Jユースサハラカップ 決勝T2回戦 FC東京U-18 5 - 0 ジュビロ磐田ユース(観戦109試合目)

日時:2006年12月3日(日)13:00キックオフ
会場:深川グラウンド
観衆:300人超
主審:不明
得点(全て東京):岩渕(2分)、森村(26分)、山浦(45分)、岡田(83分)、大竹(84分)
警告:両チーム1枚ずつ出てたっけ?
退場:なし

 朝一の東京便で戻るため、朝5時半起床。船酔いなのか、二日酔いなのか、早朝のホーバーで気分が悪くなる(船にも酒にも弱いです?)。
飛行機は順調。晴れ渡った空、南アルプスの山々や富士山がきれい。すがすがしい気分を台無しにしてくれたのは赤黒く染まった新聞スタンド。スポーツ紙ってほんとにセンスないなあ。
今日の朝刊は「真央ちゃん優勝!」に決まってんだろw。


いったん家に帰って一休みし、12時すぎに深川グランドへ出発。キックオフ15分前ぐらいに着いたら、千客万来(実際は300人ぐらいだったらしい)。スタンドも、その下も人がいっぱいだった。急遽、猿江公園側のスペースも開放され、みんなネットの間をくぐってぞろぞろと移動。結局、こちら側もほぼ埋まった。私が陣取ったのはほぼハーフウェイ付近。すぐそばに長澤さんと浜野さんがいてちょっとドキドキw。浜野さん、Gパン姿がかっこいいっす。


Jユースサハラカップ決勝トーナメント。FC東京U-18は2回戦から登場。ジュビロは1回戦で愛知FCを下しての2回戦進出。


FC東京U-18のスターティングラインナップおよびサブスティテューション。

     森村
平野 井澤  岩渕 山村
     中野
椋原 櫻井  吉本 恩田
     権田

SUB:廣永、畑尾、山浦、稲葉、城間、大竹、岡田
選手交代:平野→山浦(HT)、中野→城間(55分)、岩渕→大竹(61分)、森村→岡田(74分)、山村→稲葉(86分)
トップ昇格トリオがそろい踏み。早稲田内定の中野もスタメン。
フォーメーションは森村の1トップ、中野がアンカーの4-1-4-1に見えました。攻撃は、まず森村に当て、その後ろからセンターハーフのどちらが飛び出す、という1トップ2シャドー的なやり方をしてた。飛び出しに対応して相手DFが出て来たら、ドリブルor細かい繋ぎで中央突破を狙う場合と、素早くサイドMFへ展開してクロスに飛び込む、って2つの選択肢がある。うまくいけば速いアタックがどんどん連鎖していくので面白い。詰まったら中野に戻してもう一回ビルドアップ。


ジュビロのほうは普通の4-4-2だったかな(手抜きスマン)。


初冬の午後、ぽかぽかした陽だまりのなかで午後1時キックオフ。
立ち上がり、まだ試合に入りきれないジュビロ相手に東京が鋭いサイドアタックを仕掛け、最初に左サイド、続いて右サイドから崩しにかかる。2分、右の山村から森村へ繋ぎ、森村がDFをぶち抜いてGKの眼前で横パス、これに詰めた岩渕がしっかり決めていきなり先制。


この後はジュビロも立ち直り、中盤でボールの奪い合い、一進一退の展開になる。ややジュビロが押し気味だったが、東京DFが攻撃を跳ね返す。膠着状態が続くかに見えた20分過ぎ、東京にミスが出る。裏へのフィードに走るジュビロFWと吉本が併走。余裕をもってクリアできそうに見えたが、吉本が何を考えたのかプレーを切ってしまい(GKに取らせるつもりだったのかな?)、エリア内でどフリーになったジュビロFW がシュート。GK権田は飛び出してしまっており、無人のゴールに流し込むだけだったがシュートは右ポストに当たってしまう。


幸運に救われた東京は27分に追加点。
右サイドから岩渕?がドリブル突破を仕掛けてエリアへ侵入。DFのタックルを受けてこぼれたボールを誰かが(山村らしい)拾ってゴール前へ送り、DFと交錯する中で森村が押し込んだ。


このあとは再び膠着状態。気を取り直した吉本が指示を飛ばしてラインを統率、中盤も中野を中心にしっかり守って2-0で前半を締めた。


全くの余談だが、この試合、二度ほどクリアがネットを越えて猿江公園に飛び込んでしまい、ボールボーイをやってる控えの兄ちゃんたちが拾いにいくのだけど、彼らはまことに高校生らしく、練習場を囲むコンクリ塀を乗り越えて行くんだよね。後ろでガサッと音がして何かと思えば青赤な若い衆が塀を乗り越えて戻ってくる。足の痛いオジサン予備軍にはもう無理ですw。


東京は後半も開始直後に奇襲攻撃を敢行。キックオフの流れから森村が左クロス、これを誰かがシュートしGKが反応、跳ね返りを山浦が右足で叩き込んで3点目。山浦はファーストタッチでゴールを奪った。


後半10分過ぎ、余裕の展開の中?、中野がお役御免(城間IN)。フォメはダブルボランチの4-5-1に変更。
ところが、このあたりからジュビロが本格的な反撃を開始する。中野がいなくなって中盤の押さえが利かなくなり、いいようにゲームを作られる。東京にも何度もカウンターの好機が訪れたが、中途半端なプレーでボールを奪われ、かえって逆カウンターのような形の反攻を呼んでしまう。東京守備陣は後手後手の対応となり、流れは完全にジュビロ
右サイドを素早いパスワークと鋭いドリブル突破で崩され、人がサイドへ引きずり出されたところで、手薄な中央へクロスを入れられシュートを許す、という場面が多発する。右サイドの崩しから5回ぐらい決定機があったかな。この時間帯に1点でも返されていたらかなりスリリングな展開になったと思うのだが、この日はジュビロの日ではなかった。フリーで放ったシュートが左ポストをかすめ、地面に叩きつけたシュートがバウンドしてバーを越える。絶好のシュートがことごとく枠にいかないのだ。


そして83分、スルーパスに抜け出した岡田が冷静にGKをかわしてシュートを決め、東京が決定的な4点目。これでジュビロは気落ちしたか、続く84分には右クロスからファーに詰めた大竹にヘッドを許し5点目。応援の若いモンはこの時点で「眠らない街」を歌い始める。君たち、それちょっと早いよw。
あとはしっかり守りを固め、無失点でゲームを締めた。


スコアは圧勝。ふふふふ、圧倒的じゃないか、我が軍は・・・じゃくて、内容を振り返れば危ない場面も多く、一つ間違えれば接戦にもなり得た試合だった(前半のあれを決められてたら危なかったかも)。勝負を分けたのは決定力でしたね。決定機を逃さなかった東京に対し主導権を取った時間帯がありながら決められずにゲームを落としたジュビロ。東京は試合運びが良かった。キックオフからラッシュをかけて先制、膠着状態の中から2点目を決めて前半を折り返し、後半開始直後に追加点、ジュビロの猛反撃を運にも助けられてしのぎ、終盤にしっかりだめ押し、ってこれ何よ。トップチームと全く逆の構図じゃないか。


難点は、吉本・権田の試合勘がいまいちのように見えたことと、やっぱり後半押し込まれた時間帯のゲームコントロール。守りを固めてカウンター、というやり方に徹すればよかったのだが、攻守ともに中途半端。カウンターの時は中途半端なプレーでボールを失い、全くシュートに結びつけられなかった。これでジュビロは勢い付いちゃったよね。守りのほうも、どこでボールを奪うのか、誰がマークに付くのか、全然はっきりしてない。やっぱり中盤の核は中野なんだと再確認した次第。次の試合からはフル出場になるんでしょう(余談だが、彼がレギュラーを取るようなら来年の早稲田は怖い)。


試合後は、ああ、これで終わりのジュビロが泣いている。勝っても負けてもしんみりしちゃうなあ。
他会場の結果をみると、逆側の山ではなんと三菱養和G大阪を下して準々決勝進出。街クラブの雄、ここにありって感じ。鞠と広島が順当に勝ってますね。東京の次はフクアリにてベガルタ。そこで勝てば名古屋vs鹿島の勝者と当たることになる。なんか、なんかねえ、根拠のない予感なんだけど、このチーム、ひょっとして行けるんじゃないか、決勝まで。そして相手が養和だったりして。おお、これも東京ダービーだ。


そんな妄想をもてあそびつつ、初冬の深川グランドを後にした。