FC東京ユース 1 - 2 ジェフ市原ユース(観戦62試合目)

Jリーグ28クラブのユースで争われるJユースカップ。予選AグループFC東京ジェフ市原横浜FCコンサドーレ札幌の4チームで構成される。第1節は夢の島競技場にジェフ市原ユースを迎えて、8月22日17時キックオフ。このスタジアムは自宅から自転車で20分程度の距離であるため、最近良く通っている。欲を言えば毎日のジョギングコースであり、東京サポの心のふるさと(のひとつ^^;)である江戸川区競技場で開催してくれれば言うことはないのだけれど。


ユースの試合とあって、スタンドには選手たちの父兄もしくは友人とおぼしき人たちが多い。年齢でいうと中年以上と十代後半が大半を占める。そのなかで若者以上中年未満のサッカー狂がポツリポツリ。市原側はハレルヤの人たちがいつものコール。なんと我が東京もイケイケ団の若衆とおぼしき数名が来ていた。こちらは「選手名がよくわかんねーや」といいながらちょっと照れくさそうにコールしている。ボールボーイはホームチームのベンチ入りしなかった選手がしている模様だ。


スタンド入り口に置いてあったメンバー表をみてユースチームの所属人数の多さに驚く。東京が35人、市原は45人!(ただし3種の選手10名を含む)。入るのも狭き門なら試合出場も狭き門、さらにトップ昇格ができるのは毎年2名程度だろうし、やはりプロ選手というのは選ばれた存在なのだなと実感する。ちなみに市原ユースにも市原くん(3種)がいた。


両チームともトップチームと同じフォーメーション、つまり東京は4-4-2、市原が3-5-2でスタートする。
東京はGKが16番、DFは右から3-4-2-14、ボランチが8と5、右SHが7、左SHが11、9と20の2トップという布陣。
市原はGKが12、DFは右から2-3-4、ボランチが6と5、右WBが7、左WBが8、トップ下が11、9と10の2トップという感じである(誰が何番をつけているのかフォローしきれなかったので、選手は背番号で記述)。


前半は東京ペース。左右両サイドともSHとSBが連携し崩しクロスを上げる。ゴール前のクロスには2トップと逆サイドのSHが外側から飛び込み、これにボランチのどちらかが加わって厚みのある攻撃を行うという、いい時のトップチームを彷彿とさせるスタイルのサッカーをする。
チームのキーマンは8番の村田翔。サイドへ的確にボールをさばき攻撃の起点となるのみならず、チャンスとみればゴール前へ進出しシュートを放つ。前線では9番佐藤竜也が左右のスペースに流れ、なんども好クロスを供給していた。
もっとも、決定力の無いのもトップに似ており、26分にはカウンタから佐藤が抜け出てGKと一対一になるもシュートはGK正面をつき、28分には飛び出したGKから東京7番がボールをかっさらうもシュートできずクリアされる。ただ、この時間帯は市原が混乱しており、30分に右コーナー(キッカー村田)から2番がダイビングヘッドでゴール、東京が先取点を上げる。
対する市原はなかなかペースをつかめず、何度かあったチャンスも東京CB陣とGKの堅実なプレーのまえに阻止される。



東京は後半開始にCB4番に代え22番が入りボランチに、ボランチをつとめていた8番村田が左SHに、11番が左SH→左SBに下がり、14番が左SB→右SB、3番が右SB→右CBという玉突き人事を実施する。市原は交代なし。
後半は一転して市原ペースになる。豊富な運動量でガンガンとプレッシャーを掛けてボールを奪うと、5〜6名の選手がペナルティエリアに殺到するというオシムサッカーの世界が展開される。東京は序盤こそチャンスをつくっていたものの、60分ごろからは完全に圧倒されてくる。そして67分、ゴール前でファウルを犯しFKを与える。これを市原9番川淵勇祐が美しい弾道で壁を越えゴール右隅に決め、市原同点。この後、市原は68分にはFWを11番から16番に交代し、攻勢を継続する。
東京は市原の運動量に圧倒されてボールがキープできず、ボールを奪っても市原の早いプレスの前にサイドへボールを展開できなくなってくる。たまりかねて?後半開始から投入された22番に代えて17番を左SHに入れ、前半に攻撃の起点となっていた8番村田をボランチに戻し、中盤の構成を立て直しにかかるが主導権を奪い返せず、攻撃はカウンターとセットプレーに限られてくる。
その中でも76分にはカウンターで奪ったコーナーキックから2番が強烈なヘディングシュートを放つがわずかにバーの上(トップの某2番に良く似たパターン・・・)。この後も東京はセットプレーを得るが、セカンドボールを拾った味方のミドルシュートをブロックするというお笑いプレーも披露される(やっぱり某2番・・・)。
ゲーム終盤も市原ペースは続くが、東京も村田翔を中心になんとか反撃を試みる。82分にはその村田がゴール前に切れ込んでシュートするも惜しくも外れる。83分には9番佐藤がカウンターからうまくDFラインの裏に抜け出てるが、この絶好機にシュートはバーの上へ。
決められないでいるうちに、84分に自陣左サイドで与えたFKを押し込まれ、逆転されてしまう。
東京は必死の反撃を試みるが、88分には左サイドからのマイナスの折り返しにフリーでミドルシュートを打てる位置にいた17番が、この絶好機をなんと空振り!・・・。このときは東京側の観客全員がズッこけた。ロスタイムは3分あったが、チャンスらしいチャンスをつくれず試合終了。


実は東京ユースの試合を見るのは初めて(←不良サポ)で、ユースの試合観戦自体が久しぶりだったのだが、ユースはやはりトップに似ている。一貫性を持たせるためにそういう指導をしているのはもちろんのこと、ふだんから意識しているトップ選手のプレースタイルに影響を受けている面もあるのだろう。
市原はこのレベルでも「走るサッカー」を実践している。もともと定評のある市原ユースだけに、オシムイズムを遺伝子レベルまで叩きこみ、確たるチームの伝統を打ち立てんとする意図が見て取れ、市原の今後が楽しみになった。
一方、東京はサイド攻撃を基調とするハラヒロミ流攻撃サッカーを展開しようしているように見えた。だからといって(あこがれの^^;?)茂庭のお笑い面や決定力の無さまでまねする必要はないのだがw。


第2節は9月1日に同じく夢の島横浜FCユースを相手に行われる。なんとか観戦したいものだが、18時キックオフか・・・定時ダッシュを掛けても多分遅刻だよな。