2011年J2 各クラブプレビュー 京都サンガ編(開幕直前改訂版)


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京都サンガのプレビュー改訂版です。オフ期間に書いた記事はこちら(1月24日版)。


CB属性の選手が異常に多く4CBとも揶揄された昨季。その守備力を生かして、ディエゴ・トゥトラを使った堅守速攻型サッカーを目指せばいいものを、興業上の理由なのか、あるいは見栄なのか、対東京戦以外では中途半端に攻めては失点するサッカーを繰り返してあえなく降格。J2落ちに伴う予算削減のあおりで、オフ期間には草刈り場の一つとなり、分厚い陣容を誇ったCB陣が続々と移籍。2月にはカクテヒがチームを離れた。


さすがにまずいと思ったのか、キャンプ中にCBを2名獲得した。まず、愛媛からアライールを強奪(甲府時代に当時の大木監督の下でプレーした経験あり)。次に、キャンプに参加し空中戦の強さを見せた内野(びわこ成蹊スポーツ大)と契約した。


始動直後に、おそらく中盤の軸と考えていただろう工藤浩平が靱帯断裂で長期離脱となったが、その他に大きなけが人は出ていない模様。


大木監督になって、サッカースタイルががらりと変わった。
キャンプが始まった当初は4-3-3(もしくは4-1-4-1)を試していたが、2月半ばからフォーメーションを中盤がダイヤモンドの3-4-3に固定し、熟成を図ってきた。


正GKは水谷に落ち着きそう。3バックの真ん中はアライール。右DFに新加入の内野、左DFには森下という配置が有力。カギとなるアンカーには甲府から獲得した秋本が入る(本来は工藤を予定していたと思う)。右MFに立命館大から新加入の内藤、左MFに中山、トップ下にはチョン・ウヨン。そして、宮吉・ディエゴ・トゥトラの3トップという布陣になる。


スタメン候補に新加入が5人。そして大木監督十八番のショートパス戦法をやっている。いまのところ、チーム戦術の浸透は順調で、テストマッチでも主力組同士ならJ1と互角に渡り合っている模様。後列からの追い越しをかなり多用するようだ。
短期間でチームをがらりと作り替えた大木さんの手腕は確かですな。


ただし、まだコンビネーションがしっくりいかない部分があるのか、ビルドアップの途中でボールを奪われ、カウンターを受ける場合があるとのこと。


とにかく、昨年とはがらりと印象が変わることは確かだろう。ただし、この変化は東京にとって悪くはない。なにしろ、昨年の味スタでは、4CBどころか6CBで引きこもられ、セットプレーで点を取られた。そしてあの西京極・・・それに比べれば、正面から「サッカー」を挑んでくるチームになって、むしろ戦いやすくなったのでは無いだろうか。


今年の京都戦では、興行的にはまったく問題のない内容が期待できる。
あとは、京都の仇を江戸でとるだけだ。