第83回高校選手権 開幕戦 羽黒高校(山形) 1 - 1 城陽高校(京都)(PK4-1、観戦115試合目)

開幕戦はブラジル人留学生4人を擁する山形の個性派・羽黒高校と組織サッカー・京都の城陽との対決。

フォーメーションは両チームとも4-4-2。
序盤は羽黒が個人技にものをいわせて攻め立てる。FWに入った10番ブルーノ(本来はボランチらしい)がリーチの長さを生かした独特のボールさばきで起点となり、右MF7高橋がサイドから正確なクロスを入れる。

しかし、城陽の中盤での組織だったプレスが効き始めるとともに、主導権が移っていく。城陽はFWと中盤が連携してプレスをかけ、高い位置でボールと奪うと早いテンポでパスをつないで一気にゴール前に進出する。プレスをかけるため選手が狭い地域に集まり、マイボールになるとその密集の中から、ポンと弾けるように選手が飛び出していく様はなかなか面白かった。とくにFW11橋爪の動きはよかった。
かたや羽黒は選手の動きだしが悪く、足元サッカー状態に陥る。その中で7高橋-2白波瀬の右サイドコンビが唯一気を吐いていたが、劣勢を覆すに至らなかった。
そしてエリアのすぐ外でファウルを犯し、献上したFKから城陽ボランチ7北川に直接決められてしまう。


後半も城陽ペースで始まったが、徐々に運動量が落ち、また意識が守りに傾いていったのか引き気味になってくる。長身DFドグラス(192cm!)を投入してパワープレーに出た羽黒が何度もゴール前に迫るが、城陽DF陣の集中守備の前になかなかシュートまで持って行けない。
しかし後半35分、FWブルーノが左サイドにドリブルで侵入、二人をかわしてマイナスの折り返し、これを真ん中にいたボランチ8柏倉が右に流し、右から斜め45度で入ってきた7高橋がフリーでシュートして同点に追いつく。このとき、ゴール前に羽黒の選手が6人いたのだが、全員ブルーノに注目してしまっていた。しかも前の4人の戻りが遅かったため、真ん中に入ってきた柏倉も、右の高橋もノーマークだった。


このあと、さらに羽黒は攻撃を続けるがゴールを割れず。城陽はPK専用GK17森を投入して万全の体制で守りを堅め、思惑通り?PK戦に持ち込んだ(話には聞いていたけど、PK職人投入を実際に見たのは初めて)。
しかし、追いついた羽黒のほうがのびのびとPKを蹴っていて、結局PK4-1で羽黒の勝利。期待の森だったが今日は読みが冴えていなかったようである。それに城陽のPKキッカーは緊張していたようで、PK失敗2回とも弱いグラウンダーのキックを止められたものだった。


全国的にはあまり名前を知られていないチーム同士の対戦だったが、城陽の健闘のおかげで楽しめた試合だった。
最後に羽黒の応援だが、ありゃ、もろにモンテディオなチャントがあった(笑)。あの哀愁のある、リズミカルな山形民謡?を国立で聞けるとは・・・もうけ、もうけ。


で、明日は西が丘に行く予定なんだけど、雪だって?!