2011年 J2 プレビュー ファジアーノ岡山編(開幕直後改訂版)


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J2プレビュー、ファジアーノ岡山編の開幕直後改訂版である。

1月末にアップしたプレビューはこちら (1月25日版)。


今オフ、ストヤノフという大物を獲得し、彼を中心とするサッカーの構築を目指してキャンプを行ってきた。しかし、キャンプ終盤に広島から獲得した耼田と、仙台から来た一柳が負傷。耼田は右膝の前十字靱帯損傷で全治6〜8ヶ月、一柳も鎖骨骨折で全治3ヶ月と重傷である。それぞれ、攻撃的MFと右WBのレギュラー格で、実力から考えてチームの中核となり得る選手だっただけに、長期離脱は大きな打撃だろう。

開幕時の登録選手数は44人と大所帯だが、4月になるとトップチーム要員と中国リーグ(地域リーグ)に所属するファジアーノネクストでプレーする選手とに振り分けられる。


昨年は4-4-2のゾーンで戦っていた。キャンプ開始当初は4-4-2のままだったが、ストヤノフをチームに組み込んでいく過程で3バックを敷くようになり、開幕戦には広島に似た3-6-1フォーメーションで臨んだ。


正GKは李彰剛。
3バックの真ん中にストヤノフが入り、左に長身の後藤、右は昨季SBをやっていた澤口。澤口はWB起用かと思ったが、スピードやカバーリングのセンスを買われてのCB起用と思われる。
ボランチは昨年、ネクストでプレーしていた千明と、鹿島から獲得した大道のコンビ。千明は流経大出身でボールを散らせる選手である。昨年はケガで出遅れ、ネクストでプレーしていた。
中盤センターの前目は岸田と臼井のコンビ。岸田は昨季33試合出場で5得点した主力選手。足元はそこそこいいがFWとしては競り合いでの弱さがあったという印象。
右WBは話題の東大出身ルーキー・久木田。昨年も特別指定でプレーし、1得点を挙げている。もっとも、頭脳派ではなくてフィジカル派です。左WBは田所。
そして、ワントップに中野。昨季、横浜FCからレンタルで来て、今季完全移籍になった選手である。


湘南との開幕戦の中継を見ると、広島風の布陣なれども、流れの中でボランチとDFが入れ替わるような変態システムではない。ディフェンスラインからのフィードで前線に起点を作り、中で細かく繋いで相手ディフェンスを引きつけ、最後はWBヘ展開してクロスからフィニッシュを狙うパターン。構造上、中央前目には枚数が揃っているので、クロスに対して複数が突っ込んで来る。
ストヤノフのフィード力はいわずもがな、後藤もそこそこいいロングボールを蹴ることができる。両WBは走力があって、スペースがあれば一気に前進してきていいクロスを入れてくる。


ただし、前線の選手が潰されて起点になりきれないし、タッチライン沿いに開くWBにいいボールが出る機会も少ない。つまりダメダメって(ry・・・いや、短いパスが良く回っている時間帯もあったので(湘南がリードして、いったん引いた時間帯)、ミドルレンジのパスで局面を変えることができれば、チャンスの数が増えるのに、と思った。


ま、問題は攻撃よりも守備。やっぱり3バックの両サイドのスペースが弱点に・・・というより、次を予想したポジショニングとかボールへの反応といった基本的な部分でダメダメだった。開幕戦では、5バック気味にしてようやく落ち着いたかな。


なにか、サイズの合わない服でお出かけしようとして、自分で裾を踏んづけて大コケしたような開幕戦だった。影山監督はこのシステムを継続する心づもりらしいが、キモとなるストヤノフが右太腿肉離れで離脱(全治2-4週間)。どうやって立て直すのだろう。


とりあえず、WBからのクロスには要注意。ゴール前には人数をかけてくるので、事故が起こる可能性はある。


カンコースタジアムは国体仕様の陸上競技場だが、駅から徒歩圏で便利。駅にレンタサイクルがあります。ファジフードはなかなかのラインナップを誇る。おすすめはホルモンうどんかな(あれ、これは津山の名物・・・)。


市内観光は路面電車でどうぞ。