ナビスコカップ決勝 鹿島アントラーズ 0 - 2 ジェフ千葉(観戦95試合目)

妥当な結果だったと思う。ジェフのほうが試合を通じて自分たちのサッカーを展開していた。一方、鹿島はどこかよそ行き仕様のサッカーだった。


鹿島にとってハンデだったのは、その左足でしばしば試合の流れを変えてきたフェルナンドの出場停止と内田のインド拉致。これで新井場が右SBに回って、左SBがファビオサントスという急造フォーメーションになってしまった。ファビオサントスはもともと左SBの選手だそうだが、とてもそうとは見えなかった。ここが90分間、穴になってた。水野に決められた他にも、二度ほど決定機を献上していた。水野は選手会に30万寄付するより、彼にお歳暮でも贈った方がいいよ。「30分ほど、藤山を貸しましょうか?」とオファーを出したくなったぐらい(お返しに中後を下さいw)。


もっとも、主力を欠いていたのはジェフも同じ。外人二人が出場停止でおまけにハースも前半途中で足を痛めて交代(鹿さんの削りがきつかった)。それでもいいサッカーができるのは、いい指導を受けて選手たちがしっかり積み上げていった結果でしょう。細かいことを言えば、サイドの攻防が勝負の綾。左右に開く深井と野沢に対して、それぞれ水野・阿部と山岸・坂本のコンビで対応。普通ならボランチがサイドにひっぱり出されて、中央が手薄になって・・・というパターンなんだが、厳しく守ってボールを奪い攻守の切り替えを速くすると逆にサイド二枚で速攻をかけられるんですね。勉強させてもらいました。一般には受動的なイメージのマンマークが流動的な攻撃の引き金となるという、オシム家流逆説のサッカー、恐るべし。


鹿島もCB二人を始めとして守備ブロックの真ん中はしっかりしてたんだけど、あれだけサイドを崩されると無失点で切り抜けるのはきつい。あと、相手に脅威を与えるプレーヤーが野沢だけってのはなあ。柳沢はともかく、アレックスミネイロは決して悪いFWではないのだが、後半、ヘディングシュートを浮かせてしまったのが悔やまれる。それにしても、鹿島はなんか淡泊だった。以前のえげつないまでの勝利への執念はどこにいったのだろう。選手交代もなんだかなあ、のタイミングだったし。鹿島らしいのは序盤から執拗に繰り返される削りだけだってのは悲しい。


あとはねえ、ジェフサポってこんなにいたの? って感じの混み具合とか(鹿とほぼ半々)、聖火台付近からの風景はあいかわらず素晴らしいとか(いまごろ知ったかぶりして写真載せないでね←某雑誌)。ああそう、ジェフサポのゲーフラに「急にボールは来る」ってのがあって(爆)、危うくビールを噴くところでした。


表彰式で印象に残ったのは、MVPインタビューを受ける水野の後ろをカメラ目線で横切る佐藤勇・・・じゃなくて、アマル・オシムの笑顔。あの表情をみて、今日ここに来て良かったと思った。実のところ、かなり羨ましかった。


帰りがけに東京駅の地下で食事。地下街にはジェフサポや鹿サポがぞろぞろ。そういえば、両チームともこの駅を使うんだよね。行ったのはオイスターバー。そろそろ季節だからね。まだタスマニアとか、南半球産が多いようだけど。白ワインでアマル・オシム氏に乾杯を捧げつつ、生牡蠣を堪能(う、俺ってなんかかっこいいぞ)。


反省点といえば・・・調子に乗ってあれこれ食い過ぎたので、勘定書はあまり見たくなかったです。