2010年 関東大学リーグ1部 前期第5節 明治大学 1 - 1 神奈川大学


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第二試合はここまで無失点で全勝街道をひた走る明大と、苦戦中の神奈川大の一戦。


試合を通じて明大が主導権をとり、神大はひたすら耐えてカウンターの機会を伺う、という展開だった。


明大は立ち上がりから攻勢をかける。
6分、右CKのチャンス。小林裕のキックを山本がニアでそらし、ファーに飛び込んだ丸山がヘディングシュートを放っていくが、これはバーの上。続く8分、左サイドからのパスを受けたFW久保が、ゴール前の密集の中で強引にシュート体勢に持って行くが神大DFが阻止。そして10分、右SB鹿野からのロングフィードを山本が落とし、これを受けた久保がやはりDFに囲まれながらも強引にシュート、これが人垣を抜け、GKの手を弾いてゴール右隅に決まり、明大が先制した。


これで明大が余裕をもってゲームを進めると思いきや、神大がすぐ同点に追いつく。
14分、カウンターから明大ゴール前へ放り込み。明大DFのクリアが短く、これを拾ったFW村岡が思いきってミドルを撃つ。シュートは明大CB(松岡?)の体に当たってコースが変わり、ゴールイン。明大守備陣が崩されたわけではなかった。人数も揃っていたが、一瞬、村岡をフリーにしてしまった隙を突かれたかっこうになった。


もっとも、そこはさすがに首位。明大に慌てた様子は見られず、攻勢を継続。
21分、サイドチェンジを受けた山田が左コーナー付近まで持ち込んでクロスを上げると、中央で久保が高い打点からヘディングシュートを放つが、GKがなんとかキャッチ。
27分には、宮阪のパスを小林裕がフリックし、田中恵が飛び出し、対応の遅れた神大・三原がファウルで止める(三原は警告)。これで得たFKを小林裕が蹴っていくが、エリア内で明大側がファウルを取られた。


神大もカウンター・セットプレーから勝ち越し点を狙っていくが、なかなか決定機は得られない。
32分、右CKを得るがキーパーがキャッチ。35分、センターサークル付近からFKをゴール前へ放り込むが、これもGKにキャッチされる。36分、中盤でボールを奪ってショートカウンターのチャンス。鈴木将がキープしてタメを作り、サイドバックのオーバーラップを引き出す。左SB三原がサイドを突破し低く速いクロスを入れると、木原が飛び込んで合わせるが、DFとの競り合いで体勢を崩したか、シュートはゴール左にそれた。


39分、明大。FWにクサビを当てて右へ展開。鹿野が上がってきてニアめがけてアーリークロスを入れると、小林裕が長い距離を走ってダイビングヘッド、決定的だったがシュートはわずかにポスト右に外れる。42分には、久保の落としから田中恵のクロス、クリアを拾った田中恵が後ろへ戻して鹿野がクロス、これに山本が頭で合わせるがシュートは山なりになってネットの上。


前半終了間際(記録上は45分)、神大FW木原が下がり、替わって小倉が出場。負傷かな?


結局、同点のまま前半終了。ポゼッションでは明大が上回り、決定機も得たが、勝ち越し点を上げられず。勝負は後半へ持ち越された。


後半、神大はカウンター&セットプレーで反撃の機会をうかがう。52分、速攻から右クロス、これに鈴木将が合わせようとするがジャストミートせず、ボールはGK正面に転がる。続く55分、右MF大和がカットイン、FW村岡にパス。裏に抜けた村岡の折り返しを小倉がシュート、GKがなんとかセーブ。


以後は、明大の猛攻を神大がひたすら堪え忍ぶ展開が続く。
59分、左SB奥田がオーバーラップ、クロスに対し田中恵が飛び込むが惜しくも合わず。63分には左サイドを久保が突進、対応した神大SB澁谷はファウルで止めざるを得ず、警告。小林裕のFKからゴール前で混戦、その中で放たれたシュートを神大DFが辛くもクリア。67分には右CKから丸山がヘディングシュートを放つがゴール右に外れ。


70分に明大は田中恵→三田へ交代。
71分、左スローインから山田がクロス。久保が神大DFよりも頭一つ高く飛び上がって放ったヘッダーは惜しくもポスト左にそれる。74分、山本のクロスに対しゴールエリアで久保がスライディングボレー。ちょっと方向を変えるだけで良かったが、よりにもよってGKのほうへ方向を変えてしまい、決定機をものにできなかった。


76分、両チームとも選手交代。明大はFW山本に替え、青森山田高から新加入の野間がイン。神大ボランチの一枚を廣川から田村にチェンジ。


明大が一方的に攻め続けるが、丁寧なつなぎはさすがになくなり、強引な姿勢が目立つようになる。
77分、久保が独力で持ち出してシュートを放つ。神大DFがブロックした跳ね返りを野間が打つがゴール左に外れ。79分には丸山が強烈なロングシュートを放つがバーの上。


80分過ぎには明大も攻め疲れ。前線のボールを引き出す動きが無くなって、効果的なボールを入れられなくなる。神大はがっちり守備ブロックを築き、前線もフォアチェックを掛けまくる。明大は守備ブロックの外側でボールを回しているだけで、いわゆる「持たされている」状態に。


それでも明大は強引に放り込みをかけるが、逆に神大のカウンターを招く。
86分、カウンターで右CKを獲得。CKクリアで得たスローインからゴール前へボールを入れ、田村がオーバーヘッドシュートを見せるが、枠に行かない。
ロスタイム入り直前の89分には神大の大チャンス。明大の強引な攻めをはじき返し、DFラインから一気にロングフィード。明大DFは完全に前がかりになっていたうえにポジショニングも悪く、右サイドに広大なスペースが空いていた。フィードを拾った小倉が完全にDFを置き去りにし、中途半端に前へ出てきたGK高木もかわして突進。あとは無人のゴールに流し込むだけだったが、慌てたのかかなり強めに撃ったシュートは枠を大きく外れた。


かくして、同点のまま試合終了。明大が5連勝を逃したというべきか、神大が金星を逃したというべきか、お互いに決定機を逃したというべきか、惜しい試合でしたね(どっちが)。

ベストヒーロー賞を当てたのは、明大の元マネさんだったw。