2007年J1第24節 FC東京 3 - 1 ヴィッセル神戸(観戦19試合目)

日時:2007年9月1日(土)18:30キックオフ
会場:国立競技場
観衆:23968人
主審:村上
得点:河本(神戸、27分)、今野(東京、44分)、ルーカス(東京、68分、81分)
警告:近藤(神戸、34分)、ボッティ(神戸、42分)、赤嶺(東京、70分)、茂木(神戸、85分)
退場:なし

すっかり涼しくなった東京でつば九郎をお迎えして行う第24節。会場はボコボコ芝の味スタではなく、いつでも良芝の国立。
スワローズとのタイアップ試合ってことで、特別グッズとして「傘」の販売があったようですが、仮面新潟県民はそんなこと知りません。


FC東京のスターティングラインナップおよびサブスティテューション。

      赤嶺
  栗澤  福西  石川
    今野  梶山
 金沢 茂庭  藤山 徳永
      塩田

SUB:土肥、エバウド、浅利、リチェーリ、鈴木規、ルーカス、平山
選手交代:福西→ルーカス(50分)、石川→浅利(74分)、赤嶺→平山(82分)
広島をボコった前節と同じ純国産スタメン。出場停止から復帰したルーカスはベンチスタート。ベンチといえばエバウドがいますなあ。生で見るのは初めてだよ。


ヴィッセル神戸のスターティングラインナップおよびサブスティテューション。

   レアンドロ 近藤
  大久保      朴
   ボッティ 酒井
 茂木 河本  北本 坪内
      榎本

SUB:徳重、エメルソン トーメ、内山、田中、純マーカス、古賀、栗原
選手交代:近藤→栗原(55分)、酒井→純マーカス(75分)、朴→古賀(81分)
いつの間にか、酒井とか純マーカスとか古賀とか、どこか別のチームで見たような選手が増えてますなあ。


試合自体は今季最高とも言っていい出来だったんじゃなかろうか。もちろん危ない場面もあったのだが、トータルで見れば神戸を圧倒したといっていい。
リズムを作り出していたのは、ボランチに戻った今野だった。電光石火のインターセプト(あるいは対人能力にモノを言わせた暴力的なボール奪取)から、その勢いのまま攻勢転移。「攻守の切り替え」なんて口酸っぱく言う必要なんてない。ただ適材適所の起用をすればよかったのね(チーム事情はあったにせよ)。
適材適所といえば、ワントップに入った赤嶺もチームにリズムをもたらしていた。しっかりボールが収まるし、落としも上手いし、巧みな位置取りで神戸のDFラインを押し下げる。赤嶺のおかげで、DFとボランチの間にギャップができて、そのスペースを使って福西や梶山がパス交換、後列の上がりを引き出して、縦へ加速しながらサイドアタック、といい感じの攻めが出来ていた。
パスワークと速攻が上手くブレンドされた試合といえば、昨年のガーロ解任直後の福岡戦を思い出す。奇しくも同じ国立、同じくスワローズとのタイアップデー、そしてやはり赤嶺先発でしたね。


主導権を獲りながらも危ない場面が多発したのはボランチが2人とも上がっちまうから(苦笑)。神戸も前半のうちはプレスをかけてきたので、東京がボールを奪われカウンターになる場面が多い。神戸は、不器用ながらも少ないタッチでボールを前のスペースへ動かして速攻指向。空いたスペースを使って大久保が仕掛けるドリブル突破も効果的だった。余談だが、原さんはどうして大久保の対面に福西を配置してくれなかったのだろう。大久保とのマッチアップで、福士にがどんな悪逆非道を働くか楽しみだったのだが。
とにかく、何度か危ない場面がありながらも神戸のフィニッシュが不正確なおかげで大事に至らず。ボランチ2人が後顧を憂いてくれないのはあいかわらずだが、栗澤が危ないスペースを消していたし、石川も危ない場面ではしっかり戻って守りに貢献していた。
栗澤は相変わらず渋い働きでしたなあ。いいシュートを2本ほど放ったが、トータルでみればチームのバランサーに徹していた。上述のスペースを消す動きはもちろん、セカンドボールを精力的に拾い、確実に繋ぎ、タイミングを心得たボールキープから金沢のオーバーラップを引き出す。守りで張り切りすぎて与えたFKから先制点を奪われたりしたが、まあこれはゲームの綾でしょう。


それに、いつもなら一点とられるとピッチもスタンドも重苦しい雰囲気に包まれたが、この日は「1点ぐらいどうってことないさ」という雰囲気がスタジアム全体に漂っていた。


先制されてもひるまず攻め続ける東京。次々とサイドアタックを繰り出すが、なかなかゴールを陥れることが出来ない。速攻の時は枚数が足りず、枚数を揃えたときは時間をかけてしまって相手の人数も揃っている、という風で、1トップシステムのデメリットが出てしまった感じ。それでも、栗澤の左クロスに石川が大外からフリーで放ったボレーとか(ミートせず)、中途半端なクリアを拾った栗澤のクロスに福西がゴール前に飛びこんで押し込んだやつとか(オフサイド判定)、惜しいチャンスはあった。
このまま点が取れないままだと流れ的にうまくないよな、リードして後半になったら相手もなりふり構わず守ってくるしな、と不安がもたげてきた矢先のロスタイム。神戸陣内で立て続けにセットプレーを得て、最後は梶山のCKを今野が頭で押し込んで同点に追いついた。いやー、こういうときにやってくれるのはやっぱり今野だよな。


なんだか、勝ったような気分で後半を迎えた。


続く(遅筆スマソ。1日1パラグラフかい)