2014年J1第8節 FC東京 2-0 セレッソ大阪(観戦15試合目)

現在人気沸騰中のセレッソを味スタに迎えて行われた第8節。
女声がすごいw。
ポポヴィッチ様、長谷川(ア)様、いらっしゃいませ。


スタメンとオリジナルフォーメーションは以下のとおり。

前線ではエドゥーがスタメンに復帰。インサイドハーフは米本と東のセット。CBは吉本を起用。ベンチには加入したばかりのカクヒジュが入っている。


この試合の焦点の一つはセレッソの強力攻撃陣をどう抑えるか、なのだが、東京の守り方はこんな感じ。

ポポサッカーの生命線?であるCBとボランチの間のパス交換に圧力をかけるべく、平山とエドゥーがコースを遮断する。柿谷は高秀先生が、フォルランセンターバックのどちらかがマーク、彼らがポジションを変えた場合は適宜マークを受け渡す。ウイングの南野・杉本は基本的にインサイドハーフがマーク。重労働なのは河野で、ボランチにボールが渡った場合はファーストディフェンダーになり、SBにボールが渡った場合はFWと協力してプレッシャーをかけ、柿谷が引いてきた場合はマークに付く。
この試合では、中盤3人のポジショニングのバランスが良かっただけでなく、河野の動きによって空いたスペースをFWの2人が献身的に埋め続けて、後方でのパス回しを抑えていた。ポポさんチームには珍しく、セレッソが初めからロングボールを多用したのは、東京の守備によってビルドアップが阻害されたことが大きいと思う。


ただし、この守り方の問題点は、セレッソのウイングが中に入ってきた場合のサイドのスペースのカバー。

例えば、杉本が中に入ってきてそれに東が付いていくと(この二人、大バトルを繰り広げていましたなあw)、タッチライン際にスペースが生じる。図の場合、酒本が東京陣内深くまで侵入してきた場合は太田が対応するが、浅い位置では距離を詰め切れずにフリーでクロスを上げられる場面が出てくる。実際、酒本のアーリークロスからあわやの場面を作られていた。右の米本・徳永コンビに比べ、左の東(orタマ)・太田コンビはマークの受け渡しがやや不安定な印象を受ける。左インサイドハーフが固定されていないことが原因の一つだろうか。
一方、右は徳永が丸橋を封殺。さすがだ。


結局、後半になってお互いの動きが激しくなってくると、4-4-2に変えちゃいましたね。

武藤は入った直後に左MFに入り(河野→タマの交代後はタマ)、それまで左インサイドハーフを務めていた東は右に回った。相手のウイング・SBコンビに対してこちらも2枚で対応しよう、というオーソドックスな守り方に変えた。このやり方は攻撃面でもメリットあり。バイタルエリアのお守りから解放された先生が積極的に攻め上がれるようになったのだ(米本が残っていればいいから)。セレッソの運動量が落ち始めたタイミングでの先生の攻撃参加は効果的で、ダメ押し点に結びついた。4-4-2に変えた直後からガンガン攻め上がり始めたのには可笑しかったが、新妻にいいところを見せたかったためだと思われる(?)


話は前後するが、前半のセレッソの守り方はこう。

東京が前の3人に早いタイミングでボールを入れてくるのに対応して、山口蛍と長谷川(ア)が大きく下がる。DFラインとの間のスペースを詰め、CBとサンドイッチにしてエドゥー・平山へ圧力をかけ、かつセカンドボールを回収する。山下・カチャルの対人能力も高いため(カチャルは読みもいいなあ)、河野も含め前線の3人には流れの中ではほとんどチャンスが無かった。
もっとも、この守り方にもデメリットはある。蛍・長谷川(ア)がときにDFラインに吸収されてしまうほど下がるため、ペナルティボックスの手前あたりにスペースが発生する。ここを使って、東・米本が何度かシュートを放っていた。



終盤のセレッソフォルラン→扇原の交代で柿谷を前線へ、南野を中にもってきた。扇原の散らしで揺さぶってチャンスをつくろう、という意図だったのかもしれないが、このときはすでにSBが疲弊していてサイドに起点を作ることができなかった。
酒本は2失点に絡んでしまったが、正確なクロスでたびたびチャンスを作っていた。彼がもっともやっかいな選手だった。


ともあれ、実に気持ちのいい勝ち方だったな。帰りの新幹線で飲む酒がうまかった。