ナビスコカップグループリーグC組第1節 柏レイソル 3 - 1 FC東京(観戦7試合目)

やっとこさ出張から帰国。荷物は成田から宅急便で発送。身一つで目指す日立台(いやー、出張といえどもチケットホルダーとマフラーは持って行くもんだ)。スタジアムに着くともうユルネバが始まっており、今年も出てきたガチャピンとムックが開会宣言?をしているところだった。試合前に楽しい出し物があったらしいが見逃した。残念。それから、今日はMR席(なんでメインかというと、日立台はメインがひなただから)。


柏のスタメン。

   安永   チェ
 大野 クレーベル 谷澤
      明神
 近藤 永田 中澤 波戸
      南

サブにノグチピント、土屋、小林、平山、李。
注目は自称「韓国のマラドーナ」ことチェ。あと、東京から移籍した李がベンチに入っている。
そうえいばチェくんは日韓戦で「竹島は僕の家だ!w」と書いたTシャツを見せたことがあるとか。お茶目なやつだ(全くの余談だが、この種の行為が何の益にもならないことをかの国の人々はいつになったら学ぶのだろう)。
玉ちゃんは代表合宿のため欠席。


東京のスタメン。こっちは土肥と加地がいつものように代表行き。

     ルーカス
  戸田      石川
    宮沢  栗澤
      今野
 金沢 茂庭 ジャーン 藤山
      塩田

サブは遠藤、藤田、浅利、ダニーロ、鈴木規。


で、試合なんですが、序盤から柏の寄せが早く、東京は苦戦を強いられた。特に右サイドでチェ、谷澤、波戸にクレーベルが加わって主導権をとられ、攻め込まれる。しかし、茂庭がチェを止め、金沢もねばり強い守りを見せる。
なかなか中盤でボールを持てず、したがってサイドにいい形でボールを供給できなかった東京だが、ゴール裏が最初から「カップを奪い取れ〜」と後押しした効果もあってか?、カウンターから先取点をあげる。


17分、ルーカスがクサビを受け、柏DFに囲まれながらもボールをキープ。そして左サイドを全力で上がってきた今野にパスを送る。完全にフリーでパスを受けた今野がそのまま前進、エリア付近でクロスを上げると、これが右サイドから入ってきた石川に渡り、石川はワントラップしてシュート、ゴール。電光石火の先制点だった。


しかし、電光石火で同点にされるorz。
18分、右サイドで、金沢と谷澤が衝突。微妙な判定だったが金沢のファールを取られる。金沢激怒、なだめる茂庭(成長したなあ)。FKを蹴るのはチェ。蹴ったボールは妙なカーブを描きながらファーサイドへ落ちる。そこへなだれ込んだ中澤が頭で合わせ、これがマウスに吸い込まれる。柏同点。


そして24分、同じように右サイドで起点を作られて、2列目からフリーで抜け出した大野にパスが渡り、塩田との一対一を決められて柏が勝ち越し。大野をマークすべきだったのは栗澤。右サイドでちょこまかされるのに気を取られてボールウォッチャーになっている隙にフリーで抜け出されてしまった。こういうときは、「トイレの中までついていく」(by湯浅さん)つもりでマークしないとだめですよ、栗ちゃん。


そのあとも、東京の苦戦は変わらず。それでも前半終了間際に南のミスキックを戸田がダイレクトボレー、これがわずかにはずれてファンを沸かせるシーンがあった(はずしたけど、まあ戸田ですから・・・)。
そして柏ゴール裏から聞こえるヒステリックな笑い声・・・これ、音響サンプラーですね。あっちのゴール裏には瀬戸内寂聴(だよな)の巨大顔写真やら、ヌードポスターやら、スカラー波出しまくりであいかわらず面白い。


後半も苦戦は変わらず。49分にはクレーベルに素晴らしいミドルシュートを決められて3失点。
鈴木規(戸田out)やダニーロ(宮沢out)を投入するが、なにせ中盤を制圧されているのでいいボールが出ない。それでも石川や鈴木規は力まかせの突破を仕掛けていた(かつ、それなりにチャンスを作っていた)が、ダニーロは全く消えていた。ルーカスが奮闘(素晴らしい出来だった、シュート以外は・・・)して起点を作っているのに、まったく連携できていない。それでも前がかりになっているのでそれなりにシュートを打つのだが、金沢や藤山のミドルは枠に行かず、石川も力みすぎ。
逆にカウンターから柏にチャンスを作られていた(これは仕方がない)。なんか、クレーベルがすごいシュートを放っていたような。しかし、塩田が素晴らしいセービングで追加点を許さない。


ここで反撃、と言いたいところだが、攻撃陣がみんな前に行きすぎw。善戦に鈴木、ルーカス、ダニーロ、石川と4人並んでしまって、それぞれしっかりマークされ、パスの出しどころがないのだ。で、栗澤が下がってボールを受ける→パスコース無し→プレッシャーを掛けられる→仕方がないからバックパス→ブーブー、という悪循環。栗澤は確実にパスを出そうという意識が強すぎるのか、ボールを持ちすぎる傾向が出て、柏にプレッシャーを掛けられ、広い視野が持てなくなってボールを下げざるを得なくなっていた。こういうときは、右サイドのオープンスペースに長いボールをけり出して石川に追わせればいいのにね。

終盤、藤山に代わって藤田が出てきてちょっと面白くなった。ロングスローは前評判どおりだし、クロスの精度もまあまあ(素直すぎるけど)。
んでもって、最後は李が出てきて「ダニ〜ロ〜」の節で「イチュンソ〜ン」(笑)。いちおう、モトを取ったところで試合終了。


今日は柏が良かった。中盤の運動量が最後まで落ちず、またチェのところでボールが落ちつくので周りが動き出す時間が作れていた。それにクレーベルが攻守にいい繋ぎ役を果たしていた。玉田がいないことで、他の選手にボールを出さなければならなくなったことがかえっていい方向に回っていたような気がする。


東京はチェ、クレーベルという二人の新戦力への対策が不十分だった。チェに対しては、オリンピック代表で対戦経験のある茂庭はしっかり対処していたが、他の選手は動き方やキックの質にとまどっていたように見えた。同点弾のとき、チェのFKの軌道がイメージできていればもっと違った対応ができただろう(変なボールだったよな、曲がってから落ちるというか、妙にブレーキがかかった感じで)。クレーベルは完全にフィットしてきた。周りを生かせるいい選手だ。見ての通り、いいミドルシュートも持っているし、ハイボールにも強く、クサビのターゲットとしてもいい働きができるだろう。


とにかく、今野・栗澤・宮沢の中盤が制圧されると得意のサイド攻撃が機能しなくなる。とくに宮沢が押さえられたのが痛かった。今日みたいにガツガツ来る相手でも時間帯によっては中盤で主導権を取れるようにならないと。攻守両面で中盤をてこ入れするという意味では三浦文丈がいればねえ。それでも、DFラインからサイドの裏へロングボールを入れて石川・戸田を走らせ、打開をはかろうとしているのはわかった。ただ、加地がいないので右サイドの攻撃力が明らかに落ちていた。早い時間帯に藤田を使ってみてもおもしろかったかな。
あと、ボールの落ち着きどころがルーカスだけで、そのルーカスが徹底マークされたためリズムがつかめなかった面がある。馬場や梶山がいればもう少し違った展開になったかもしれない。早く戻ってきてね。
ということは、ダニーロの居場所は?栗ちゃんのCKをかっさらってる場合じゃないぞ。


ま、長いシーズン、たまにはこんな日もあるさ。


ということで、今日のところはこのへんで。明日(もう今日か)、西が丘に集いましょう。