サテライトリーグ第2節 FC東京 1 - 1 柏レイソル(観戦8試合目)

柏2連戦の二日目は西が丘。いつもの道をいつものようにたどる。今年もまたここに来ることができる。
今日の試合は、先日の横浜FM戦が雪で中止となっため、サテライトの開幕戦になる。


あいにく、薄曇りで肌寒い天気。スタジアムの一部は工事中(照明灯の基部のところ)。集まった観客は千人ちょっとというところか(オフィシャルだと1342人)。
いつものようにのんびりした調子で、両チームの先発メンバーがアナウンスされる。


東京のスタメン。

   近藤 ダニーロ
  鈴木規    小林
    浅利 前田
 尾亦 増嶋 迫井c 藤田
      遠藤

昨日の途中出場者が3人。


柏のスタメン。

   李   宇野沢
     矢野
 平山       増田
   小林祐 管野
  石川 薩川 小林亮c
   ノグチピント

こちらは平山、増田、そして薩川と実績ある選手が名を連ねる。


さすがにこのメンバーだと、中盤の構成力では柏のほうが上。ポンポンとショートパスを繋いでプレスをかわし、サイドに起点をつくってゴールに迫る。左サイドに東京ディフェンスを引きつけておいてサイドチェンジし、右サイドでフリーになっている増田にボールが渡るシーンが前半だけで二度あったが、増嶋が体を張って対応し事なきを得た。
他にも、宇野沢や李にシュートを浴びる場面があったが、遠藤が好セーブを見せ、得点を許さない。


テクニックで上回る柏に対し、東京は縦に早い攻撃で対抗する(このメンバーじゃそれ以外できないよね)。
小林の右クロスに近藤が飛び込みあわやのシーン、次に前田がボランチの位置から上がっていってクロスを入れ鈴木規にわずかに合わずなど、サイド攻撃に活路を見いだす。尾亦の正確な左足がリズムの変化を作り出す。
近藤や鈴木規のゴリゴリとしたドリブルや裏に抜ける動きで何度もチャンスになりかけたのだが、そのたびに立ちふさがるのが薩川(冬でも半袖がトレードマークなのに今日はなぜか長袖)。その実力は別格で、近藤や鈴木規がシュート態勢に入りかけても素早く体を入れ、ボールを奪う。一時期のような破壊力(!)あふれるディフェンスではないが、うまいなあ、と感心してしまう。薩川がいなかったら、4回ぐらいは決定機が増えていたよ。


こんな調子でチャンスは作れどシュートは打てないまま、時は過ぎる。え、ダニーロ? 全然役に立ってない。近藤の落としを拾える位置にいるわけじゃなし、スペースを作る動きも下手、裏への飛び出せば全部オフサイド。しっかりマークにつかれているのに突っ立ってボールを要求したって、誰もパス出せないよ。そしてあいかわらず守備はしないのであった。まだ、時間かかりそう・・・というか、大丈夫かね。1本だけだが、いいシュートを放っていたので、実力の片鱗は感じるんだけど。


攻撃はこんな調子だったが、浅利・前田のダブルボランチと4バックがしっかり守って柏に得点を許さない。しかし、39分、柏にカウンターを許し、李が右サイドから入れたクロスを増田に合わされて先制される(増田についていた藤田のOGのようにも見えたのだけれど・・・)。


後半開始時から、柏は平山に代わって須藤を左WBに起用する。対する東京は・・・梶山登場!(ダニーロout)。
梶山は入って来るなり、あきらかに別次元のキープ力と正確なパスで攻撃に変化をつくりだす。柏がちょっと混乱気味のところですかさず同点に追いついた。48分、藤田とのパス交換で右サイドを崩した小林がクロス、ファーには近藤と梶山の二人。ヘディングシュートを放ったのは梶山。ヘッダーはワンバウンドしてネットを揺らした。


もっとも、梶山のおかげでタメが作れるようになったものの、近藤と鈴木規がオフサイドの山を築きシュートを打てない。逆に柏が前がかり気味になった東京の裏をつくカウンターで対抗する。13 分には柏の小林祐にシュートをポストに当てられる。セットプレーでも何度か危ない場面を作られるが、迫井・増嶋の体を張った守りと遠藤の好セーブに助けられた。


そのあと、65分に東京:増嶋out鈴木健in(ボランチへ、前田がCBに下がる)、柏:管野out中台in。
79分には柏が小林祐out石田in、85分に東京が小林out永露inと選手交代を行う。


終盤、東京もとうとう近藤が抜け出してシュートを放つ場面があったが、ノグチピントの正面。
結局、1 - 1のまま試合終了。


以下、東京の選手たちのプレーぶりについての感想。
遠藤:何度も好セーブを見せた。全体に、非常に安定したプレーぶり。
尾亦:左足のサイドチェンジが素晴らしい。そのうち、FKも蹴ってほしい。相手を倒したらちゃんと謝りましょう(遠藤に怒られた)。
迫井:なんか、指示を飛ばしまくっていたような気がする。口撃だけでなくボールの迎撃にも活躍。
増嶋:口撃2号。積極的に当たりにいく場面も目立った。
藤田:オーバーラップはなかなかの迫力。無駄走りの度合いが加地並み。
浅利:守備職人の面目躍如。繋ぎもうまい。
前田:けっこう、攻撃参加が目についた。もっと指示も出しましょう(迫井に怒られてた)。
小林:もう一段、キレがほしい。
鈴木規:勝負を掛けるも、薩川の壁は厚かった。オフサイドには気をつけましょう。
近藤:薩川にやられた&オフサイド2号。トラップを正確に、シュートをもう一瞬早いタイミングで。
ダニーロカリカリ走らんか!
梶山:今日はまだ試運転だが、やっぱり別格の選手。ところで、今日も足が遅いのか本当は早いのかわかりませんでした。
鈴木健:交代でボランチに入ったが、まだスペースを埋めているだけで、自分から仕事を探せていない状態。まだまだ修行が必要か。2回ほど、左足からいいフィードを出していた。
永露:終盤入ってきて積極的に仕掛けていった。でも、藤田も使って上げようね。


浅利や迫井あたりはしっかり実力を示し、若手はそれなりにがんばってそれなりに課題も見えた試合だった。
わたしゃ、遠藤の好セーブが印象に残ったよ。


それにしても、やっぱり西が丘はいい。スタジアム全体が熱狂するゲームもいいけど、おじさんに片足突っ込んでる人間はそればかりじゃ疲れる。こういう、サッカー好きが集まって、一つ一つのプレーをしっかり見て、感嘆の声を上げ拍手を送る(時には怒号w)。
これで晴れてポカポカなら言うことはなかったのだが。
ところでこの試合、サテライトの第2節ですよね?