2011年 J2 各クラブプレビュー 徳島ヴォルティス編(開幕直後改訂版)


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J2プレビュー、徳島ヴォルティス編の開幕直後改訂版。オフ期間にアップしたプレビューはこちら(1月25日版)。


昨季の主力だったレンタル選手の津田、柿谷の残留に成功。さらに、FW杉本、MF衛藤、DFエリゼウ、GK榎本などが、J2中位クラスとしては充実した補強を行い、昇格を目指す(ですよね?)今シーズン。さらに、開幕直前にディビッドソン純マーカスが加入し、中盤の層が厚くなった。

しかし、2月後半にGK榎本がアキレス腱断裂の重傷で長期離脱(全治6ヶ月)。さらにFW津田、DFエリゼウ、DFペスンジンなど主力が相次いで負傷し、苦しい状況で開幕を迎えた。FW津田は左膝関節滑膜ひだ障害という症状で手術を受け、全治2ヶ月とのこと。


開幕戦のフォーメーションは4-3-3(両ウィングが高い位置に張りっぱなしなので、4-2-3-1ではない)。中盤は△w。
榎本が離脱したGKにオスンフン。エリゼウ、ペスンジンというレギュラー候補が負傷中のCBはベテラン三木と湘南から獲得した島村。右SBに平島、左SBは札幌から加入した西嶋。札幌では右SBだったが、徳島では左サイド起用である。中盤下がり目には濱田とマーカスが並び、その前に衛藤が位置する。津田が負傷中の3トップ中央に佐藤晃大、右に杉本、左に柿谷という布陣。


この4-3-3が機能していなかった。キャンプ中からこの形を練習していたようだが、いいところがない。


前線3人と中盤の距離が開いていて、かつ両ウィングがサイドに張ったままなので、真ん中で佐藤晃が孤立。クサビを落としても、それを拾う選手がいない。すぐ囲まれるので、キープもできない。両ウィングへも長いボールは入らない。結局、後方でボールを回して、サイドで個人勝負してクロス、という形しかなかった。


もっと悪いのは守り方。このフォーメーション、初期配置では中盤3人の両脇にスペースができる。そこをボランチが流れてカバーするのか、ウィングが戻ってきてスペースを埋めるのか、はっきりしていなかった。そのスペースを鳥取にいいように使われた。3トップと中盤との間も距離が開いているので、鳥取ボランチの球出しも止められない。さらに、DFラインが集中力を欠き、ゴールエリアの幅にDF4人が揃っているのに、その真ん中を単騎突撃してくる選手に割られたりとメチャクチャ。
GKオスンフンの好守がなければ、確実に失点していただろう。


後半、衛藤を右サイドに出し、杉本をトップに上げて、4-4-2に変更すると良くなった。柿谷が中に入ってパスワークに参加することで、ボランチの攻め上がりやSBのオーバーラップを引き出して、全体に流動性が増した。守備面でもマークがはっきりしたので、スペースをいいように使われることはなくなった。


なんで4-3-3にしたのか理由はよくわからんが(攻撃力アップが狙い?)、負傷でレギュラーが欠けたという問題以前に、組織ができていない。美濃部さんらしくないなあ。やり慣れた4-4-2に戻した方がヨクネ?


個人的には昇格争いのダークホースと思っていたのだが、主力級の故障者も多いし、組織作りは失敗しているしで、序盤戦は苦しい戦いになるかもです



徳島ヴォルティス号ってまだ走ってるのかなあ。写真は2005年。あのころは小峯がいたっけ。



鳴門線盲腸線鳴門大塚スタジアムの周りはなんの変哲もない田舎の住宅地だったような。