2006年J1第34節 大分トリニータ 0 - 1 FC東京(観戦108試合目)

日時:2006年12月2日(土)14:00キックオフ
会場:九州石油ドーム大分スタジアム)
観衆:20854人
主審:松尾、副審:下村、平野、第4審:村上
得点:ルーカス(東京、58分)
警告:エジミウソン(大分、1分)、今野(東京、44分)、鈴木規(東京、76分)、鈴木規(東京、79分)
退場:鈴木規(東京、79分)*警告2枚

今年もやってきました最終節。お相手は大分。開幕戦の対戦相手ですな。思えばあの頃は・・・(遠い目)。あの開幕戦が3年ぐらい前に思える。むしろ、昨シーズン終盤のほうが記憶に新しいくらい。そうだよな、開幕からいろんな事があったけど、形の上でのやり方は去年に戻っちゃったし。異なるのは、去る人がいること。


朝、羽田発の飛行機から青赤だらけ。諸般の事情とやらで大分空港到着が10分ほど遅れ、それに伴ってホーバーやバスがすべて1本遅れになったため、地域リーグ決勝の観戦は断念。会場は九石ドームと同じスポーツ公園内のサブグラウンドなんだが、ドームから山一つ越えたところにあるのよね。走っていけば岡山vs岐阜の後半ぐらい見られただが、私事ながら浦和の田中闘状態になりつつあるオイラの右足で山越えはつらい。おまけに結構寒いのよ。というわけで向こうは断念(応援の声だけ聞こえる)。よたよたとドームのアウェイGへたどり着き、寒い中わざわざビール買ってあきこさんを表敬訪問。


大分トリニータのスターティングラインナップおよびサブスティチューション。

GK:16下川
DF:2三木(cap.)、深谷、上本
MF:トゥーリオエジミウソン、梅田、根本、梅崎
FW:松橋、ラファエル
SUB:河原、福本、西山、増田、高橋大、市原、内村
選手交代:エジミウソン→内村(77分)、上本→市原(81分)
ラファエルが1トップ、その下に梅崎と松橋が構える3-6-1調。高松はどこいったんだろう。


FC東京のスターティングラインナップおよびサブスティチューション

GK:塩田
DF:徳永、ジャーン、伊野波、藤山
MF:今野、梶山、石川、戸田、栗澤
FW:ルーカス(cap.)
SUB:土肥、増嶋、鈴木規、浅利、宮沢、川口、赤嶺
累積警告で馬場が出場停止。代わりに久々スタメンの栗澤。


ゴル裏で見てたんで細かいことは良くわからん。したがって感想のみ。

  • まず1トップのラファエルに預けて、そのポストプレーから松橋と梅崎が裏への飛び出す、ってのが大分の狙いだったみたい。ダブルボランチが素早く押し上げて、跳ね返されてもセカンドボールを拾って攻撃を続けるって算段なんでしょう。
  • 対する東京のマーキングは、ジャーンがラファエル、伊野波と今野で梅崎・松橋を押さえ、梶山と栗澤でボランチを見る、という形だったかな。サイドの対処をウイングに任せて、SBが中央に絞ってくる場面も多かった。
  • 大分の攻撃、はまった時はやっかいなのだが、ジャーンがラファエルへのクサビをおおかた押さえたため、危ない場面は少ない。カウンター時に攻撃参加してくるエジミウソンはちょっと怖かったけど。力が入りすぎているのか、大分はミスも多かった。
  • 最大のピンチは40分すぎ、エリア右からのスルーパスが裏に抜けたラファエルに渡ったシーン。ジャーンがマークについてたんだけど、ちょうどラインを上げようとしていたのかな、ラファエルと入れ違いになってしまった。ゴール正面、一対一の場面だったが、ラファエルのシュートは塩田が右足?で弾き出す。だんだん神が降りてきたのでは?
  • 結局、最大の敵は松尾主審の判定だった。正当なチャージや不可抗力の接触がことごとくファール。とにかく選手が倒れたら笛。なぜか大分の選手が倒れることが多く(東京ってそんなにフィジカル強かったっけ?)、前後半を通じていやな場所でFKを献上し続けたが、塩田の好セーブもあって守りきる。
  • 東京の攻めは、いつも通りルーカスのキープが起点。トップ下に入った栗澤が、気の効いたポジショニングとシンプルなボールさばきでリズムを作り出す。まわりの動きが良くなったせいもあって、以前の持ちすぎ癖は見られなかった。
  • ルーカスがボールをキープできるので、形はできる。サイド、とくに右サイドを突破して何度かクロスを送り込んだが、大分もゴール前をしっかり押さえているためシュートに結びつけられない。
  • 前半、最大のチャンスは(時間が前後するが)25分あたり。右サイド、石川の外を回って徳永がクロス、ファーに大外から飛び込んだ戸田がこれに合わせるが、シュートはGKがキャッチ。戸田〜(嘆息)。
  • 前半は、お互いにいいところを消し合うような展開でスコアレス。
  • 後半は、立ち上がりから東京ペース。
  • 前半から積極的な攻め上がりを見せていた梶山がライン裏へ浮き球フィード。これに走り込んだ戸田がシュートするが・・・GKの手を弾いて・・・ポストに当たってGKが押さえた。戸田〜(悲嘆)。
  • 続いてCKからジャーンヘッドもわずかにポスト左。ゴール前へ走り込む梶山へキープするルーカスからパスが出て、梶山がフリーで打つがバー直撃(んがあ〜)。
  • 55分、東京は戸田→規郎に交代。
  • 58分、梶山から前線に張る石川へパス。これを石川がヒールで裏へ流し、反応したルーカスがフリーでゴール正面からシュート。これが右上に決まって東京先制。歓喜のゴール裏。人の動きが激しい中心部w(あきこさん大丈夫だったあ〜?)。
  • その後は、しゃにむに攻めてくる大分、守る東京、という構図になる。
  • 主審の判定が相変わらずなんで、大分が次々といい位置でFKをもらうが、ゴールを割らせない。
  • 79分は規郎が2枚目で退場。2枚目は警告を食らっても仕方のないプレーだったが、1枚目はかわいそ。ゴール裏のリクエストに応えて仕方なく?FKを蹴りに行こうとしたら遅延行為を取られちゃったもんね。まったく、空気の読めない主審だ。
  • 10人になった東京に対し、大分は攻撃的な選手を次々と投入して力づくで攻めてくるが、塩田とジャーンを中心にしっかり守る。大分は焦っていたのか、シュートの精度が悪くて助かった面もある。
  • ところで、今野が「金的」喰らったみたいだったけど大丈夫?(本日は攻め上がりを自重してましたね)。
  • 最後はしっかり時間稼ぎもして、無失点に抑えてめでたく最終戦を飾った。


そして、リーグ戦が終わった。ジャーンの、東京の選手としての、最後の試合が終わった。いったん背番号3のユニホームを敷いて深々と頭を下げ、そのユニをプレゼントして去っていったジャーン。ちょっと涙しちゃったね。今シーズン、らしくないパフォーマンスが続いていたし、ケガも多くて嫌な予感がしていたんだけど(ケリーのときといっしょ)、現実になるとなんとも切ない。
駆けっこ勝負の場面であっさりぶっちぎられたりして、やや衰えを感じたんだけど、それは一時守備組織が崩壊してたせいもある。守備組織を整えてやれば、具体的にはスピード対応と高さ対応の役割分担をはっきりさせれば、まだまだ使える選手だけに惜しい。ただ、東京のサッカーが今野・梶山の攻撃力を前面に出すスタイルに変わりつつある、つまりボランチが二人とも上がっちゃって、CBが快足FWと一対一で勝負しなきゃならない場面が以前よりも多くなってきている現状では、ジャーンを見切るというというのは一面の合理性を持つんだよね(嫌な現状認識だ)。だからさ、せめて後釜にはスピードのある強力なCBを補強してくれ。中途半端な外国人だけはやめてよね。


試合後、しばらくもどって大分の最終戦セレモニーを見物。増田の顔を見てからスタジアムを出た。夕食はとり天とお魚と焼酎を美味しく頂きました。この遠征、モトはとったぞ。


来週は、「桃から生まれた、桃太郎・・・?」