮影を始める(なんとわかりやすいw)。


この後も流れは変わらず、意気あがる学芸が攻め込み、流経がカウンターを狙う展開が続く。
あいかわらず難波頼みの展開は変わらない。その難波は、試合を通じて、味方ロングボールを受けるときのヘディングの競り合いでほとんど勝っていた。80分、GK阿部がフリーキックを前線の難波に当てる。難波が頭で裏スペースへ反らす。何度もチャレンジしてうまくいかなかったプレーだが、今回はドンピシャリ。難波が触った瞬間に池田が裏のスペースへ飛び出し、頭でボールを落としゴールへ突進。学芸DFを完全に置き去りにした。なにぶんトップスピードでプレーしてるんでトラップが足元に入りすぎてしまい一瞬だめかと思ったが、体に当てるようにして(記録は右足)ゴールへ流し込み、流経が勝ち越し。


その直前に楠瀬が入って(平木OUT)、このあたりから鎌田がCB、染谷がボランチとポジションを入れ替えていた(ポリバレントキター)。よーくみれば守備ラインは深川OBがぞろぞろじゃないか(試合開始からそうですよ)。うんうん、青赤伝統のど根性部活守備で守りきれよ、と思った矢先、右サイドを果敢に駆け上がっていく流経のユニホーム。背番号は25番・・・・染谷〜、おめー、どこいくんだよ〜!!! その動きに呼応してゴール前に攻め上がる影は・・・鎌田〜、おめーは田中(闘)か!!! 青赤は青赤でも、お調子モンな部分をしっかり継承してたようであるorz。いいかおまいら。おまいらが攻め上がっちゃうと中央を固めるのはガンダムだけになっちまうんだよ。いくらガンダムでもドム10機(学芸って紫だし)を相手にするのはきついんだぞ。わかってんのか?


いったい試合の流れが読めてるんだかと不安になったが、飛ばしに飛ばしていた学芸はもはや限界に達していた。最後の力をふりしぼって反撃を試みるが、もはや動きにキレがない。こうなると船山兄が足元にボールを収めて時間を使い、ロスタイムのコーナーキック二連発もしのいで流経が勝ち点3をゲットした。


勝つには勝ったが、流経の守備の拙さは問題。メンバー構成のせいもあるのだろうが、リズムが悪くなると中盤が最終ラインに近いところまで下がってしまい、セカンドボールを支配されて波状攻撃を喰らってしまうという悪癖が出てしまっていた。中盤が下がった結果としてペナルティエリアをがっちり固める形にはなっているが、ボールを回されているうちにやはり隙を作ってしまう。もう少し前からボールを取りに行く意識がないと、結局のところ守りきれないと思う。
先発のメンツをみると、中野さん悩んでるなあ、という感じ。とくに船山兄の使い所。船山兄をトップに据えるとボールは回るけど回しすぎでシュートチャンスを潰す傾向があり、かといって右MF起用だと守備面のリスクが大きい。流経のトップ下は働き者じゃないと務まらないシステムになってるし。才能はあるけどむらっ気もある選手の起用法って難しい。あと、この試合を見ていて、もしかすると中野監督はなにがなんでも優勝するため、これまでやってたポゼッション中心のサッカーを軌道修正して、ポゼッションと見せかけて実は速攻狙いのサッカーに切り替えようとしてるんじゃないかと、ふと思ったりした。


学芸を見ていて感じたのはバランスを取ることの難しさ。前期は守備こそ機能したが点が取れず、後期は攻撃に比重を置いたら守備のリズムを崩す。前半の2失点なんてのは、前期の学芸からはちょっと想像できないやられ方だった。一方、2失点してから見せた攻撃は、これまた前期の型にはまったそれからは想像できないくらい良かった(もちろん、そのベースには高い位置から有効なプレスを掛けられる守備力があるのだけれど)。この辺の兼ね合いをうまく取れれば、このチームは上位に進出できるんだけどね。


最後に、めでたく出戻りが決まったGK阿部ちゃん(大)について。至近距離での反応の鋭さはさすがプロに行くGKだった。それにキックも正確(なときもあった)。ただし、問題はハイボールの処理。正面方向はまあまあだが横方向から来るボールの処理が拙い。それでも速いボールには対応できるが、やや球足の緩い山なりのボールを入れられたとき、飛び出しての処理がびっくりどっきり。目測が悪いのか、飛び出しの判断を躊躇するのか、それともポジショニングの問題なのかはわからないが、ここを改善しないと塩田選手会長を追撃するどころか、権田や廣永に煽られることになる。浜野さん、よろしくたのんます。