2011年 J2 各クラブプレビュー ガイナーレ鳥取編(開幕直後改訂版)


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J2プレビュー、ガイナーレ鳥取編の開幕直後改訂版。オフ期間にアップしたプレビューはこちら(1月24日版)。


J初挑戦となる2011シーズン、チームはDF戸川健太、DF鈴木伸貴、GK多田大介というJ経験のある選手を加えた。さらに横浜FMからDF丁東浩をレンタル、ルーキーとしてキム・ソンミン、大卒の福井、ユース出身の西尾が加入したが、全体としてはJFLを戦ったメンバーを主軸にしてJ2に挑戦することになった。


キャンプ中の情報は・・・・非常に少ない。コンスタントに情報が上がるのは日本海新聞ぐらいで、一般紙なのでサッカーマニア向けの内容ではなく、どういうトレーニングをやっているのかよくわからない。したがって、開幕戦 with 徳島@鳴門大塚のスカパー観戦をもとにエントリをまとめた。


まず負傷者。FW梅田、DF内間らが出遅れているが、長期離脱者は発生していない模様だ。


フォーメーションは4-4-2。
GKは小針。DFラインは、CBが水本と新加入・戸川のコンビ。右SBがマリノスからレンタルの丁東浩、左SBに加藤秀典ボランチは服部と実信のベテランコンビ。右が新加入のキムソンミン、左に美尾が入る。2トップは阿部と鶴見のコンビ。
ハメドスーパーサブ起用である。


特徴はコンパクトな守備ブロックと攻守の切り替えの速さ。


守備時は、MFとDFが2列に並んだブロックを作って、コンパクトな陣形を保ったまま前後左右に移動する。サイドにボールが出ると思い切り寄せてくる。昨日(3/8)アップした愛媛FCよりも過激にスペースを狭め、8人がピッチの中央よりもボールサイド寄りに固まる。過激なやり方だが、囲い込んでサイドチェンジをやらせなければ良いという考え方なのだろうか?
このブロックでボールを引っかけると、ボランチの服部・実信が反応良くセカンドボールを回収する。さすがに後半は間延びしちゃったけど。


この守備でボールを奪うと、反転速攻に移る。スペースの使い方が上手で、大きな展開を織り交ぜながら少ない手数でフィニッシュまで持って行く。
攻撃の起点となるのは新加入のキムソンミン。韓国の豫芸術大出身のルーキー。視野が広く、相手守備ブロックの急所に効果的なパスが出せる選手。体の強さも併せ持っていて、自分で持ち込むときの馬力もなかなか。本来のポジションはボランチだそうだが、来日したばかりで言葉の問題があり、連携面での負担が少ないサイドにまわったとのこと。このキムソンミンにボールが入ると鳥取の攻撃がスタートする。

主なパターンは、裏へ走る2トップへのスルーパス、逆サイドのスペースへ走る美尾へのサイドチェンジ、キープして右SB丁東浩のオーバーラップを引き出す、というところ。
2トップの鶴見・阿部とも攻守にわたって精力的に動く。特に裏への動き出しが鋭く、徳島のDFラインを下げ、キムソンミンが前を向けるスペースを作っていた。
左MFの美尾がキムソンミンからのサイドチェンジを受けて再三にわたってサイド深くに入り込み、クロスからチャンスをつくっていた。
また、右SBの丁東浩は馬力があり、長い距離を駆け上がって正確なクロスを入れてくる。一方、左SBの加藤はもともとCBの選手で、ほとんど攻撃参加を見せずに守備のバランスを保つ。
スーパーサブハメドコートジボアールの選手。足元のテクニックとスピードを併せ持つ選手で、鳥取では数少ない一対一で仕掛けられる選手である。JFL時代に一回見たことがあるが、すごい俺様プレーヤーw。先発で使われないのは、守備面の問題なのか、コンディションが理由なのか。


開幕戦では、チームのいいところが出せていたと思う。松本監督になって2年目なので、やり方はチームに浸透しているし、韓国人コンビの組み込みもうまくいっている。特に前半は、徳島の守備がアレで、攻撃的MFを二人ともフリーにしがちだったせいもあって、J2中位を圧倒していた。


攻撃面、ゴール前にボールを入れるまではいいので、フィニッシャーが出てくれば面白い。日本文理大から加入した福井あたりがブレイクすれば。ハメドを先発で使えばと思うが、あれは組織にはめ込めない選手だよな。
守備面では、後半、足が止まったときにボールをはじき返せるかどうかだよな。戸川あたりが相当頑張らないといけない。
そして、服部がコンディションを保てれば、けっこう面白い存在になるかもしれない。


攻略のカギはやっぱりサイドチェンジ。それから、キムソンミンをフリーにしてはいけない。


鳥取へは飛行機でも良いが、大阪からスーパーはくとに乗っていくと早いよ!


まってろ、がいなバーガー!