第83回高校選手権 3回戦 鵬翔 1 - 0 広島観音(観戦122試合目)

第2試合は前評判の高い鵬翔とダークホース広島観音との対戦。
主審はなんと大西さんである。アナウンスされた瞬間、スタンドのあちこち(たぶんJチームのサポーターだろう)からうめき声があがる。そして第4審判はなんと家本さん。なんてこった、大西さんを暗殺したらもっとすごいのが控えているじゃないか。
案の定、ピッピと笛を吹きまくり、ゲームの流れを寸断していた。いいかげん、アドバンテージの運用を覚えてください。


鵬翔のスタメン。

10木村 6熊元
13興梠 9堀田
8木下 7金久
2入船 5宮地 4酒井 3池田
17川添

鵬翔は鹿島入りが決まった興梠を中心としたチーム。興梠は視野が広くイマジネーションもあり、ワンタッチで意表をつくパスが出せる。他に10木村がテクニックがあってワンタッチでのボールさばきが上手い。6熊元は長身を買われてポストプレーヤーとして起用されている。スタンドには鹿サポさんの姿がちらほら。加えて東福岡オヤジ(赤いウインドブレーカーを着て酔っぱらっている変なおっさん。鹿島サポ兼業説あり)の姿も見える。


広島観音のスタメン。

9小道
8長谷川 7小熊 11岸本
6田中 10松永(c)
5左山 2武田 3宮本 4免田
1相原

スタメンにはサンフレッチェ広島JY出身者がずらりとそろう(11人中7人)。この年代は広島ユースが全国から選手を集めていて(前田、高萩、高柳などなど)、そのあおりを食ってユースに昇格できなかった人材が広島観音に流れたらしい。
4-5-1フォーメーションでワイドに開いたMFによるサイドアタックを基調としたチーム。ボランチの位置に入った松永が起点となって、ゲームを作る。


前半、広島観音はサイド攻撃からチャンスをつくった。左右のMFとSBから何度もいい形でクロスが上がり、それにFW小道が鵬翔DFと競り合いながらも合わせる。23分には惜しいヘディングシュートがあった。
一方、鵬翔は興梠が6田中にマンマークされ、なかなかチャンスをつくれなかった。しかし28分、FW10木村のスルーパスに興梠がオフサイドぎりぎりで飛び出して先制点を上げる。このときだけ、田中のマンマークが後追いになっていた。


ハーフタイムに酔っぱらった東福岡オヤジがダフ屋のまね。そのオヤジのもとに集結する鹿サポさんたち数名。鵬翔の応援団席でいい大人がアジっている。よく見ると胸には「ホンダロック」。どうやら宮崎つながりで応援にはせ参じたらしい。JFL昇格おめでとうございます(その裏には例の国士舘の一件があるのだが・・)。


後半、リードされた広島観音はシフトチェンジ。11岸本が左に回る。8長谷川がそのうしろでボールを受け、どんどんドリブルで仕掛けていく。右はトップ下の7小熊が流れる。
長谷川のドリブルがさえ渡り、鵬翔の守りを切り裂いていく。


鵬翔はあいかわらず興梠がマークされ、他の選手の守備意識も高く、チャンスが作れない。後半は完全な広島観音のゲームとなり、鵬翔には決定機と呼べるものがなかった。


22分、FW小道が左サイドで起点となり、真ん中に上がってきたボランチ松永にパスをはたいてから前進する。松永は小道に向けて斜め前へフィードを出し、これを受けた小道がエリア内・角度の無いところからシュートを放つ。バーに当たって右サイドに流れたところに、なぜか右にいたボランチ田中がボールを拾ってクロスを入れる。これに小熊が2列目から飛び込むがなんと転ぶ・・・シュート打てず。
続く23分、長谷部がドリブルで突っかけるとみせてすかさず裏へ走る岸本へ縦パスを送る。岸本はドリブルで持ち込んでクロスを入れるが、鵬翔DFがクリア。しかしクリアボールを拾った松永がゴール前へ陣どる小道の頭めがけて放り込む。そして小道が落としたところを小熊がシュート!・・・しかし枠をとらえられず。


この後も長谷川のドリブルを軸に攻め立てたが、鵬翔ディフェンス陣が集中力を保ってシュートを打たせなかった。また、広島観音の長谷川もシュートよりドリブルといった感じで、ここで打てばいいのにドリブルを続けてしまう場面があった。まあ、ドリブラーにはどうにも止まらない、という時があるようで、乗っているけどシュートを打てず、というのを時々見る。


結局、広島観音は得点を奪えず、1-0で鵬翔の勝ち。
でも、いいサッカーをしていた。ここまでJジュニアユースを集めた高校というのは記憶にないけど、新しいスタイルになるかもしれない(FC東京U-15むさしのOBを集める小平南高校とかw)。

追記
三ツ沢では、なぜかビールの売り子がカロリーメイトを売っている。
つまみなのか?