第88回全国高校サッカー選手権 開幕戦 帝京高校 1 - 3 ルーテル学院高校

高校サッカー開幕戦。日本海側居住者には嬉しい晴天。
ホットワインを飲みつつ、amakuri姉さんの堂々たるカメラマンぶりと、海荷ちゃんを堪能。
陽光に、色とりどりのユニホームが映えて、美しい。



帝京は4-4-2。キャプテン稲垣(むさし出身なんだね)は、ケガの影響かベンチスタート。


一方、ルーテルは4-4-2というか4-4-1-1というか、トップに張る山本の少し下がり目に相方FWの伊津野が位置する形。ルーテル学院はもと九州女学院森高千里が在学してました。ルーテルってのはあのマルティン・ルターのこと。ダンマクのスペルを見て気がつきました。


前半はルーテルのペース。プレッシングからの速攻が機能していた。
27分には佐藤の右クロスに対し、FW山本が一瞬のスピードでDFの間を抜けフリーで合わせるが、シュートを浮かせてしまい決定機を逃す。
33分、ルーテルは右サイドで山本がキープ、帝京守備陣を引きつけてから逆サイドの小牧へ大きくサイドチェンジ。これを帝京DFがインターセプトしたかに見えたがミス。ボールを蹴り出し損ね、ボールはその場で静止。インターセプトした選手はその勢いでボールから離れてしまった。ルーテルの左MF小牧がすかさず奪い返してドリブルで突進。ゴール正面までカットインしてコースを確保してから放ったシュートがゴール左に決まり、ルーテルが先制した。
続く39分にも、ルーテルは小牧が左サイドを突破して上げたクロスに佐藤が飛び込む。これも決定的だったが、シュートはクロスバーの上。
帝京はセットプレーから何度か見せ場をつくったが、ルーテルのゴールを割れずに前半終了。


帝京は後半頭からキャプテンの稲垣を投入(井澤out)。パスワークにリズムが出てきて、徐々に帝京の時間帯になる。この試合、後半から風が非常に強くなったことも幸いした。
セットプレーは相変わらずいい感じで、54分にはCKのクリアを拾ってクロスを入れCB徳武が倒れ込みながらボレーシュートを打っていくが、クロスバーの上。
続く56分、センターライン付近からFKをゴール前へ放り込む。GKが飛び出すが、風で目測を誤ったかキャッチしきれず、その手をすり抜けたボールを稲垣が頭で押し込んで同点に追いついた。
その後も10分間ほど、帝京のペースだったが、追加点は奪えない。


68分、帝京が2枚替えで攻勢を強めようとした矢先だった。ルーテルは左サイドへロングフィードを出す。これにFW山下が追いつき、中途半端に前へ出てきた帝京GK内田の頭上を抜くシュートが決まってルーテル2点目のゴール。ルーテルにとっては逆風だったが、それが帝京DFやGKの目測を誤らせたか。


再びリードされた帝京もしゃにむに反撃。相変わらずセットプレーは脅威で、75分にはCKからゴール前の混戦に持ち込むが押し込めず。この時間帯、帝京のCKになるとルーテルは全員戻っていた。


そして79分、ルーテルの放り込みを帝京GK内田がエリアの外へ出て、頭でクリア。しかし、これが短く、山下が拾ってすかさず無人のゴールへ蹴りこみ決定的な3点目。このとき、帝京DF陣は、人数はいたにもかかわらず棒立ち状態だった。内田のクリアに反応する選手もいなければ山下に寄せる選手もいなかった。


帝京、ロスタイムの反撃も実らず、タイムアップ。ルーテルが2回戦に駒を進めた。


帝京は、試合展開の中で仕掛けどころを掴むのが上手いチーム(byエルゴラ)という前評判だったが、逆にやってはならないミスを犯しての敗戦。これは悔しいよね。
ルーテルは、最後まで集中力を切らさずにハードワーク出来るチームという印象。キャプテンでもあるFW山下には、なんというか、ゴールへの嗅覚を感じます。「いつくしみ深き」を国立で聞くとは思わなかったが、いい雰囲気ですね。