キリンチャレンジカップ 日本代表 0 - 0 チリ代表(観戦1試合目)

今シーズンの観戦始動は1月26日。なんと、サッカー観戦を日常とするようになってから最も早い始動である。いつもなら、高校選手権ないしインカレの決勝が終わった後、2月末のプレシーズンマッチまで冬眠を決め込む。だって寒いんだもん。


今回は、単なる気まぐれ。新潟がここのところ寒く、少しでも暖かいところへ行きたかったこともある。金曜の朝まで試合があることを意識していなかった。代表キャンプより、某FCのキャンプとデンソーチャレンジの日程のほうが気になっていた。


昼間の東京は生ぬるい気候だったが、夜はさすがに冷え込む国立、カテゴリー4アウェイ側で熱燗ならぬぬる燗をちびちびやりつつ、まったりと観戦。国歌独唱平原綾香。生歌は下手ってイメージがあったので心配したが、そつなく歌いあげましたな。失礼しました。ちなみにメモはとってません。だって手がかじかむんだもん。



日本代表のフォーメーション

高原
山岸遠藤
鈴木啓中村憲
駒野内田
阿部勇中澤
 川口 

いちおう4-4-2。巷では鈴木啓をアンカーにした4-1-3-2とされてますね。たしかに遠藤のプレーエリアは中だったし、山岸は左サイドを主戦場としていたけれど、中村憲が下がり気味で鈴木啓とダブルボランチ風に構えていたので、変形の4-4-2に見えました。遠藤が中に入ることによって空いた右サイドのスペースを内田が使うのかな、と思ってたけどあんまり攻め上がらなかった。
後半、選手交代で高原→大久保、山岸→羽生、中村憲→山瀬、巻→矢野、内田→加地。


チリ代表のフォーメーション

チリ代表 (キリンチャレンジ2008/1/26)
7ルビオ
13ボセジュール11フィエロ
10モラレス
4セレサダ16イトゥーラ
2エストラーダ
18ハラ17メデル
5マルチネス
1ピント

さすがビエルサ、やってくれました3-4-3。アルゼンチン@2002W杯&アテネオリンピック風です。ビエルサ監督、あいかわらず落ち着きのない熊みたいにテクニカルエリアをうろついてますな。なんとなく、ジョン・ベルーシに似てる。
左ウィングの13番がいい選手で、内田はその対応に追われて攻め上がる機会が少なかったという面はあるな。
最近低迷しているチリ代表だけど、さすがに南米、スーパーな選手こそいないけどみんな上手い。それに、状況判断が的確です。なお、選手交代はなし。


立ち上がりは日本のペース。ショートパス交換からの仕掛けで、2トップにいい形でボールが渡ったが不発。巻も高原もトラップでもたついてシュートに持ち込めなかった。駒野のクロスもDFにはじき返されチャンスとならず。
10分すぎからはチリ代表のペース。鋭いプレスをかけ、奪ったらワイドに展開。左サイドは再三突破され、右ではCKを奪われ、危ない場面が連続する。ただし、日本もサイドではやられていたが、中は中澤を中心にしっかり固めて守り抜いた。


日本苦戦の原因は、看板のショートパス交換に封じられてしまったこと、その打開策となるべき前線へのクサビがうまく収まらなかったこと、の2つかな。日本は人数をかけたショートパス交換で局面を打開、そこから裏への飛び出しを狙うか、サイドへ展開するかしてフィニッシュへ持ち込む、というのを狙っているように見えた。日本のパス交換が面白くてね。第三の選手にパスを出すのは常道だけど、ワンツーかとおもったら第三の選手が割り込んで予想外の角度にパスが出たり、同じくワンツーとみせてスルーしたり、と結構スパイスを効かせている。これ、フィットしてきたら面白いと思うよ。


ただし、狭い局面でパス交換をするというのは、相手DFを一カ所に集めておいて、それを抜き去って空いたスペースを使ってフィニッシュに持ち込むってところに目的がある。この試合では、チリのプレスの鋭さが日本のパス交換を上回っていた。日本は狭いスペースに押し込められ、ボールを奪われ、ワイドのスペースを使われて攻め込まれた。つまり自分達の意図を逆手にとられちゃったわけだ。


逆手ついでに、チリのワイド攻撃への対処のために選手間の距離を広げられ、ショートパス交換がやりにくくなっていた。2トップにボールが収まらなかったのも、チリのマークが厳しかったせいもあるが、選手間の距離が開いていて素早いサポートが受けられなかった面もある。それ以前に、高原はコンディションが整っていないように見えたけどね。巻より下手な高原ってのも味わい深いものがある。巻のほうは、体を張るという意味ではがんばっていた。


とにかく、日本代表は悪循環にはまっていたように見えた。チリのほうが一枚上手だったんだよね。ただし、そこはリスクマネジメントの岡ちゃん、守備の整備は抜かりなかった。オイラはこの試合ではやワールドカップ予選突破を確信しました。気が早いかもしれないけど、アジア相手ならある程度点はとれるもん。


後半も同じくチリのペース。岡ちゃんは流れを変えるべく大久保投入、いきなりのチャンスをふかす(笑)。このあたりから次第に中盤のスペースが空いてきて、カウンターの応酬になる。大久保の持ち味が生きる展開だが、奴の代表での持ち味は惜しいシュートが多いこと(苦笑)。絶好機(2回ぐらい?)を決められず、結局スコアレスドロー


私の感想は、まあ初戦はこんなもんかな、というところ。新監督に代わったばっかりだし、実質シーズンオフのゲームでコンディションが整っていないし、こんな状態でいい試合ができたらおかしいですよ。この先、チームの整備が進めば面白いサッカーをしてくれる予感はあるし、今は期待料込みで合格点を上げてもいいのではないだろうか。ただし、ショートパス交換が封じられた場合の対策として、ロングボールやサイドチェンジで目先を変えるというオプションを用意することは必要。まだそこまで練習してないんだろうけどね。


この後の代表日程は、水曜にボスニア戦、2月にパンパシフィックとかいう大会があるらしい。そんなことより、早く今野と羽生をクラブに返して欲しいのだけれど。


次回観戦は、高知春野のPSMか、ちばぎんカップか、それともデンソーチャレンジか。とにかく2月下旬までは冬眠ってことで。


でわでわ。