Jユースカップ予選A組 FC東京U-18 5 - 1 横浜Fマリノスユース(観戦99試合目)

日時:2006年11月12日(日)13:00キックオフ
会場:江戸川区競技場
観衆:数えてません
主審:伊藤、副審:向山、樋口
得点:7大久保(横浜、4分)、38岩淵(東京、14分)、6森村(東京、55分)、14櫻井(東京、78分)、
   22岡田(東京、79分)、11井澤(東京、84分)
警告:メモなし。横浜2枚、東京1枚かな?
退場:なし

はや木枯らしが吹く東京(去年と同じ日だそうですが)。フクアリの関東大学@残留決定戦に行く予定だったが(筑波の皆さん残留決定おめでとうございます)、寝坊したので1時間もかからずに行ける江戸川に変更した。
晴れ渡る空、陽差しの眩しいメインスタンド、観客の背後から吹きつける強い風、江戸川はもう冬のたたずまい。季節共通なのはぼろい芝ですなあ。


FC東京U-18のスターティングラインナップおよびサブスティテューション。

        6森村
 35平野 38岩淵 11井澤 25加藤
       10中野
 2恩田  14櫻井 5恩田 31山浦
       21廣永

GK:21廣永
DF:5恩田、14櫻井、2椋原
MF:31山浦、10中野、11井澤、35平野、38岩淵
FW:25加藤、6森村
SUB:30、3、29、15宮坂、13城間、22岡田、39山村
選手交代:35平野→39山村(61分)、10中野→15宮坂(62分)、38岩淵→13城間(71分)、6森村→22岡田(71分)
登録上は3-5-2なんだけど、実際は4バック、中野がアンカー、その前にMF4人、そして森村の1トップという4-1-4-1フォーメーションに見えた。


横浜F鞠のほうは、普通の4-4-2フォーメーション。得点決めた大久保君はFWです。


今年のJユースカップ、東京が属するAグループは、東京・鞠・赤軍・緑という無茶苦茶な編成になっている。どうやら、レベルの拮抗したチーム同士でやらせて強化をはかる、というお題目らしい。Aグループのようにハイレベルのチームが集まるグループ上位3チームが勝ち抜けるが、中には5チームのうち1チームだけ勝ち抜けなんてグループもある。こういう変な試みができるのは、日本の育成組織がまだ柔軟性を失っていない証拠なので、それ自体は歓迎すべきことなのかもしれない。でも、これはアイデア倒れだと思うぞ(笑)。


Aグループは4試合消化時点で、鞠が勝ち点9で首位、東京と赤軍が勝ち点6で続き、緑が勝ち点3で何と最下位。今日勝てば勝ち抜けが濃厚になる東京U-18。対戦相手の鞠とはアウェイで3-1で負けてるそうですが、ここはホーム?の江戸川だし、すっきり勝って欲しいもの。


開始直後の4分、鞠のFW大久保がエリア左に侵入、東京DF二枚を相手に股抜きで体を入れ替え、GKと一対一になって至近距離からゴール上に突き刺した。
先制された東京も黙っていない。東京は中盤5人の出足が良く、中盤の競り合いを制して主導権を握る。中央では細かく繋いで突破を狙い、それがだめなら中野遼太郎の展開からサイドを崩しにかかる。13分、セットプレーの流れから森村?の放り込みに鞠GKが飛び出すもクリアしきれず、浮き球を岩淵が押し込んで同点。この後も東京が一方的に攻め続けるが鞠のGKが大当たり。名前が「トメ(当銘)」っていうんですが、その名のとおり東京のシュートを止めまくる。至近距離の反応に優れるGKで、今すぐ榎本(どっちでもいいけど)と代えてもいいんじゃないかと思うぐらいの見事な守りを見せた。前半だけで3点は防いでたんじゃないかな。おかげで、東京は圧倒的に攻めつつも1-1の同点のまま前半が終了する。


後半も立ち上がりから東京ペース。しかし、相変わらず鞠GKが当たっていてなかなか勝ち越し点が奪えない。55分、ようやくのことでゴール前の混戦から森村がビューティフルなループシュートを決め、東京が勝ち越す。
ここまで受け身だった鞠だが、さすがに反撃に出る。東京の中盤守備を突破して何度かゴール前に迫るが、そこは東京のDF陣が粘り強く対応していい形でシュートを打たせなかった。


東京は62分に中野が下がって宮坂IN(中野は右足首がテーピングでぐるぐるだった)、71分には足を痙らせた森村が交代(岡田IN)と、キーマン二人がいなくなった。しかし鞠の足が止まり始めた78分、左サイド深くで得たFKから櫻井がきれいにヘッドで突き刺して鞠を突き放す。
これで鞠は一気に崩れ、続く79分には左CKから岡田にヘディングシュートを許し東京が4点目。さらに84分、エリア右から加藤のクロスをGKがファンブル、こぼれ球に詰めた井澤がごっつあんゴールを決めて5点目。


この後は鞠ユース意地の反撃を余裕で受け流し、試合終了。圧倒的じゃないか、我が軍(の候補生)たちは!


別会場の赤軍vs緑は緑の勝ち、したがって順位は東京が勝ち点9得失点+9で首位、同じく勝ち点9得失+2で鞠が続き、緑と浦和が勝ち点6得失-4で3位・4位と続く。グループリーグはあと1試合を残しているが、得失点差からみて圧勝した東京の決勝ラウンド進出はほぼ決定的。ついでに鞠さんもまあ大丈夫でしょう。残り一席は赤軍と緑の他力本願デスマッチ。まあ、勝手にしてくれw。


昨日に引き続き大量ゴール試合だったが(三日で合計23ゴールを見た人がいるみたいですがw)、内容は締まっていた。鞠ユースがベストメンバーなのかどうかわからないが(水沼息子とか、長谷川アーリアジャスールといなかったみたい)、東京は終始試合をリードしていた。戦術的には4-1-4-1で中盤を厚くしたのが見事にはまって、ミッドフィールドの攻防で数的優位を作れたのが大きかったですね。ボールを奪ってからの展開も良かった。狭い局面では素早いサポートの動きと細かい繋ぎでボールを持ち出せるし、詰まれば中野からの大きな展開でサイドを突く。ドタバタ喜劇を繰り返すトップチームに見習わせたいような組み立てだった(倉又さんなんとかしてくれい)。
鞠さんのほうは、受けに回る時間が長すぎたのか敗因だろうね。中盤を支配されっぱなしだったのにベンチが何も手を打たなかったのは教育的配慮だったのかな。いいカウンターを繰り出してはいたけど、単発だった。GKを中心によくしのいではいたが、3点目を喰らって一気に崩れた。さすがに技術レベルは高かったので、お互いにもう少しいいピッチでやらせてやりたいと思ったよ。センターサークル付近なんて田んぼみたいだったし。


スタンドはいい雰囲気でしたね。今日は声だし隊が誰もいなかったけど、頑張らなくちゃならない場面では声が飛んでいたし、いいプレーをするたびに拍手が湧いていたし。若いモンが成長していく過程を皆心暖かく見守っている感じで良かったです。もう木枯らしの季節か。彼らはまた一つ成長し、おいらはまた一つ年を取る。ええ、ただ若さにまかせて生きていくだけでは通用しなくなってくる、そろそろ微妙なお年頃なんですよ・・・