2011年 J2 プレビュー 愛媛FC編(開幕直後改訂版)


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J2プレビュー、愛媛FC編の開幕直後アップデート版。前回のプレビューはこちら(1月26日版)。


昨シーズンは堅守で鳴らした。一方、得点力不足に泣き、12勝12分12敗得点34失点34得失点差0、という、数霊術師・杉山先生も真っ青の成績で11位フィニッシュとなった。


今オフ、ディフェンスリーダーだったCB小原が福岡に移籍し、さらにキャンプ中、CBアライールがCB不足の京都に引き抜かれた。また、23試合に出場したGK山本との契約を更新しなかったため、ディフェンスのセンターが総入れ替えとなってしまった。


おまけに、小原の穴埋めに獲得したDF吉弘が左ふくらはぎ肉離れで戦列復帰は早くても3月後半と、かなり懸念される状況で開幕を迎えた(このほか、MF内野内田が離脱中)。


しかし、ホーム・ニンスタに札幌を迎えた開幕戦では2-0で快勝、守備面での不安と昨季の得点力不足を吹き飛ばす好ゲームを見せた(スカパー中継で観戦)。


GKはベテラン川北。
CBは千葉から移籍してきた池田昇平と左SBからコンバートした高杉で組む。右SBは昨季と同じく関根、左SBにベテラン三上卓也卓哉が入った。
ボランチは田森と越智のコンビ、右MFに赤井、左MFが杉浦。
FWはジョジマール横浜FMからレンタルした斎藤学である。


懸念された守備面だが、大きな問題はなかった。MFとDFがきれいな2列のラインをつくるゾーンディフェンス。昨季から継続しているので守り方がチームに浸透しているのだろう、ディフェンスの組織は整っている。マークの受け渡しやポジション修正がスムーズだ。

特徴としては非常にコンパクトな陣形を保ち続けること。4:3の画面の中に、7人ぐらい映っている場面も多い。MFとDFが作る8人のブロックが前後左右に整然と移動する。ボールサイドにも思いっきり寄せてくる。この陣形をパスワークで抜くのはけっこう難易度が高い仕事になる。ちょっとサイドに寄りすぎかな、と感じたが、J2では一発でサイドを変えられる選手が少ないので、大きな問題は生じないのだろう。実際、開幕戦でも逆サイドのスペースを使われる機会は少なかった。

崩されかけた場合のDF間の連携、あうんの呼吸といった部分はさすがにまだまだ。サイドを抉られるとばたつく場面があった。


攻撃面では、横浜FMから来た斎藤学が効いていた。身長165cmと小柄だが、優れたボディバランスを生かしてよくボールを収め、前線で起点となっていた。足元がしっかりしていてボールを失わないし、周りもよく見えている。札幌DF陣が厳しく潰してこなかったせいもあるが、大活躍だった。マークが厳しくなってくるだろう今後、パフォーマンスを保てるか要注目。
斎藤とのコンビで、ジョジマールも活きるようになった。もともとスピードはあるが、判断が悪いというか、まわりが見えてないというか、天然というか、リカルジーニョ的な空気読めない感がある選手でいわゆる未完の大器w。開幕戦を見ても天然振ぶりは変わらないが、斎藤がうまく使ってくれる。


コンパクトな守備でボールを奪ったら、DFラインから前線へのフィードがファーストチョイス。ジョジマールに落とさせるときと、スペースもしくは裏に流れる斎藤に付ける場合がある(ジョジマールはスピードあるのにスペースに走るのが下手ww)。また、ボランチも縦パスの意識が高く、早いタイミングで前へ出してくる。
斎藤にボールが収まるので、杉浦・赤井の攻め上がりが効く。攻撃的MFのサポートが早く、終始、前の4人の距離感が良かった。


守備面では組織ができているし、攻撃は斎藤学の加入でうまく回り出しているので、面倒な相手になるだろう。試合を重ねてコンビネーションが深まってくるとなおさらね。バルバリッチは地味ながらいい仕事をしている。


攻略ポイントはやはりサイドチェンジかな。上述のとおり、ボールサイドに思いっきり寄せてくるので、一発でサイドを変えて速攻をかければアタッキングサードに潜り込める。梶山のサイドチェンジ→石川が加速してニアゾーン→平山を囮にして、マイナスの折り返しからセザー(もしくはヤザー)、というイメージで。


愛媛との対戦は、ホームが6月5日の第15節@駒沢、アウェイが9月17日の第28節@ニンスタニンスタって松山市街から離れていて、バスで40分以上かかった記憶があるのだが、その後、アクセスは改善されたのだろうか。東京がニンスタで試合するのって、天皇杯の原さんラストゲーム以来かな。


松山の名物はじゃこ天かな(みかんは酒のつまみにならんw)。道後温泉本館はいっぺん行ってみる価値あり。鉄オタ的必見スポットは、いよてつ大手町駅前のダイヤモンドクロスだろうか。


あ、JRの松山駅と、いよてつの松山市駅は別の場所にあるのでご注意を(路面電車で行き来できるけど)。