{FC東京]2006年J1第30節 FC東京 5 - 4 川崎フロンターレ(観戦98試合目)

日時:2006年11月11日(土)15:00キックオフ
会場:味の素スタジアム
観衆:10074人
主審:奥谷、副審:安食、江角、第4審:長田
得点:谷口(川崎、7分)、ルーカス(東京、14分)、我那覇(川崎、17分)、ジュニーニョ(川崎、42分)、
   マギヌン(川崎、49分)、戸田(東京、51分)、平山(東京、83分)、宮沢(東京、89分)、今野(東京、89分)
警告:ジュニーニョ(川崎、33分)、マルコン(川崎、37分)、箕輪(川崎、51分)、ルーカス(東京、55分)、
   マギヌン(川崎、63分)、平山(東京、76分)、マルコン(川崎、84分)
退場:ジュニーニョ(川崎、53分)*警告2枚、マルコン(川崎、84分)*警告2枚

♪ごめんね今夜〜急に〜だめ〜になあ〜たって・・・♪と古い歌を思い出してる場合じゃなくて、いやー、もう笑うしかない試合でしたねえ。またやっちゃいましたよ、わけわからんゲームをね。最大の原因はなぜか東京の試合を担当することが多い奥谷主審。この試合もいつものように基準のよくわからない判定が多発していた。普段は東京がいらついて自滅するのだが、今回は川崎がひっかかった。どうやら、プチ鹿島なプレーが奥谷氏のお気に召さなかったらしい。それにしても2人も削ってくれるなんて。「日本の試合」をやってしまう原因の一つはレフェリーだってこと、みんな再認識したでしょ。川崎のみなさん、東京を恨まないでね。悪いのは奥谷ですから。


FC東京のスターティングラインナップおよびサブスティテューション。
GK:1土肥(cap.)
DF:25徳永、19伊野波、5増嶋、8藤山
MF:23梶山、6今野、18石川、13戸田、4馬場
FW:9ルーカス
SUB:22塩田、15鈴木規、10三浦、16宮沢、20川口、11阿部、39平山
選手交代:18石川→15鈴木規(54分)、23梶山→16宮沢(62分)、13戸田→39平山(68分)
センターバック大量離脱に伴い、リーグ戦も伊野波・増嶋のコンビで臨む。天皇杯で温存された石川・戸田が先発復帰。



川崎フロンターレのスターティングラインナップおよびサブスティテューション。
GK:1吉原
DF:5箕輪、13寺田、2伊藤(cap.)
MF:14中村、29谷口、19森、6マルコン、11マギヌン
FW:9我那覇、10ジュニーニョ
SUB:21相澤、3佐原、4井川、15原田、26飛騨、16チョンデセ
選手交代:11マギヌン→3佐原(67分)、9我那覇→16チョンデセ(75分)、29谷口→4井川(89分)
あれ、いつのまにかGKが吉原に変わった(戻った)。あとは、ベストメンバーだね。


キックオフから攻守の切り替えの速いスピーディーな展開が続く。東京がルーカス・馬場を中心に攻撃を組み立てれば、川崎も前の3人による速攻で反撃。
中盤での守備が機能しボールの取り合いで優位に立っていた東京のほうが攻めている時間は長かったが、東京のアタックはボールを奪った直後こそ勢いがあるものの、相手ゴールに近づいてスペースが無くなると手詰まりになってしまう。結局、サイドからみえみえのクロスを入れるか、ルーカス・馬場の個人技頼みになっちゃうんだよな。
有効なアタックを繰り出していたのは川崎のほうだった。今野・梶山のボランチコンビを素通りして一気に前線へ長いボールを送り、我那覇ジュニーニョマギヌンの3人で高速アタックを仕掛けてくる。この3人のコンビネーションが、ポジション取りといい、スペースへ走るタイミングといい、パスの速さとコースといい、もう抜群。東京の急造DFラインが翻弄されていた。ジュニーニョが最後のところで個人技にこだわってくれたのでかえって助かった。


先制点は川崎。7分、右サイド、ドリブルするマギヌンを今野が後ろから押したとしてファウル判定(うまくしてやられた)。マギヌンのゴールに向かって曲がっていくFKを土肥が右掌でクリア・・・かと思いきやボールはポストに当たって跳ね返り、これを谷口が押し込んた。これは土肥のミス。


東京もすぐに反撃。14分、徳永のオーバーラップで得た右CK、馬場の蹴ったボールはいったんクリアされたが、拾った馬場が再び中へ入れる。このボールに対しGK吉原が飛び出すが東京の選手と交錯しながらのパンチングは中途半端、浮いたボールをルーカスがヘディング、緩いシュートがそのままゴールインして同点。


しかし17分、川崎はスローインを素早くラインの裏へ送ると、谷口がエリア左ゴールライン際まで持ち込む。虚を突かれた形になった東京守備陣の対応が遅れ、谷口のマイナスクロスを走り込んだ我那覇が難なく決めて川崎が勝ち越し。我那覇に対する藤山の反応が遅れ、完全に前に入り込まれた。


もちろん東京は反撃に出る。相変わらず中盤での攻防では勝っており、ボール支配は優勢。中央ではルーカス・馬場に梶山が絡んだコンビネーションで、右は石川を(結果的に)囮にして徳永がオーバーラップしてクロスを入れていく。チャンスは何回かあった。23分、右CKのクリアを拾った梶山がループシュート。29分、右コーナー付近のFKから馬場がショートコーナー風の短いパス、そこから石川のシュート。30分、徳永の右クロスをルーカスが頭で叩きつけるがボールはバウンドしすぎてバーの上。


試合に戻ると、東京の中盤支配は両刃の剣。東京MF陣は前からボールを取りに行く意識が強く、DFラインとの間にスペースが空きがちだった。そこに、我那覇ジュニーニョマギヌンの3人がうまく使い、ロングボールを受けてカウンターに繋げていた。
そして42分、川崎はカウンターからマギヌンがエリア左に侵入、増嶋が対応するがやや淡泊でクロスを上げさせてしまい、マイナスの折り返しに後方から飛び込んできたジュニーニョがジャンピングボレーで合わせて3点目を奪う。


東京は終始攻めていたにもかかわらず2点ビハインドで前半終了。決定力、そして決定機をつくる力の差を見せつけられた前半だった。


後半、反撃を試みる・・・はずの東京が早速失点。49分、GKから前線へのロングパス。前線にはマギヌン一人。普通なら何てことない放り込み。ところが伊野波がヘディングを被ってしまい、弾んだボールの取り合いで藤山がうまく体を入れ替えられ(身長のハンデがあったという説もある)、マギヌンに独走される。そして土肥との一対一を決められ、川崎4点目。スコア4-1。普通なら、これで決まりのはずだった。


しかし直後の51分、馬場が左サイドを突進、対応した箕輪のファウルを誘い(箕輪は警告)、FKゲット。位置はペナルティエリア横。そのままポジションに入った馬場が唐突なタイミングで中へ蹴る。いつものあれかよー、と一瞬思ったのだが、なんと戸田が見事に反応していた。DFの前に入り込み、ボレーシュートは右サイドネットに収まった(何で素直にインサイドで左隅に押し込まないの、とか突っ込まないように)。川崎守備陣はマークの確認中で、完全に虚を突かれたかたちになった。
そして、このゴールで完全に雰囲気が変わった。


押せ押せの雰囲気が漂いだした味スタ。火に油を注いだのは・・・奥谷主審だった・・・orz。53分、東京ゴール前の攻防でクリア、これを拾ったジュニーニョがドリブルで疾走、エリア左に侵入。ジュニーニョの左から石川、右からは伊野波?(ビデオで確認しますだ)が対応、そしてジュニーニョが倒れ、これがシミュレーションを取られる。ジュニーニョは2枚目の警告で退場処分。ジュニーニョは石川と伊野波?に挟まれていたが、足は掛かっていなかったように見えた。ただし肩か手の接触があったのは確か。これをシミュレーションとみるか、ただ転んだだけでノーファウルと見るかは微妙なところ。家本ならPKにしたかもしれないし、ジャスティス岡田なら足が掛かってもノーファールだったかも(偏見です)。まあ、ここから奥谷が発動してしまったのだが(イデの発動みたいだな)。ジュニーニョ牛歩戦術でピッチ外に出る。


ここからは東京がイケイケモード。54分、調子がいまいちだった石川から規郎にスイッチ。続いて梶山→宮沢(62分)。しばらくは東京のリズムだったが、停滞してきたと見るや68分に戸田→平山という交代で完全にパワープレーにシフトする。そして平山大作戦・・・という割には後方でボールを回している時間が多かったようにも思うのだが。


フロンターレに戦略ミスがあったとすればここでベタ引きになったこと。一人少ないとはいえ、前線に走れるアタッカーを残して放り込みを徹底すれば東京はあそこまで押し上げられなかったはず。しかし、スピードのあるマギヌンは67分にDF佐原と交代。佐原がDFラインに入って寺田がボランチに上がったが、だから何だってのよ。残るFW我那覇は完全に走れなくなって75分にチョンデセと交代する。チョンデセが半島系伝統のロングボールに走ってゴリゴリアタックをするかとスタンド雀は警戒したのだが、下がって守りに回ること多しで、一安心。


こうして東京はセカンドボールを完全に支配することに成功する。そして83分、今野のクロスにGK吉原が飛び出すがクリアしきれず、規郎が頭で繋いでフィニッシュは平山。ヘディングシュートがネットを揺らし一点差。


その直後に奥谷が再び発動。左サイド、なんていうことのない川崎ボールのフリーキック。マルコンがボールをセットしなおしたら速攻で黄紙提示。マルコンは2枚目の警告で退場(オフィシャルはマギヌンと間違ってますよ)。はっきり言って、これはかわいそうとしかいいようがない。ここで警告を出すのは家本か奥谷(時に東城)ぐらいのものだろう。マルコンも抗議にたっぷり時間を使った後、牛歩戦術でピッチ外へ。


以後は見たとおり。東京は藤山・増嶋の2バック、徳永も伊野波も攻撃参加、ボランチまで下がった馬場と宮沢がボールを捌き、後は総攻撃。89分、ロスタイム入り直後、藤山の放り込みを平山が落とし、規郎が折り返したボールを宮沢が頭で押し込んで(なぜここに?)、同点。そしてロスタイム終了直前、今野が一か八かのグラウンダーミドルシュート。これが川崎DFの股間を抜け、ブラインドになった?GKの対応が間に合わず、ゴール左隅に決まって逆転。どうみても決まる状況じゃないんだけど、打ったモン勝ちですね。そして、マンガのような展開で東京が勝利した。


いやね、まあね、諦めない気持ちは素晴らしかった。だけど、主審が奥谷(または家本)でなければ、5-2(カウンターでもう一点とられて終盤に意地で一点返すという勘定w)で負けていた試合だったよ。川崎の決定力、そして決定機に繋げる力はすばらしかった。東京の急造DF陣、とくに伊野波と増嶋にはいい薬になったろうね(勝ったから言えるんだけど)。


本日の主役の奥谷氏、前半は流しっぱなし、後半は目覚めてイエロー乱発。そして二人を退場させて満足したか、終盤の乱戦では全く警告を出さず(真面目に出してたら全員退場だろうけどw)。見事な判定基準だった。たまたま、川崎側に不利な判定が出た結果になったけど、東京だって、石川がオブストラクションで止められた場面はノーファウル、終盤に馬場がエリア内で引き倒された場面もノーファウルと、不利な判定が相次いでいた。イケイケムードだったから選手が変にエキサイトしなかっただけで、タイミングが悪ければいつものように東京が自滅した可能性もあった。審判部でもリーグでも協会でもいいけど、この状況になにか手を打たなければ、ファンの信頼を失うよ(もう失ってるか)。それともあれですか、アジアの変な主審対策のために、経験を積ませようとしてるんですか。そういう深謀遠慮があるとでも思わなければ、論理的には解釈できないのだけれど。会社員経験10ウン年の生意気な中堅社員として言わせて貰えば、こういう困ったチャンを放置しておくことは確実に組織の劣化に繋がりますよー。高山さんとか穴沢さんとか、なんだかんだと言われつつも安定してきた人もいるけど、奥谷は技術の向上が見られないというか、だんだんひどくなる。穏便な手段でもいいから、そろそろはずしてくれないかなー。恩氏だって、下部リーグで吹いてるんだしさ。


関塚さんに一言いわせてもらえれば、マリーシアの意味を取り違っているんじゃない?あれは「ゲームをコントロールする技術」を意味するというのが俺の解釈。あからさまな時間稼ぎをしたり、ことある毎に痛がって倒れたり、しつこく抗議をしたりするのはゲームコントロールのための手段の一つ。むやみに時間を使ったって効果はない。ましてや、奥谷みたいな主審に対してはね。その結果が6分のロスタイム(初めて見た)。今野のゴールはロスタイム5分を越えたとき。あの執拗な時間稼ぎが無ければ、逆転ゴールは無かった計算になる。まあ、奥谷だから時計を見るのを忘れて10分ぐらい取ったかもしれないけどw。今の川崎は、手段が目的化しているようにしか見えない。全盛期の鹿島を思い出せよ。あの頃は、レフェリーの顔色を伺いつつ様々な行為wを仕掛け、警告さえ計算して貰っているように見えたよ。


最後に久々の「ウ○コターレ」コール(笑)について。川崎のみなさん、気を悪くしないでね。これは遠い昔からのお約束ですから。由来が分からなかったら古参サポに聞いてください。バックスタンドでは子供がマネして大人はみんな困ってましたがwww。