2010年J2第19節 FC岐阜 1 - 1 愛媛FC


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岐阜駅を出て、金色に輝く悪趣味な信長像を横目にみつつ、バス停へ移動。ちょうどやってきた市内ループ線右回りの路線バスにのって、長良川メドウにむかう。30分ほど乗って(遠回りなのだ)、メモリアルセンター北で下車。


道路の向こうに見える競技場とは反対方向に歩いていくと、やがて照明塔が見えてくる。古びた住宅街に囲まれた、こじんまりとした球技場があった。


本日の会場は長良川球技メドウ。来たのは初めてである。岐阜メモリアルセンターの施設だが、競技場や国際会議場がある本体とは別の敷地に立っている(刑務所跡地だそうだ)。


長良川競技場が改修工事中のため、現在、FC岐阜のホームゲームはここで開催されている。照明設備の付いた専用球技場であるが、定員がJリーグ基準に満たないため、両ゴール裏に仮設スタンドをつくって運営している。メインは屋根つき、ベンチシート。バックは芝生。収容人員は仮設スタンドを含めて5000名ほどと思われる。


早速、フードコートでイナゴ開始。ホルモンうどんうめー、土手煮うめー、牛串うめー、ビール最高。
そんなことしている間にメインホーム側の席がだいぶ埋まってしまったので、比較的空いているメインアウェイ側に移った。こちらは地元少年サッカーチーム(当然、岐阜の応援)とアウェイサポと他サポで呉越同舟状態になっていた。


あいかわらず気温は高かったが、風が吹いているのでかなり楽。ただし、それでも日なたはかなり暑いようで、テレビカメラをスダレで覆って直射日光から保護していた。


両チームとも4-4-2でスタート。岐阜は池上がボランチでスタメンである。愛媛は福田・杉浦のツートップ。ジョジマールはベンチスタート。


暑さのためか、前半は比較的スローペースな展開になった。両チームとも一気にボールを前へ運ぶような場面は少なく、パスをつなぎつつ徐々に全体を押し上げてから仕掛ける、という傾向が強い。


岐阜は、池上、橋本の両ボランチを経由してビルドアップしようとしていた。橋本が前に出て攻撃に絡む一方、池上は守備の比重が大きい。この2人はしっかり起点になっていた。


問題は前のほうである。
FW嶋田がうまくボランチとDFの間のスペースでパスを受け、前を向いて仕掛けてる。サイドでは、染谷・押谷がスピードを生かして突破を試みる。
しかし、中央では西川が競り負けてポストとして機能せず、サイドでは左SBの秋田は自重気味、右SB野垣内はオーバーラップの回数こそ多いものミスばかりで、攻撃に厚みが出せない。


結局、岐阜はアタッキングサードまで持ち込む回数こそ多いものの、ミスでボールを失うことが多く、なかなかフィニッシュにつなげられなかった。


一方、愛媛はボランチが攻撃参加を自重し、自陣に守備ブロックを築いて岐阜の攻撃を待ち構えていたが、スペースを埋めてさえいれば、そんなにハードにプレッシャーをかけなくてもボールを取れる状態。

「待ち受け型プレッシング」という言葉は聴いたことがあるが、「ミス待ち型プレッシング」というのも成立しうるんだなと認識した次第である。
ま、J2の下のほうから運動量をとるとこんなものか。


もっとも、愛媛のほうも同様にミスが多く、かつボランチの攻撃参加が少ないため、FWもしくはサイドMFの個人勝負となりがち。岐阜DF陣が落ち着いて対応していた。福田は吉本ががっちりマークしていた。


結局、前半のチャンスらしいチャンスといえば、39分の岐阜のカウンターアタックぐらい。


ほかには、セットプレイでもスリリングなシーンはなく、前半は両チームスコアレスで終了。暑さとビールの酔いも手伝って、眠い試合だった。ま、J2の下のほう同士の対戦で、運動量をとっちゃうとこうなるよな。


みなさん同様の感想をお持ちだったようで、メインでは「つまらん!」「お前、J2に何を期待してんだ?」という類の会話がいくつか聞こえた。


得点掲示板の向こうにそびえる金華山の上に月が昇ってきたところで後半開始。


ハーフタイムに鞭を入れられたのか、両チームとも立ち上がりから運動量を上げてきた。
後半早々に行われた選手交代が、その傾向をさらに強めた。


つづく。